{引用=

外は雨。







窓のガラスに幾粒もの涙が
透明な線を斜めに描いていく。





ベッドの上からその景色を見上げていると
左手がやさしい感触に包 ....
ポケットに溢れるほどの夏の恋




なつかしい蜜柑色した夕の街




白い鳩しみわたるほどのあおぞらに




ちいさな手 氷のグラスを握りしめ




白 ....
{引用=冬のきみがすきだった
冬のきみがきらいだった




ひややかな恋のまま
ずっととおりすぎて
しまいたかった















あの ....
もしも
かなしみのなかのかなしみで
そだつきがあるならば

そのきは
うみかぜのなかで
ぐっとねをはり
えだをすこしずつのばし
はなをさかせるだろう

そのはなは
きっと
すい ....
ひとつの生身である
わたしは
いま
海の声を欲する


この星を覆う
巨大な潮力によって
なんどもなんども
運ばれていく
その声が


遠いきみに
いつか
とどくように
 ....
雨屋で
ちいさな
雨を
ひとつ
買いました



机の上に
おいた
ビンの
なかで
ちいさな
雨雲が
元気に
雨を
ふらせています
さっきまで
ともだちと遊んでいたのに
気がつくと
周りには誰もいなくなっていた

薄墨に暮れていると
むこうから
母が サンダルばきで
必死に走ってきてくれた





家 ....
花さく野邊のなかで
じっと動かずにいる
一匹の蛙は
わたしです




やわらかな風に
運ばれてゆく
たんぽぽの綿毛にぶらさがった
小さな種子は
わたしです




 ....
なあシロ
おまえ
失恋って
知ってるかあ

あのなあ
食い物じゃないんだ
そんな
嬉しそうに
 ....
{引用=
雨がね
未来を運んでくるの



まあるい街路樹や
がらんとした
わたし
の家
すべていまは
透明な線が
つつんでくれて


ふるえるわたしの舌が
線をう ....
ぼくたちは遠くでゆれるタンポポだった 綿毛が吹かれ ぼくらは生まれた


戦争は過去ではなくていまのこと 生まれてから続く 透明な戦争


風はガラス 夕焼けはガラス 街はガラス 心臓なん ....
かぜのうた あなたとあるく ふゆのまち せかいはこんなにも うつくしいのだ



どこにもない ここにしかない はじめてしった たったひとりの いまここあなた



とおいつき ゆめの ....
思い出を 悲しい順に ならべなさい。



静かなる 風吹いて ひとりきり。



精霊の 衣の如き 初氷



ある夏の 思い出ひとつ 白貝殻



海岸で 壊れたピ ....
それは、静かな石だから、(青い)のです。
きっと美しかったであろう、
きみの石。

一億年の沈黙が(きみ)を呼んでいたから、
石は、ゆっくりまわれ右をして、
きみのもとをはなれていった。
 ....
初恋のつめたい指先冬のみち



さびしさにレモン投げたい冬の空



小鳥らはだれのために泣いてるの



初恋は曲がりくねって青白く



宝石のように輝け遠い未来 ....
たったいま はるかな星が 消滅したの。 あたしたちもきっと 何かなくした。



小鳥にも 性器はあるの?と きくきみに きらきらまぶしい 木漏れ日の花びら



ポケットに 愛を握り ....
この星はせつない星ね。吹く風がみなサヨナラのかたちをしてる。



お母さん。お母さん。お母さん。誰もいない教室。椅子のぬくもり。



放課後の音楽室で鳴るピアノ。セーラー服のリボン ....
エウロパで木星食を眺めていた。星降る夜に銀髪の子らと。



くちびるに ふれると はぷって かまれたね 1999年。



ごぜんにじ こんなよなかにも くもはゆっくり ながれるから ....
春のなかうすいいろのわたしがゆく。全世界には雲雀しかいない。



秋のレモン。陽だまりのレモン。空のレモン。遠い宇宙で星が消滅した。



海はなみだ。小鳥はなみだ。春はなみだ。こと ....
これは夢 夢のまにまに 揺られてる 象の子供と やわらかな僕



つばさもつものの悲しい夢をみて めざめた床で 空に恋慕する



トーストと ボイルドエッグ コーヒーで きみが ぼ ....
鳴り止まない。


神経だ。


軟らかい。


けれど。


閉じてる。


欠如を蒙るもの。


永遠の?



赦しても。


遠いね。

 ....
遠くに、言葉の影が、
感情のように、薄く、たなびき、
一本の、けがれ、
遠く、
柘榴のように、
割れて,、


泣き声は、ぼくらの、
母の心臓を、
ともに、
くるはずのない、
 ....
せつない系の
お酒をのんで
星降る夜空に
真夜中の
糸でんわ

もしもし
元気?
あたし?
元気

あの人の
笑顔を
思い描いて
今日も
精一杯の
大丈夫


 ....
オレノ火ハ 燃エテルカ マダ! 心臓ト星! {引用=
雨屋でちいさな雨をひとつ買いました
机の上においたビンのなかで
ちいさな雨雲が
元気に雨をふらせています



十字架の倒れる音して霧深く宛てなく彷徨いきみをさがしつ



ただそれは悲しみのうたでも何でもなく空からこぼれし遠い蛍火
アカイキミト アカイオレガイタ アルユウグレ




ぽかぽかのはだかんぼうが笑ってる




泣きやんで群青の街風つめたし




夕焼けの影に手をふり明日も晴れ
返り血を浴びたるごとく陽に染まり




永遠の息のつづくうたそのものの波




さみだれや夢の砂漠へさそおうか?
五月雨や透明な死者ばかり過ぎ




夕立や此の世のはずれに独りをり




雨上がりぼくらの好きな空の波
銀波のようにしみわたるキスをして




うれしさもさびしさもいっしょ あいしてる




あなたとは蛍の国で逢った気がする
青色銀河団(320)
タイトル カテゴリ Point 日付
ガラスのかけら自由詩3+14/4/16 23:05
夏(九)俳句113/8/10 17:41
きみへ自由詩312/9/21 0:44
風葬自由詩8+12/9/18 0:19
あいたい携帯写真+ ...212/6/11 23:40
ちいさな雨携帯写真+ ...312/6/11 0:46
家路携帯写真+ ...012/5/27 23:11
携帯写真+ ...212/5/27 22:59
なあシロ携帯写真+ ...512/5/27 22:41
自由詩512/5/26 22:11
ひかりの記憶短歌111/5/14 1:25
冬(三)短歌111/2/22 23:49
冬(二)俳句1*11/2/13 21:33
風のにじみ携帯写真+ ...311/2/13 21:15
冬(一)俳句311/2/6 20:51
貝殻の時間。短歌611/2/4 0:28
永遠の地平短歌410/11/18 0:14
名もなき季節短歌110/11/9 23:53
巨大爆発短歌310/11/9 0:37
ひかりのノート短歌3*10/11/8 0:13
光。蜥蜴。自由詩209/12/13 11:11
空は遠くまでずっと続いて自由詩109/10/4 0:42
大丈夫自由詩009/9/18 0:37
夏(八)俳句109/7/4 2:43
ちいさな雨自由詩309/6/21 14:58
短歌309/6/21 10:30
夏(七)俳句009/6/19 0:29
夏(六)俳句009/6/17 0:03
夏(五)俳句109/6/16 0:08
夏(三)俳句009/6/11 23:46

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