今日で空が終わる
明日からは
もう何もない
ただの闇

そうしたら
そうしたら
僕は君のこと
覚えているだろうか

レンゲ畑になびく髪
瞳に映る白い雲
でもあの日
君はイヤリ ....
不意に
あたし窓と
繋がってしまう

鉛筆で
描かれた
教室の

田の字のあたし

とても
赤い空が
あたしの中
震えてて

どんな
ちいさな欲望も
残さず
きれ ....
----今日はどうされましたか。
  ええっと、こころにぽっかり穴があいてしまったんですか。

----で、いつごろからそうなりましたか。
  覚えていない、物心つくころから何となくずっと、で ....
映写機のカラカラする音が響く



遠くでぼくらが病んでいる



満天の星に 落としてしまったもの



青いおれんじ色の枕 ひとつ下さい



噴水 世界は世界の意 ....
ひとつの生身である
わたしは
いま
海の声を欲する


この星を覆う
巨大な潮力によって
なんどもなんども
運ばれていく
その声が


遠いきみに
いつか
とどくように
へんなかたちのきみのあそこは
しゅうまいに似てるね、にく、たっぷりの、にくの
しゅうまつの夜
ふみんしょうの都市の溶鉱炉で
きょうはなにを溶かそう?

おれんじの世界で
呼吸をとめてみま ....
心から上空にひざまづき
僕は僕の意味にねじれて
弦のようにのびた僕の影は
ひょろひょろと地表を這い
さびれたビルのなかを
真っ黒な煙突の中を
のぼってゆく





      ....
花眠り
肌透きとおる
独りわれ
蒼き午後の
はぐれ子となりて
はるか
遠くから落ちてくる
手袋の記憶を
あなたが
持っていたとしても

それは
あなたの
責任では
ありません

あなたが
ベルギー産の
山羊の肉をとてもとても
好きだっ ....
雨の日の海に浮かぶぼくの部屋
星の意味に閉ざされたアンテナ
欲望から遠ざかれば遠ざかるほど
沈黙に占領されていく世界
未来は鳥肌たつように
真っ白だった

どうしてそうなのか
知らない ....
チリチリしたものがふわふわして
涙たっぷりの朝の食卓になりました

誰もいない台所はいま荘厳なひかりにあふれています
醤油のこびりついた容器も金色に輝いています
空気の一粒一粒が新しく生まれ ....
きみの寝顔をみているととても安心する
熱をだし少し苦しそうな寝顔のきみは
いのちを懸命に燃やし
熱い息吹を吐き出している

窓のそとの大きな暗闇が
暖かいひとつの生命のように感じられる夜
 ....
*

ミドリイロに輝くボクのコトバ
ケータイを使わなくたって
あの100階建てのビルの
はるか上空へのぼり
ぼろぼろと
世界中の虹を溶かしこんだ
なみだを流し泣いている



 ....
花が咲きました
あなたに
そして
わたしに

その花びらは
透明なので
けして目で見ることは
できないけれど

こぼれる笑顔で
わかるのです
その花の
清らかさ
うつくしさ ....
ある夕刻
テレビジョンはミドリイロに輝き
レイゾウコのなかでひっそりと
ブーゲンビリアが咲きはじめる

ある夕刻
横断歩道はミドリイロに輝き
急ぐ人々は足を止め
遠く祖先が見た氷河に思 ....
自分の薄皮一枚残して
そっくりそのままの詩である

―何、それ、
 少しの秘密?

光る銅製の浴槽から
海はあふれだし

―ほら、膝っこ少年。
 匂いを、かいでごらん

時間が ....
家々にあかりが灯る
蛍火がちちちと
びろうどを
燃やしはじめた
白く浮かぶ
亡き王女のような
天主堂
つづら折の石の坂
青白く骨はひびき
さびしいひとよ
火の鏡を見なさい
生の意 ....
ぎゅっと握りしめた
こぶしの隙間から零れ
夜の奥底に染みてゆくもの

去り行く後姿に
聴こえぬ声で
いつまでも叫び続けるもの

(時間の純粋結晶が
 悲しみなのだということ)

 ....
でぃーぶぃでぃー


記憶の音は楽しいですか
いつまで鳴っていますか、あなたの頭
きのう
割れたがらすで指をきりました
自己ですってば 姉さん(って誰よ
雲のあいまに
チがながれてい ....
夕焼けにむかって
走りつづけ
夜から逃げる逃げる逃げる
ことから逃げてきたぼく
だから
太陽に追い越されちゃって
月にも追い越されちゃって
星だとか人参だとか
スパゲッチイだとか
も ....
はい
猫が過ごした昨日です
細長い三日月が西の空に
沈むまでの昨日です
こちらは
なにもないのです
なしももももないのです

それではスイッチを切ります

ガ・ガーガーガー
静かな海の音を聞いていた
映写機のカスカな響きの合間に

革命前夜とはかくも
激しく静かであろうか

(わたしは波の大きさを知らない)
(わたしの足音はもう響かない)

おびただしい ....
匙の上に
翠色の木々の雨を乗せ
ライターの火をつける
ノートに記された
たどたどしい少しの
日本語と冷たい風

ああそうです。彼はぼくの友達なんです。

終にそんな台詞は口にしたこと ....
ナナコ。
{ルビ霙=みぞれ}落ちる午後の日差し。
聖霊の結晶のきらめき。
その名を呼べば、
ナナコの声、
遠い海の向こう側からやってくる。

ナナコ。
誰もが初めての場所で
誰もが初 ....
なぜなら一遍の詩は
水蒸気で組成されているからです
ある一個人の無意識から生じた詩は
一瞬だけ完全な美の結晶となりますが
すぐさま跡形もなく消滅してしまいます
詩は遍在しているのです
詩は ....
わが傷は暗黒の形にえぐられて遠い砂漠に見知らぬ人影



{ルビ落葉=らくよう}の赤錆色に濡れひかる秋の位牌の冷たきエロス



長崎のペテスブルグの上海の凍える窓濡れたるすべての窓
 ....
[目ざめている]

朝からずっと
手のひらを見つめる
遠くのほうで
蛙が鳴いている







[祖父]

耳が遠くなった祖父は
海に似てきた
くりか ....
わ みみい ぷぷりんさ
みしなら もそで  ぱる はふりもっこ
みんさら もへなへきから みんそうと?
もりさ みりみり なぐじゃりよ
むっとほいまな りゅんないで なぐじゃりん?

な  ....
正方形を書くと
その中に全て収まってしまう
俺の生活とはいったい何であるか

いつかどこかが
縦笛の接点の傾きにおいて
赤く染まる空の角度よ

今日もワイシャツを
裏返し蒸し返す
 ....
わたしは
週末
輪郭の曖昧な
影の朽ちた
家で眠る

かすれた赤子のほほの
やわらかさで
凛として
燃える
絨毯のしみに
彷徨い
迷い

見知らぬ隣町の
児童公園の
細 ....
青色銀河団(320)
タイトル カテゴリ Point 日付
空が終わる日未詩・独白404/7/11 14:18
春の火[group]自由詩704/7/3 23:52
診察未詩・独白304/6/27 13:26
一行の複数形未詩・独白104/6/21 0:52
あいたい自由詩104/5/24 0:09
都市自由詩304/5/23 21:52
はぐれ子未詩・独白204/5/3 23:36
春午睡[group]短歌304/4/29 0:04
返信自由詩604/4/23 21:50
夜明け未詩・独白104/4/13 22:03
朝の食卓自由詩704/3/27 21:21
暖かな闇自由詩204/3/26 22:13
メモ未詩・独白204/3/15 23:17
[group]未詩・独白204/3/8 23:34
ぼく、ドラムカン未詩・独白104/2/25 0:11
SPRING[group]未詩・独白304/2/22 15:03
石の坂未詩・独白404/2/20 1:31
悲しみ自由詩504/2/15 9:23
でぃーぶぃでぃー未詩・独白204/2/14 19:56
ひとり自由詩204/2/11 10:13
三日月未詩・独白104/2/10 19:06
静かな海の音未詩・独白404/2/2 23:43
木々の雨(改)未詩・独白304/1/29 20:41
ナナコ未詩・独白103/12/27 13:25
詩について未詩・独白403/12/25 23:21
冬の日短歌303/12/20 22:26
目ざめている未詩・独白503/12/12 1:07
ふぇみりしか未詩・独白1*03/12/7 11:19
零才未詩・独白303/11/29 15:47
週末自由詩103/11/25 23:35

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 
0.1sec.