{引用=






それは
おーとくちゅーるみたいに
ぼくの手に
ぴったりだった

おずおずとさしだされた
きみの手は









{引用=






ぼくたちが生まれる前にも
世界が存在した
という不思議

ぼくたちが寄り添うために
世界は在ったのだから







誰かが結び目をほどくように
この世からすべての母はいなくなってしまった

それからというもの
わたしたちはわたしたちのてのひらに
なにかしら母と呼べる物を乗せ
黄昏の明かりにそれらをかざし ....
結び目をほどくように、
この世からすべての母は消滅してしまったので、
わたしたちは何度でも
てのひらに
母と呼べる何物かを乗せては、
黄昏にそれらを透かして、
祈るように検分し、
うれい ....
{引用=風が、何度もしみわたる
夜だから、
キョウシツとかツウガクロとかイエの
水槽のなかで、
わたし、
うまく息継ぎが、できなくて、
ホント、苦しくて、
ハダカのまま、
濡れています ....
その石は               (いまも)
波動になりひとをこえて      (化石の音が)
木々の梢をこえて          (あなたの)
遠くの、水蒸気をゆらす       (耳の奥 ....
記憶の ぬくもりが
朝のラインに 並びます
いくつかは やわらかく はじらい
いくつかは つめたく ゆるされて

/濡れた空に 水の旗が ゆるやかに たなびいています/



それで ....
ガラス瓶のなかの
北風に乗って
飛んでいく一羽の鳩

おまえは
空に引かれた
ひとすじの水脈
かぼそき涙の痕跡
花のようにふるえる声

おまえは
幼年時代
滴りこぼれゆくはずだ ....
きみは
花のみるゆめ
よりも
冷酷さ

けれど
くちびるが
とじられると


小鳥が
鳴いてる
風が
吹いてる


きみは
ぼくの
好きなひと

そっと
やさ ....
詩において美とは何なのか、これは絵画において美とは何か、とともに私にとって尽きぬ疑問である。詩は、あきらかに日常の言葉とは違うし、小説とも違う。いうなれば通常とは違う言語のあり方である。わたしは、美学 .... ごめん
火のために
戦おうとおもう

ぼくらの
にがい
不安の記憶が
地音のうすいろに
滲んでいっても

青い投函の
しずかな
絶叫が
行き場所を失い
紅い花の底に
ころ ....
{引用=
帰途
               田村隆一

言葉なんかおぼえるんじゃなかった
言葉のない世界
意味が意味にならない世界に生きてたら
どんなによかったか

あなたが美しい ....
{引用=求めろよ。
そうすりゃ与えられるぜ。

捜せよ。
そうすりゃ見つかるぜ。

たたけよ。
そうすりゃ開かれるぜ。

だれだって、
求める奴はもらい、
捜す奴は見つけ出し、
 ....
ツユクサのおいしげる
野に生まれた
子供たち。
たのしげな声。
銀河やら
星雲やらが
わきたち
ひとしきり
銀色
橙色などに
燃えたあと、
ことしも
夏は
去ってしまった。
 ....
*
遠くでぼくらが病んでいる


十一月の夕暮れに
落とした財布は
世界の意味にすっかり濡れて
もう使い物にならない
ちょうど
開かれることのない
窓の高さで生きる
ぼくらのよう ....
あおぞらが
おしえてくれた
あおじろい
あんたのうた
無声音でうたう
あんたのうた
ナイフはひびわれて
ナイフは鈍くなって
とびっきりで
ひとりきりの
うた
ここは
あかるい真 ....
{引用=記憶が、ゆれる
ゆれる
朱い花、
かたわらで、
誰がうたうか、蛍唄

(小さなひかりは影だと思う)

ねえ
やくざのつもりの
あんた
月のように夢を見て
どうしよう ....
言葉には、意味と別に音そのものがもたらす印象があります。
例えば「こんにちは」は明るく強い印象なのに対し「さようなら」はやさしい印象を与えるといった具合にです。
そこで、音のもつ印象を独断で分類し ....
{引用=
沈黙するノートに。

わたしは魚。銀色の鱗をいちまい、はがして
秋の流れにそっと放つ。の。
ぐらぐらする、まっかな秋だから。
つないだあなたの手は、はなさない。



あ ....
{引用=*
ぼくの町ではさあ
エプロンについた醤油のしみまでが神々しく輝くんだ。
- 朝 -
そいつを封筒につめてだな
なんにも書いてない便箋一枚
一緒にいれて。
灰色した丘のうえのポ ....
へへ
今日も来ちゃいました
れもんさん
もう 朝からチャックが閉まらなくて へへ
どかよろしくお願いします

へへ 
れもんさん
きらきらしてます
おくちが へへ
ちょうちょみたい ....
*
ナナコ


ナナコ。
霙(みぞれ)落ちる午後の日差し。
聖霊の結晶のきらめき。
その名を呼べば、
ナナコの声、
遠い海の向こう側からやってくる。

ナナコ。
誰もが初めての ....
雨の環七通りを走るクルマには
ごく稀に、
雨ふらしが乗っている。
先日、特大のR器具を買いに、
横断歩道を渡ろうとしたとき目に飛び込んできたのが、
まさしく雨ふらしであった。

クルマの ....
{引用=おまえはあれが空の梯子だと言う}

あけがた
透明な寺院をさまよいながら歩いていると
喜びのひとつが小鳥になって歌ってくれました
かの鳥が木の実をついばむ記憶のなかで
短いいのちが ....
スーパーに詰まれた
無精卵のように
生まれる前に
あらかじめしっかり殺されている
それがわたしたちの生きる時代?

ことばですべてをあらわすことができないならば
ことばにたりないものはい ....
http://www.momat.go.jp/Honkan/Modern/index.html

竹橋の東京国立近代美術館「モダン・パラダイス展」に行ってきました。
予備知識なしで行ったのがよか ....
真っ赤なわたしは
真っ赤な夕焼けから生まれる。
毎日生まれる。
太陽の逃亡者。
真っ赤なわたしの
真っ赤なためいき。
麦をざわめかす。
行方不明になってしまった
空を焦がす情熱よ。
 ....
ひとりぼっちのサンディ
夕焼けのまるのなかで
さんかくばかりかいていた


ひとりぼっちのサンディ
太陽の光に照らされて
世界が水晶よりも静かに
組み立てられていった


うたの ....
夏の空 入道雲
あなたの名前 あなたの名前 あなたの名前


あおぞらを やきつくすほどの あおいろの
あふれるおもい きみがだいすき


舌先で氷溶かすたび輝いて
去りゆく八月群青 ....
こごえるように
<うた>をうたう


こえられない
こころで
<うた>をうたう




わたしの
生まれたての
<そら>で

まだ
 ....
青色銀河団(320)
タイトル カテゴリ Point 日付
モード[group]未詩・独白2*07/1/13 15:34
存在理由[group]自由詩2*07/1/10 22:30
黄昏譚自由詩707/1/4 21:31
書簡A未詩・独白207/1/4 0:15
桃のココロ未詩・独白206/12/27 23:40
風がにじむ自由詩406/12/21 22:23
小箱のなかで(三)自由詩11*06/12/8 1:04
未詩・独白1006/12/3 9:45
風のキス[group]未詩・独白506/12/2 23:13
詩の彼岸性について散文(批評 ...206/11/27 23:56
左手のための覚書未詩・独白306/11/18 12:22
私的「詩とは何か」散文(批評 ...306/11/16 0:23
マタイだぜ未詩・独白906/11/8 23:45
未詩・独白706/11/7 0:08
木々の雨 他自由詩10*06/11/5 23:54
電車の中は静かです未詩・独白1006/11/4 21:44
青い野未詩・独白506/10/31 0:19
音の構成で詩の印象を説明してみる散文(批評 ...19+*06/10/28 21:43
秋。自由詩4*06/10/25 23:47
クレヨンの朝自由詩1206/10/24 22:01
れもんさん自由詩106/10/23 23:02
ナナコ他自由詩7*06/10/21 10:56
雨の環七通り自由詩206/10/18 23:02
くものうた自由詩1*06/10/17 23:41
青春未詩・独白106/10/16 23:28
東京国立近代美術館「モダン・パラダイス展」散文(批評 ...1+*06/9/30 23:58
そら・まぼろし未詩・独白506/9/30 23:05
ひとりぼっちのサンディ未詩・独白306/9/10 17:00
ひぐらし短歌506/8/30 0:11
いきる未詩・独白506/8/18 1:08

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