かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた
それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
....
クラマーが向こうへ渡した細麺が途中で白地に置かれてしまう
轍からシド・サクソンを掘り出してポンプ修理が午後までになる
トイバーの潜り込む穴が増えすぎて逆に迷えばつま先伸びる
紫で曇っ ....
定型に望みを賭ける
形なきものにかたちを与えるように
カメラ無し三脚立てて五歩下がり
瞼が切り取る秋の夕暮れ
君のこと好きで好きで気が狂いそう
君の字に宿る君の ....
女の子たちが連れだって
くるくるまわる
君たちは気散じで
一つのケーキを皆でついばむのが
うまい年頃
騒やかにあらゆるものを
つつきまわす
ちょっと頭がアレな僕は
鴨葱で
あっ!
....
風も木も滅びゆくときわれもまた等しく愛に抱かれて過ぎよ
降りしきる雨でおまえの声は途切 れ遠い異国である公衆電話
たった今、落ちた花びらだけ見えたった今見えなくなったただ風 ....
やわらかく青へと染まるリトマス紙わたしの愛も調べて欲しい
インドにはペンケースを踏む象がゐるそのかけらほどの愛が欲しいと
その好きは錯覚ですよと言いはなつ君の思いが春にまぎれる
....
ぼくたちの出会いを事故と名づければたちまちエアーバッグが邪魔で
消えかかる蛍光灯の真似をするきみの瞬きずっと見ていた
きみのその背中の刺青の蝶を捕らえるために彫りし蜘蛛の巣
....
出ない答え/突きつけられる結論
+
赤ちゃんが歩いている。右手。左手。右手。左手。右足。左足。
右足。左足。右、左、右、左、右左右左右左右左右左右左右左
右左右左右左右左右左右左右左 ....
私は1つを歩きます。人が全くいないと言ってください。
荒廃した草地。
彼らは、ギターを弾いて、しばしばダンス花を植えました。
その部族は来ました。
光り輝きます。(信号は垂れます。)ワ ....
手紙は
シロヤギさんが食べました
シロヤギさんは
クロヤギさんが食べました
クロヤギさんは
僕が食べました
僕は夕方
手紙になりたい
忘れない根に持ちますよわたしは、と言う君みたいな雨のはじまり
残っている洗いざらしのTシャツに君が選んだセッケンの匂い
あたらしい季節へ線を引くような雨あがりの青い空とは
あおい ....
めぐりきた
この日はなぜやら 決まって晴れる 蒼い
冥い中天に垂れなびく布帯 黄 紫 緑
八方の声明 太鼓と鉦 衆生の足は土をたたく
たたく
肉焼くにおい 黒ずみはじめた果実の甘露
巡 ....
(RT会議室Aでの出来事)
暗い部屋AC機器のランプだけあたしじゃなくて窓を開けたの
新しい部屋は2人も入らないよ1.5人入れば充分
泣くだけのお部屋があるの地下五階 ....
地をふりかえる
もはや人でないものとして
山に分け入るべき時だ
鼻を濡らして
舌を濡らして
人としての重荷を下ろす
頬を赤らめ
森を通って山の頂上にたどりつく
おしり むずむずする
....
やさしくて
かわいくて
その肉は
おいしくて
てのひら
ぷにょぷにょ
だいすき
だいすき
血に肉に
わらって
わらって
こっちむいて
パン●
乱反射している飛沫に映るきみ刹那に過ぎ行く夏のはじまり
六月を雨の季節とたとえれば花嫁たちのヴェールは時雨
水の中の八月だから転校すきみの街までクロールでゆく
ひたいから ....
夢 とか
朝日 とか
キラキラ とかの
ことばがわたしの
語彙から消えて
抱きあって とか
そら とか
帰れない とかの
ことばが増えた
セックス
という単語を
使える ....
あたしの皮膚が密着して懐柔
街灯の輪郭がすんすん揺れる
そのまんまのスピードできみが欲しい
今感染した笑顔の
底からかき混ぜてみてよ
ガムテで口止めされた夜中じゃ
きみの声を映せない
....
私たちは、夜Aを置きながら、暗闇の螢光燈がわずかに照らす縁のNipponia nipponで停止します。 「それはのどが」 声にならない音のためにきしみやすく、最初に「重力がしっかり私をきちんと踏むか ....
音符のように奏でられなければならない
文字もまた、語らなければ―。
夜になると その影の形から
お城の森と呼ばれた森のむこうで
チェコスロバキアの国旗ははためいている
文字を読む原住民の ....
ぼくたちを結ぶ機会を握ってる獣は未だ箱舟の中
辿り着く場所はどこだかわからないゴタゴタしてる神様の庭
迷い込む羊の群れのただなかできみとよく似たガラスを探す
抱きしめるガ ....
フラッシュが焚かれて君は三歳じゃ作れなかった微笑みをする
「帰ろうって決めたのはいつ?」「おとといの君の電話が二度鳴った時」
空なんて仰がなくたって小銭入れの中に銀色の桜ひ ....
(月が3mm近い夜(水もちょっと(月の下で(
部屋で独り(一人(グラニュー糖を(啄ばんでいた
(グラニュー糖だけ(じゃない(プリン(を(
バニラやミルク(使用(作っていた(カルーアを
(ちょっ ....
浴槽の壁にじいっとしがみつく表面張力、こわさなければ
義務感の果てに潜んでいる果実「柑橘系なら舐めてもいいよ。」
すっぱくてにがくてあまくて最悪のあじだったってしらなかったの
その辺 ....
いつまでも星の見えない東京をピンクに塗った兄貴を和姦
声優の違うのび太は土曜日の昼ドラなんかに癒されている
ジーパンのチャックを開けてメギラマと唱える男子トイレの隅 ....
1.
サナギズムとはサナギのままでいることに硬派性を感じる主義である。
「俺は絶対蝶になってやんないもんね!」的な考え方が広く受け入れられローマからドイツ、日本の文化にまで大きな影響を与えた。 ....
声色を変えてもわかるきみのこと遺伝子レベルで記憶してるから
色々と迷いましたよだけどこれこれにしますよこれはシャケ弁
開花してしまった空をもう一度つぼみに戻す さらば空想
....
{引用=
Re:詩歌
http://po-m.com/forum/threadshow.php?did=29702
本木はじめ「優しいひとへ」
http://po-m.com/forum/ ....
とても新しい
墓石に刻まれた文字が
読めない
わたしの名前が
書いてある
はずなのに
表情を知らないつぼみを唇ではさむ昼下がりの空のした
唇に花びらの裏の淡い色ついたと騒ぐ君が剥がれて
太陽を閉じたつぼみで隠すとき熱がしとしと茎に滴る
置いてきたひかり、はるかな百合 ....
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