肌寒い朝
暖房をつけるか悩んでみる
寒々しい部屋の中は
私の心と一緒
火の気のない部屋に1人
冷めたコーヒーは美味しくない

1人ぼっちの孤独より
誰かと一緒に入る時に感じる孤独感の方 ....
歌声が聴こえる
夜の海を越えて
さざ波のメロディに乗せて
誰かが歌っている
外を見れば灯り一つ見えない漆黒の闇
しばし アリアに聞き惚れる
私以外にも眠れぬ夜を過ごす誰かがいることに
ほ ....
 よく晴れた日、木の下に立って空を見上げる。
 くたびれた木の葉が太陽の光を受けてオレンジ色に透けていた。
 これほど美しい情景があろうか。
 溢れた感情がフレームに収まり切れずシャッターは ....
僕は一枚の紙

美しい物語が綴られるはずだった紙
だのに、その表面は虚しい無地のまま
降り止まない雨に打たれて
溶けだしてる



ある晴れた日、道行く人々が
ふいに風に舞う紙に変 ....
老いてゆくこの身を
黄昏の空に
横たえている

怯えているのですか
夢みているのですか

たぶん
どちらも

闇は光を呑み込み
光りは闇を呑み込んで
絶望と希望くりかえす

 ....
走る
走るのは得意じゃない
喘息が出て苦しくなる
それでも走る

私のずっと後ろから
私の頭上を飛び越えていくものたち
この緑の大地を
このコンクリートで固められた街を
自由自在に飛 ....
ロバートは売れない小説家
それでも彼は諦めない
波乱万丈の人生が
彼を大人にしてしまった

ロバートは少々太り過ぎ
誰も指摘する人はいない
ざらざらの肌と黒い巻き毛
見栄えのする外見で ....
冬の城明け渡すとき水中で愛を交わしてウンディーネのように


雨そして夢から醒めた余白には君のではない愛の降りしきる


君の目に春を捧げる、遠い日に誰かに焦がれ散りし花びら


海 ....
シルクの雨が
詩っている

やさしく語り
諭している

ほそい糸が
秋の景色と重なる

白い線ふりしきる
見上げるそら

やわらかい
まるで母の懐のよう

絹のように
 ....
   Ⅰ

わすれてもらへるなんて
うらやましいことです

たれの目にもふれず
こころのうちに咲き
たれに憶えてもらふこともなく
たれにわすれられることもなく
時のは ....
恐怖に支配される私のために
1人の天使が立ち上がる
疾風のごとく駆け抜けて
恐怖の種を摘み取っていく
私は天使に守られて
この世界にしがみついている
生まれたばかりの朝に
人々の小さな営みの息づかい
まあたらしい魂の叫び

生まれたんだな
なにかが
よろこびも かなしみも
よちよち歩き

疲れきった夜までは
まだ時間があるようだ ....
なにかを期待するわけでもなく
木は透明な思いで空を見上げていた
野鳥の尖った飛翔が
空間を切り裂くのを楽しんだり
みずからが浄化した
清廉な空気を謳歌している

人がまだいない頃
木は ....
原色が好きだ

亜熱帯のようで

故郷のようで

真夏のように明るく

子供のようにシンプル

楽園のようで

希望にあふれていて

好きだ

原色に染まりたい

 ....
栗おこわ祝いの膳や敬老日
柿食べて今年の秋よこんにちは
野分晴銀杏拾いの人集う
臭うから踏むのはやめて銀杏の実
避けながら歩くのキツいからいっそ銀杏拾いかな
うろこ雲恋しやしふねき残暑去れ
 ....
猫といつしよにすはつて
落ち葉がものすごいいきおひで
木にもどつていくのをみてゐました

世界がどんどんまき戻されて
文明がはじまるまえの
澄みわたつたあをぞらにもどりまし ....
君が死んだと思うことにした
思い出は過去の金庫にしまって
これからはその貯金で生きよう

美しかったと憶えているのは
君の前歯と爪の形くらい
優しかったと水増しするのは
僕が愛されたと言 ....
混沌として揺らぐ相変わらずの朝を
秋の気配含む涼風吹き抜け
見上げれば青い青い天空広がる

宇宙の時流は淀みなく静かに進み
混沌の中に律動を見い出した私は
この己産まれた九の月に
思い新 ....
追いかけるから逃げるんだって
わかっているけれど
見ているだけの自分にも
あきてしまったからしょうがない

太陽がまっかで
ずっとあなたがみているからだまって
私もなんにもいえないよ
 ....
花がしづかに揺れてゐる。

その横に小さな言葉がおちてゐる。

姉さんがそれをひろつて、お皿にのせた。


子供たちは外であそんでゐる。

まぶしいほど白いお皿に ....
うちの猫はもうすぐ十二歳になる
この二、三年 もう駄目だと思う時が
何度もあったので
いつ死んでも不思議ではないだろう
祖母は施設にいるが、もう九十五歳で
いつ知らせが来てもおかしくない
 ....
廃線になった駅のベンチに行ってください
コスモスが揺れているのがみえますか
だれもこない駅の伝言板に
「おかえりなさい」とだけ 書いておきました

ベンチの下に 海の紙でできた封筒を隠し ....
魂の遍歴の旅。

 草原に立っている。いったい、どこから歩いてきたんだろう。はるか遠くの地平線のむこうへ、小さな夕日が沈んでいこうとしている。その輝きの美しさに思わず見入ってしまう。
 小さな村 ....
歌が流れたときに特徴的なイントロのものが好き
これから始まる歌詞と声に道を作りながら
世界観を広げていってくれる
心が弾んでいくはじまりの予感に満ちている
そこには新しい別の世界が広がっている ....
とあるあついなつのキセツのこと、キリギリスはなつじゅうバイオリンをひいてうたをうたいながらすきにいきていました。さとさきのことをかんがえずに、まさにじんせいのなつをおうかしていました。いっぽうアリはせ .... 突風に路上の白いビニール袋が
ふくらみ舞い上がる、朝

早い流れの川の水面を
つーーー
と、流れに身をまかせ
ひとり目の鴨はゆく

三メートル後ろでは
細い足をじたばたさせて
安住 ....
{引用=米カリフォルニア州の出張先にて父危篤の報に接した日の深夜一時、外に出て見上げた空に浮んだ月を見てゐるうちにふと現れたことばを記した。その約六時間後、日本時間の八月十日午後十一時五十七分、父逝去 .... 幻を見ている私

あの花も
空も 鳥も
実体のないもの

一期一会の風景の中
佇んでいる私も幻
夢のまた夢

一瞬の輝きを見せる
季節たち
移ろい行きて
消えてゆく
まるで ....
消え入りそうだったんだ
夜明け前に
悪夢で目覚めると
孤立に窒息して
消え入りそうだったんだ

そんなとき
何気なく手を差し伸べてくれる隣人が居た

「水が欲しいんだろ」、
ってト ....
赤々と燃える送り火を眺めながら
今年も夏の終わりが近いことを知り
一抹の寂しさが、胸を過る

盆が過ぎれば間もなく
朝の空気が変わる
早朝、太陽が昇る前
ほんの少しだけ
軽くひんやりと ....
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