秋風に
風鈴の音が
舞う

おしまい♪

その音は
室をするりと抜け
高僧のように
無になって
消えた
開かれる
空の瞬き青々と
白雲棚引き
行方は知らず
哀しみ溢れて
秋風の吹く
海に潜り
息を全部吐き切って
胚を空にすると
体は砂底まで沈む

水が冷たくなって
辺りが暗くなって
とても怖いんだけど

そこで仰向けになって
見上げる海面の
美しさと言ったら ....
今日の月は電気みたいにピカピカ
お月様ははね 宇宙なんだ

君が言うから見上げてみる

眩しいなあ
今日の月
光が丸におさまりきれないよ

そうかぁ
ピンホールカメラなんだ
 ....
何匹や尽きるまで鳴く蝉の声

得意気にスタッカートでカラス鳴く

渓谷や湧水足りず鴨歩く

やさしさは沁みる消毒液の中

おひたしやほうれんそうの思うつぼ

帰り道たまやとぽつり遠 ....
旅に出よう
今は汽車が走らない線路を
何処までも 何処までも
歩いて行こう

リュック一つを背負い
身軽なままで
あれこれ考える必要はない
ただ まっすぐ歩けばいい

春は足元の草 ....
なごり蝉が泣いている

生を燃焼しDNAを残し塵に帰る
雨風にさらされ
骸は蟻や微生物の餌になり
地球を構成する大地となる

なごり蝉よ
おまえに後悔はあるか
やり残した無念さはある ....
赤々と燃える送り火を眺めながら
今年も夏の終わりが近いことを知り
一抹の寂しさが、胸を過る

盆が過ぎれば間もなく
朝の空気が変わる
早朝 太陽が昇る前
ほんの少しだけ
軽くひんやりと ....
いらない花も
無駄な花もない

路地裏の雑草も
花が咲いて恋をする

日陰の小さな葉にも
綺麗な花が咲く

誰も見ていない
誰の視線も気にならない

自分の時間だけを
精 ....
灯りに群れる虫もいれば
闇に灯る虫もいる

子供と大人ははっきり区別され
子供の目的は大人になること
そのためにひたすら食う
大人の目的は子孫を残すこと
ひたすら交尾の相手を求める
あ ....
小雨は
薄日を乗せて
銀の色

美しく
濡れて照り映えるのは
君のふくらはぎ

白く優しく季節に溶け

小雨は
薄日を乗せて
銀の色
夏の予感を
貪婪に膨らませ


 ....
生きてるとどうしても
日々の狭い箱の中で
図太いおばちゃんに出くわして
むかかっ ときちゃう
僕の狭い心

そんなおばちゃんの
密かなチャーミングさや
ひたむきさや
ひたぶるさや
 ....
どうでもいいぢやないか

それは君のくちぐせであり
ぐうぜんにも 君からきいた
さいごのことばでもあつた

ひと月まへ 一緒に飲んで
別れ際にきいた いつものせりふだ
その前に何を ....
愛するということは
海にもぐるということ

一分もしないうちに
ぼくは息が続かなくなる
水面に引き返すか
でなければ溺れてしまう
でも君は
生まれたままの姿に
鰓と鱗をまとっている君 ....
政治か?権力か?すべては権勢側からみた言葉の綾だよ、きみ。反社会的な行為にも理由があって、これが善かろうが悪かろうがただの脅しならば、そりゃただの暴力という訳だわな。あはは。笑。ということで、椅子 .... やっと
太陽をつかまえた
つかまえた腕のなかで
少しだけふるえていた
唇をかさねると
少しだけ悲しそうな顔をして
それから
眠るように目をつむった

抱きしめた腕のなかに
太陽のに ....
19も年下のあの人に
恋をしました

バカな女にはなりたくない
私だけはならないって
そう、思っていたのに

普通では、いられないのです
見ているだけで、緊張して
いつもの私ではなく ....
おはよう あなたも頑張るわね

ミツバチに声をかける

遠くの山に朝もやが残るなかで
カモミールを摘む

今年最初のハーブ摘み
庭いちめんに咲く白い花
金色のリンゴを陽に捧げ
 ....
いかがおすごしでしたか ほんと おひさしぶりですね あなたのことを
得体のしれないエネルギーだという人の話を ほんと何度もききましたよ
人々はあなたに出会うと ほんらいの姿を取り戻すだの心洗われる ....
静かな雨の降る
6月の昼下がりに
僕は
刈り入れの終わった麦畑を眺めている

憤怒と月光を
まき散らした昨夜の嵐が
懺悔に滴らせる涙のような
そんな雨だ
その滴を受けとめ濡れた
や ....
天気予報は雨でした
なめられっぱなしのなめくじが繁華街へ向かう

あなたの名前は何ですか
えっ 名前 何だろう
名前のない なめくじ
かたつむりのように背負うものもない なめくじ

ガ ....
苦しいときにかぎって

楽しいばかりが人生じゃないさ

なんて言ってくる奴がいる

そんな事は知っているけど

そんな俺の何を知っているんだ

腹立たしく煮える思い

また ....
私は太陽の鏡
雨の日も曇の日も
忙しく道を通り過ぎるあなたに
私は光をさす

振り返らなくてもいいの
私は知ってる

夏の間あなたが早起きして私に水をくれたことを
昨日あくびをし ....
遊びをせんとや生れけむ
けむけむ遷都のものがたり
たりたりたりぬかたりてるか
あまいみずを きよめたもう

こどもたちが むかしから伝わる唄でお手玉遊びをしている。
おとなたちは ....
錆びたアーチには
バラの弦も落ちて
古いレンガの門は
もう誰もくぐらない

屋根のない小さな家の
塗り壁も剥げ落ちて
床に落ちて忘れ去られた
一枚の絵があった

肖像画の少女は
 ....
強い風の音に恐怖を感じてしまう

失敗する事を恥だと思ってしまう

ただそれは歩く事に慣れたとき

どうやって歩いているかも忘れて

いつかどこかで躓いてしまう

ほ こ ろ  ....
遠いところへ行ってしまった人へ

忘れていった財布が
今もここにあります

空っぽだよと言ったけど
あの日のレシートが
一枚だけ入ってました

最後に行った
二人お気に入りのお店
 ....
そらみれど どぅん
そらみれど どぅん
猫耳の人々が東屋で会議をしている
かれらは起きている時より
眠っているときのほうが会話が弾む
ニャアぢゃなく尻尾で話をしているのだ
音階の高低を描く ....
  
ふと 遠くを見るような視線で
あなたは 呟いたようだった

なにをどう 言葉にしたのか
僕は 聞き取ることができなくて


  あなたは 聞こえないように
  わざと 呟いてみ ....
冷やを{ルビ呑=や}りつつとらんぷ繰ればハアトの騎兵が眼をそらす
stさんのおすすめリスト(742)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
その音は- もちはる自由詩119-9-26
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満月- 鵜飼千代 ...自由詩16*19-8-31
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なごり蝉- あおいみ ...自由詩419-8-23
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面会2_夏の予感- ひだかた ...自由詩719-7-14
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猫族の村会議- るるりら自由詩6*19-6-24
「淋しいと呟いてしまう」- ベンジャ ...自由詩4*19-6-24
都々逸- 46U伝統定型各 ...319-6-21

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