羽のカビた天使が
毎日視界をうろうろ
笑い話でごまかしてる
嘘つきになれたから生き延びたって
半分空想でやっていく

頑丈に甘えた
壊れないにすがった
電話のベルが聞こえる
自分 ....
君は言う
もう少し早ければ
こんな事にはなんなかったって

君は言う
もっと頑張れば
こんな事にはなんなかったって

みんな言う
もう少し何とか出来なかったの
後少しがいつも足 ....
口笛を吹くように自然に
言葉が流れる
僕はそういうふうに
歌う人になりたい

だけど
思いってやつは
トゲトゲして不恰好で
喉につかえてしまうから
僕が歌う様は
血反吐を吐く犬のよ ....
愛してる いつの間にか
慣れることに慣れたのさ
痛みが鈍くなって
楽にはなれたのさ

だって
あの頃に比べれば
怒鳴られても
バカにされても
お金にはなるし
少しばかりのプライドのせいで ....
とある日の夕方から
世界が止まって見えるようになった
窓辺に腰掛けて
動く視界を想像する毎日

花虻はせわしない直線
見えてないふりをしてると
無遠慮な振動に丸まりながら
耳たぶを ....
こどもいっぴき
さみしいうただ
子供一匹
優しいおとなだ

夕暮れが来て
またひとり連れてく
僕が残って
世界が華やぐ

冷たい煙の中とか
変に賑やかなよるとか
星が見えな ....
ワスレテシマイタイコトガ
ワスレテシマエナイトキハ
サア ボクヲヨベ

ワスレテシマエナイコトガ
オモイダセナイソノトキハ
ニゲズニ ボクヲヨベ

ボクガキミノワスレタイコト
ボクガ ....
眉の逆立つ日は
蛇口を開けてはならない
四つ角に三つ影が差す

林の始めの塩の山
天渕駒の焼ける音


爪が裏返る殖の日は
軒に子供を産んではいけない

禍つの彦某ごろごろと ....
目で感じるものは全部
手で感じるものは全部
本当に感じたいものじゃなかった

サンタクロースが来て
プレゼントを置いてって
嬉しかったのはプレゼントじゃなかった

貧しい人間だ
 ....
自分の人生に
足りないことって
モノかも知れなかった
だと思ってみんな
出かけてった

僕も
つまんないなりに
人生に意味が欲しくなっていたこともあって
とりあえず出かけた

 ....
ある人が僕の部屋にやってきた
そして
君の部屋は男の夢を叶えたもう神の御技という
ここにあるのは
長いコード
長すぎて僕自身何に繋がってるのかわからない

ある人が部屋に顔を突っ込ん ....
雨のふり方だけが
世界を知るすべ
ガード下に目を置き忘れた
哀れな物語をしよう

二日酔いが
ついに胸元であふれて
僕は灰色の吐瀉物を
コンクリの壁にぶちまけた
艶のない葉っぱを ....
夜勤明けで頭ぐらり
見つけるものは
父母揃いて犬抱く姿
ただいまと声をかけると
二、三度喘いで息絶えた

ただいまと我が声はあぶくになって
さよならと我が犬は小さな吐息を吐いて死ぬ
 ....
かわいいあの子と
つまんねーハム挟んだパンなんか食わなくったって
楽しい事は楽しいままだ
ひとりでもきっと楽しいままだ

悲しい事があっても
寂しい事があっても
忘れてしまうまでのこ ....
三つ約束事だけ誓わされて
家を出た十五の
夜の静けさだけが脳裏でチカつく
美しい世界は
躊躇いなく敵にまわった
充分であって
不足はないとされた持参金は
繁華街を往復する間に消えてな ....
どっかのホステスの
脇の匂い嗅がせてもらった後
誰かに土下座して
そんでもう覚えてない

変な椅子に座って
喋っていたんだって
星が綺麗だった日の話を
熱心に話してんだって
俺が ....
塩漬けの豚肉を噛んで
その合間にビールを飲む

暮らしは歯車の間で粉々になる
粉々はグリスで練られて
出来損ないのドーナツみたいな姿
午後の闇の間でしばらくもがいて
怒りで角を生やす ....
動けない夜が来た

朝が光ってる

光と光と光の間に黒と黒

ストロボ

とてつもなく重たいフライホイールが
軽やかに回ってる

気分の悪い部分
頭のなかの部分

動けない ....
好きなことだけでもいいから
一回だけでいいから
すぐ終わるから やらせて

百パーセントの九十ぐらい
好きなこで埋めたいんだ
真っ白になって
どっか遠くのこと考えてるみたいな顔してさ ....
テーブルで遊ぶんだ
スケートボードを走らせて
端から端までテールノーズできたら
バイクに乗ってでかけよう

ヘルメットの中で
ささやいたら
ヘルメットが話してるみたいだ
庭をグルグ ....
嘘でぼくを好きといった人にも
嘘でぼくを嫌いといった人にも
ありがとうといった

世界の中で生きている人には
嬉しいことがあるんだと思った
ぼくは世界の外にいるから
お前らとは違うん ....
朝の四時ごろ、おばあちゃんが眠れないといって
起きてきて気づいたのよと母が言った
首をさするとだらりとした感触がした
まるで濡れているようだった
溶けた泥のようだった
午前五時の空気がよ ....
2月の風はな まだ冷たくて
寂しい気分がもう終わろうとしてる
焦れたむずがゆさが世界を支配してるんだ
羽根の生えた虫がいない季節は
音のないせせらぎ

俺はな あのちょっとワクワクしな ....
眠れない夜は僕にはなかった
いつもヘドを吐きながら意識が戻ってくるだけで
眠りたいなんて思ったことは一度もなかった

腐った柿のヘタを何十個も飲み込んだあとに
胃の中に暴れ狂うミミズを一匹放 ....
午前の本当の始まりは
太陽が昇るより少し前
十分前の頭を振って
ほどく渋滞 闇夜は夜明け前

野良猫の目が光る
青ざめた側溝のなかで
十分前の憂鬱を振って
かきまぜる 闇夜は昼間で ....
見つかることのない場所で
隠れてるんだって信じてる
そしたら僕が生きてる証拠は
いつか消え去って
シュレディンガーの僕は
世界の因果から切り離されて自由になるんだ

遠くの高速道路か ....
三つ釦のついた
ラジオは壊れていない
爪の尖った
猫は壊れていない

青い釦のついた
ラジオは壊れていない
瞳の色が二つの
猫は壊れていない

音楽と気楽なおしゃべりを
爪を ....
あの日は踏み潰された壁だった
ポケットに毒虫を入れたまま
こっちをみて あっちを「いる」

月夜は敵
晴れの日は敵
闇夜は敵
雨も雪も風も敵

あの日は、と
思い出す今日は
 ....
砕けるように挫けるんだ
戻らないように負けるんだ
思い出さないくらいさっぱりとさ

僕はたくさん諦めてきた
色んな事が手元で消えてった
僕は憧れていた存在になれなかった
なりたいと思 ....
竜門勇気(810)
タイトル カテゴリ Point 日付
反対側自由詩012/7/11 0:40
時計を止めるんだ自由詩112/6/10 9:03
歌う人自由詩212/6/9 7:31
ほんとは嘘だなんて嘘なのなんて嘘なの自由詩012/6/4 23:28
サマーローバー自由詩112/6/4 23:25
気高い科学自由詩012/6/3 21:05
こどもいっぴき自由詩212/5/30 9:44
ワスレテタノニ自由詩1*12/5/19 15:09
ロクスイ自由詩112/5/10 0:20
亀の鉱物自由詩3*12/4/29 22:43
探しに出かけた自由詩1*12/4/28 12:11
一部が全体自由詩1*12/4/24 6:00
うばわれにいくんだ自由詩212/4/19 23:54
五十日後の世界自由詩2*12/4/15 6:50
ゆうぐれ自由詩112/4/10 4:11
ザーメン天国自由詩1*12/4/10 3:44
覚えてない自由詩3*12/3/22 8:46
チューニング リハビリ レストア自由詩1*12/3/20 8:48
神経渋滞自由詩012/3/20 8:17
一回だけでいーから自由詩012/3/20 7:59
さーそら自由詩012/3/10 9:59
仲良ししていよう自由詩012/3/6 3:33
埋めるために自由詩5*12/2/25 10:01
聖者バレンタインのブルース自由詩212/2/16 8:09
ラスティネイルをジム・ビームライでうんと濃く作ってくれ自由詩2*12/2/14 5:16
ぜんぶひとりで自由詩1*12/2/13 8:41
春に海月自由詩212/2/10 2:37
こわれてるってば自由詩112/2/3 9:29
oct-mouse〈自分vs自分vs蛸鼠〉自由詩012/2/3 9:05
くじけるんだ自由詩112/1/31 5:20

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