くみふせて あせばんだのち からからに かわいたのどに すべる液体

ささくれてささる六畳 古畳 色の移りは 抱き合うかたち

ため息はしめる身体を押し出して 指の先までしずかに浸して
 ....
根腐れの根だけ残して摘み取られ 花だけを見て「咲く」を愛でられ どうして気がつかなかったんだろう
わたしたちはおなじものじゃなかったのに

溶けるほどちかくにいたのに
なんで気がつかなかったんだろう
それが恋なら
わたしがあなたじゃないことくらい
 ....
16時から仕事のきみには
10時半は夜中の3時

まばらな髭と
からまるシーツ
ぜんぜん正しくない場所で
持たない同士で
持ち寄らず
なんにも奪わず
抱き合った

夜がくるの ....
今日が終わる前に
きっと逃がしてあげる

飼い殺した卵も
腐った根っこも
もう気にしなくていいんだよ

わたしが逃がしてあげるから
見えない遠くまで走って行ってね

いつも
 ....
花束がゆっくりと腐っていく夜に
物事はギターの陰で息を潜めている

ささやかな草原を抜けて出会う泉に
少女は捨てることの悦びをしる

蝶々は旋回する

森は徐々に深くなり
積み上 ....
ことばで繋ぎ止めることの軽薄と残酷を知っているつもりでいても、ことばに繋ぎ止められることは何だか快感であるような気持ちがする。ということをふっとおもった。ことばはとてもたやすい。信じやすい。信じや ....  梅雨の只中だ。来る日も雨。こちらは雨も強い。どこにいても空気が重ったるく水分を含んでいる。

 昨日、婚姻届を提出してきた。受理日は今日になると言われた。警備室での提出。警備員のおじさんが二 ....
欲しいものは手に入れてきた
好きなときに好きなだけ好きなやり方で

私をばかにできるの?
わたしは欲しくて手に入れてきた
あなたたちがそこで
欲しいかどうかもわからずにたじろいでる間に ....
果てでは
混ざりあう灰色が
涎を垂らしている

むらがる夜の下では
性器をひるがえす少女

果てでは
結ばれたはずの日々も
きっときれいにほどけている

見なかった夢を見るこ ....
食べ残したチーズのかけら
わかる?
そこには

失われたもののかたちが見える



(あなたがチーズというものをもともと知っていればの話だけど)
きれいな字を書く女の子は目がみえなかった。


そこにはまったく目のきかない子供たちがいた。


子供たちは目が見えないところ以外は、そうでない子供たちと大差なかった。
つまりそれぞ ....
ただひとつ
約束してほしいの
なにがあっても
あたしに傷つけられないと

そしたらようやく安心して
身を委ねることができる
おまえらは知りたがる
必要のないところまで

おまえらは欲しがる
重要でないものまで

おまえらは見たがる
わざわざ柵を越えて

おまえらは愚かだ
自分が思うよりも

おま ....
ゲームはおしまい
うちにかえって眠らなきゃ
きめられた腕のなかで
いつも通りに

それがどんなに退屈でも
ゲームはゲームでなきゃならないよ
女の子がさみしがるのは
しかたない
身体の真ん中に
おおきな空洞があるし

男の子が暴れん坊なのは
しかたない
身体の真ん中に
収まりきらない剣があるし

ふたりが組み合うのは ....
セックス
したら
返信が
こないの

言ってた
女子高生

好きだと
言ってたのに
だって

だいじょうぶだよ
そのうち
心と身体は
きちんとくっつくよ
そしたら ....
おもいが強すぎて
伝わらないね

ちょっと
はなれてみてるよ
しかたないから
むかし 見たことが
あるかも しれない

いちご と 練乳

甘やかされた記憶はないけど・・・


足も胸もうすっぺらで
淡い日々をすごしてた

スプーンの背で
つぶされち ....
いろいろあるけど
朝にはドーナツ
わたしの彼は
筋金入りのミルク入り
知ることの無力さを知り無味を知り知らぬままいる恐ろしさを知る


上下する正しさのある胸のうちに 隠し持つ劣等の甘く腐れる


寂漠の砂地は濡れずざらざらとながれる雨の無情さ ....
かなしみは波打ち際でさざめいて泣き砂を踏むひとの無力さ 酩酊する鳥、踊り狂う爪、剥がした謝罪と月明かりの弓、オレンジ色のケースとそこに収まるグラス、腕まくりした腕の傷、傷跡に群がる蟻たちと、すっぱい緑色、ひざまずく、俺はひざまずく、すべての信仰と薄まっ .... うちには菜箸が何膳かある。菜箸のことも、一膳、二膳、と数えるのがただしいのだろうか。うちにある菜箸は、どれも似た格好なので、どの組み合わせでもつかえる。一本二本と数えるほうがしっくりとくるような感 .... ひらいた身体をどう使おうと
それはわたしの勝手でしょう?

「ひとりじゃないよ」

それが何の足しになるの
おなじ身体でいられるわけでなし
ドアーが開いたときにあなたはそこに立っていたのですか.わたしは気がつきませんでした、ドアーはいつ開いたのですか.ドアーが開いたときにはまだあなたはそこに立っていなかったというのですか.ドアーは誰によっ .... 風がつよいので
この期に及んで期待している
会えないのはもしかして
風がつよいからでしょう?
(覚えていること)

くせ毛、喘息持ちの喫煙者で、裾のよごれた(でも長年きちんと手入れのされた)ジーンズ。カメラ、6×6、すこし背中を丸めて歩くくせ。犬のような、かんじ。

ベンチ、チャイ ....
知らないひとのしあわせを願えるほどやさしくない
自分の幸福を分け与えられるほど心広くもない
その膿んだ傷を譲り受けるほどの忍耐強さもない

ただ同じ雨が降り止むのを待つくらいならできる
あな ....
ママあたしはよくわからない
生きることもごはんを食べることもひとを愛することもひとに愛されることも
ものを大事にすることも手に入れるということも失うということも
夏があって冬があって春には花 ....
はるな(1799)
タイトル カテゴリ Point 日付
液体[group]短歌211/6/21 22:14
根腐[group]短歌211/6/21 22:05
32日自由詩211/6/21 16:32
ぜんぜん正しくない二人自由詩711/6/21 0:10
助走自由詩111/6/20 23:55
蝶々は旋回する自由詩311/6/19 23:08
2007-2008.4 うつつ探し、あるいは刺青自由詩111/6/16 23:10
靴のこと[group]散文(批評 ...411/6/16 22:40
あなたたちはそこで自由詩011/6/12 22:28
果てでは自由詩611/6/8 23:59
チーズ、たとえば自由詩111/6/8 15:58
盲目自由詩2+11/6/8 0:50
指切り自由詩011/6/7 13:26
おまえらは自由詩111/6/6 23:01
ゲームはおしまい自由詩311/6/6 2:23
自由詩311/6/5 16:12
いいこと自由詩111/6/4 23:43
電柱自由詩111/6/4 0:48
練乳自由詩011/6/3 18:51
ミルク入り自由詩411/6/3 6:50
未練[group]短歌111/6/1 23:36
泣き砂[group]短歌011/6/1 23:34
パンの角[group]自由詩211/5/31 19:41
特別のこと[group]散文(批評 ...211/5/31 18:14
携帯写真+ ...311/5/30 23:01
飛ぶ鳥,落ちる鳥(鋭角と季節のはじめ、台風の間)[group]自由詩511/5/30 19:17
いいわけ自由詩211/5/30 7:52
追悼自由詩211/5/29 21:07
雨宿り自由詩211/5/27 22:50
自由詩511/5/27 17:08

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