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放課後の訓練室で
暇をつぶしていた僕たちを
待ち受けていたものは
熱放射だった
侮ってはいけない
強い熱は人を焦がす
ほら、僕の腕にはシミがついている



なす術もなく暮れなず ....
これだけなだらかな
流線型の谷を下るあいだに
私はすっかりと忘れてしまっていたのだ
これが谷であるということを
私は視覚的な美しさを楽しみ
そこにはすべてがこめられていると思い込んでいた
 ....
消極的に一晩中
消去していたが
どうにもこの方法では
心の皮膚が元に戻らない
いっそ
千切ってしまおうか
柘榴、また実がなるかな?
とか思ったが
それも夢のまた夢だろう
僕は
あわ ....
僕は今
不思議な場所にいる
ここはどこなんだろう
どうしてこうなっちゃったんだろう
涙が止まらないよ
涙が……
きのう僕は一日かけて
古い歌ばかり聴いていたんだ
古い歌は純粋で純情だっ ....
君の警句
僕の警句
絶望をとりなし
軽蔑を含みながら
展覧会は実行された
釘付けにされた赤茶けたタイルに
君は憧憬を隠し通すだろうか

大切な行はしっかりと隠せ
その前後だけを記すが ....
たぶん私たちは恐れを忘れてしまった

チェスの駒で現実を語り、物語は日々陳腐になる

弾幕で煙たくなった目は配分する力を失っている

大声で吠えるものたちだけが跋扈して

誇りと情緒不 ....
橋渡しになればよかった
それを選択していれば
幸せだったはずだ
心は
壁を生んだ
壁は
火にくべられた
壁が崩れた
橋も焼け落ちた
誰もそれらに
触れることは出来なかった

深 ....
私たちの窪みは誰も落とさない



高望みからありふれた事実へと導線が導く



穢されてはならないと語るときの硬直が面白い



『大きな前提』が言い忘れた言葉を私たち ....
水含み、
皮膚はあわれに腫れ、
蚯蚓のように
通常ではない形に腫れ、
一方で空は
雪のように白く
処女性をたたえ

うつむくものは心ばかり
心ちぢれ
先細り


先の尖れる ....
私が成し遂げた屈折は
私を助けてくれませんでした
私が想いやった
私の悲劇は
私の中で閉じていました

夜の空には星がきらめき
人の瞳に涙を呼びます

私がかじっていた青い実は
私 ....
君が机に腰をかける
音楽室から
ソナタが聴こえてくる
かすかな息遣いが聞こえる
誰のものだろうか?
君のものでも
僕のものでもないような気がする
ソナタは
構成が巧くいっていない
ほ ....
私たちが見ているものは
わずかに違っている
原事実と
そこに見えるものとの差異で
私たちは
困り果てている

だが
それは嘘なのだ
私たちは
原事実をしっかりと見ている
春は夏を ....
単語ごとに分かれる/今夜
頭痛が/限りある
私をさいなんでゆく/社会が
五月の川のほとり/仲たがえしている
互い違えたボタンを/俯いたままで
引き戻せないと/発表に挑む
仮初めに/高校生が ....
かつて見たことを撒き散らす
夜の遊覧船
僕は見ていた
幸先を試す
二人の老婆を



花だけを手折り
匂いにとらわれ
忘れてしまっていた
胞子状の軋轢



長い道の ....
(嘘っぱちさ)
どうしてこんなにも世界そのものが
深刻さを
どこかに放り投げてしまったのか
深刻な問題はもっと
根深く地中に張り巡らされて育っている
というのに
これはなにかの策略か
 ....
ひどい色をした兎だ
毛の先まで汚れて
僕はそれを抱きかかえ
洗ってやった
「あっ」
と声を上げたのは僕さ
間違えていた
汚れていたわけじゃないんだ
それは最初から
薄汚れた色だった
 ....
舌足らずな声と
舌の麻痺した声と
酔いの回った声と
光る声と
舌の先に憂鬱を乗せた声と
舌の先で転がす欲情の声と
だらしのない生活
すべてが連結して
みなぎっている
血が騒いでい ....
恋人よ
僕と君は
不確かな
連続性に恐れをなして
足の指先まで震えているのだ

髪の柔らかい幼子が
高い峠から降りてきて
彼の足元に
夕日の影が
せせら笑う

ビルの切れ端に
 ....
こんな日もあるのだろう
まるで予定項のような
あるいは脱穀されたあとの麦のような
果てしなく無力な一日

刻み込まれたものを嫌うようにして食卓の
海老の殻をむいているとひとりでに
涙が溢 ....
鵜飼千代子さんの真島正人さんおすすめリスト(49)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
電解質イエロー、あるいは触媒世界- 真島正人自由詩3*10-1-29
憧憬- 真島正人自由詩4*10-1-27
君にキッス- 真島正人自由詩3*10-1-26
思ったよりも明るいですよ- 真島正人自由詩2*10-1-25
警句- 真島正人自由詩2*10-1-24
単純な物語に回収されてはならない_1- 真島正人自由詩2*10-1-24
愛の壁、心の橋- 真島正人自由詩7*10-1-23
言葉だけがむなしく響く。- 真島正人自由詩1*10-1-23
みずふくみ- 真島正人自由詩1*10-1-19
私が成し遂げた屈折は- 真島正人自由詩2*10-1-15
あの、連鎖- 真島正人自由詩1*10-1-14
私たちが見ているものは- 真島正人自由詩3*10-1-13
仮初めに/その他の憂鬱- 真島正人自由詩1*10-1-12
ネグリ- 真島正人自由詩3*10-1-10
月と入れ替わる。- 真島正人自由詩2*10-1-9
僕の魂は劣化している- 真島正人自由詩6*10-1-6
遺跡- 真島正人自由詩3*10-1-3
連続性に恐れをなして- 真島正人自由詩2*10-1-2
ぶぅぅぅん- 真島正人自由詩6*09-12-24

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