日曜日だ
パンは焼かれる

いつもと違う種類の男女が
あちこちで卵を産む

悲惨なニュースもある
くまたちが街へ来てしまったり

でも、概ね日曜日だ
カフェは盛況
隣人と挨 ....
そうですね、あっという間に夏が来て、ベランダでは何匹もの甲虫が孵化してしまいました。もうこの小さな箱の中で3世代か、4世代めになる。毎年何匹かがここで死んで、何匹かが木のなかへ放たれ、さらに何匹か .... くらやみのひとつもない街でするなら明かりを消せる恋がいいよね 夜のくまは一匹で月を空に押しあげる
おもたい満月も 脆い三日月も
一匹で

ひとりは、孤独をつくらないから
淋しくても平気だった
自分のからだを磨いたあとにやってくる
眠りを受け ....
十四時をすぎて、
雨が上がった午後には
きっとわたしでもどこかへ行けると思ったし
もう少女でもなかったし
切符を買うこともできると思った

長い階段を降ってから昇って
手のひらの ....
わたしの気持が愛に近づくごとに
あなたの精神がつめたく枯れていきます
でもそれはとめどない欲求で
近づきはするけれども
決して愛にはならなかった

つめたい土に眠っている
こごえ ....
目をあけるとそこは世界で
夏は夕方のにおいがする
もうぜんぜんどこにも行けない、と思うので
玉子を買っておうちに帰る
わたしの書くたいていの文章は排泄にちかいものなんですけど、ときどき消化不良の嘔吐みたいなのもあって、みたものがそのまんまゲロになってるのも、あります。そういうゲロにポイントがつくこともあるけど、へ .... 甘やかな風を嗅いでる午後の庭
きっとあなたを失うけれど
いつか忘れられる恋のために
いくつもの花瓶が投げ込まれ、
濡れた足にはりついた花びらの色とりどりに
蝶やら虫やら寄ってくる。
雨雲がやってきて去っていき、
そのあとに何の植物かわからない草が ....
もうすぐ夢が終わるってときに
あなたは顔を洗おうとしている
集めた虹が泡になって消えていくときに

世界は痙攣して
わたしは吐き出される
あなたは顏を洗っている
洗面台に残った泡たち ....
全てを投げ打ってでもその物語を開かなければならなかった
額縁、蝶々、明かるい涙、
澄んだ湖の底に眠る頁を
かたく 夢のように舫われた物語を
ここに燃えるものがある
燃えるもの
終わるもの
けれども消えはしないもの
尽きてからしか近づけない
でもどうしたって焼べられる炎があったのだ
まだ何も知らない頃から詩を書いていた。日記と詩と。いまでもときどき読み返す。あちこちから出てくるからだ。何も知らなかったけど、本当のことが書いてある。知っているよりも多くのことが書いてある。これは .... 涙のような夜があけていく
かたく結んだ祈りが破られていく
君のまぶたに塗られた祈りだ

本当に愛するつもりなんてなかったのに
ただ風が強く吹いただけなの
物語を孕んだ草原が揺れる
今しがたここで抱き合ったのだ
わたしたちのかたちをした愛が
ゆっくりと冷えながらかたまっていく
物心ついたころは、半分くらい本の中に住んでた。だって外はあついしさむいしうるさいし、はやく走れないし。それから少し成長して少女のころになると、本の中にはいられなくなって、窓をのぞくみたいに本の世界 .... あなたを好きでいることは
光のなかにおちるくらやみを
しずかに見つめることでした

あふれ出そうな言葉が
皮膚のうらでさかむけに流れ

光にのまれるのか
くらやみがのみ込むのか ....
熱風の先にある体のかたちをした甘い嘘 運命の裾が解れる 伸びてゆく
はるか向うで か細く交わる
わたしたちの夜、わたしたちの朝、そしてもちろんわたしたちの昼間も、キーワードによって圧迫される。AIが整える意味の上を歩き、見上げる空は検索窓の細長さ、いいのさ、だってどちら側も同じだもの。夜には .... 笑うでしょ、君はいい子だよわるい日も
最悪な夜も 最低な朝も
春風ね どこまでいっても凡庸な
お前とお前とお前と私
ぐらっと、躁転したのがわかったので、病院へ行き、家のほぼすべて現金をATMにいれ、部屋をできるだけフラットに、忘れてはならない用事を大きく書き出し、あとは、あとは、、、、と考えているうちに掃除 .... かけおちだというのに
きみは鞄いっぱいに猫をつめてきた
折れそうに細い指を赤くしながら

地下街でのむビールは
すこしだけ甘い気がする。
そう言って靴を脱いで
もうここでもいいかあ、 ....
いまからじゃおそすぎるねと笑うから
星は落ちるし 僕も落ちるし
 
清潔な指のあいだで跳ねる闇
わたしはたぶん すべて失う
光から溢れ散ばる蜜の束 あの子の耳を少しゆらした

手をとめて見てほら部屋の隅にある 打ち明け話のなれのはて
あなたは長い間わたしの神様だったように思う。たまに来て笑って、ちょっと触ってくれる神様。見るたびに薄く透けるようになって、最後には滴る水になった。いまは、そして「あなた」という言葉になった。
ど ....
たぶん、文字に本当に重さがあって、わたしのなかにあるのだ。
文字が体のなかにないとき、軽くて、食べる必要がある。
あんまり文字が多すぎるとき、ものを食べられない。

人参を刻んで、夜な ....
はるな(1799)
タイトル カテゴリ Point 日付
サンデー自由詩124/7/6 11:58
メモ散文(批評 ...124/7/3 19:50
するなら[group]短歌124/6/30 21:00
朝のくま、夜のくま[group]自由詩324/6/30 20:51
十四時自由詩424/6/19 15:35
たね自由詩324/6/16 16:21
玉子を買っておうちに帰る自由詩224/6/14 17:57
メモ散文(批評 ...124/6/10 16:55
[group]短歌124/6/7 13:37
恋のため自由詩224/5/31 8:48
夢が終わるとき自由詩424/5/27 13:26
メモ(物語)自由詩324/5/20 20:14
トーチ自由詩124/5/20 14:22
むすめのこと[group]散文(批評 ...724/5/16 18:03
自由詩724/5/13 20:53
草原自由詩124/5/6 5:55
水の中のこと[group]散文(批評 ...324/5/4 22:33
逆流自由詩524/4/26 11:00
熱風[group]短歌024/4/25 1:13
運命[group]短歌124/4/24 5:29
メモ(検索窓)自由詩124/4/22 11:31
いいこ[group]短歌024/4/22 10:46
春風[group]短歌124/4/21 17:26
日記散文(批評 ...024/4/20 18:24
地下街自由詩324/4/19 8:21
落下[group]短歌024/4/17 20:08
清潔な指[group]短歌324/4/17 20:05
蜜の束・うちあけ話[group]短歌324/4/12 11:13
メモ(呪文)自由詩624/4/12 11:00
メモ[group]散文(批評 ...424/4/5 10:03

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