風の吹いて
涼やかに歌い
葉のゆらぎ、
緑はながれ
葉のささやき、
緑はそよぎ
風の吹いて
涼やかに語り
「幼年、成年、老年
過ごし過ぎて過ぎ越し
今日、生きて 風 ....
この光の灯火
弾け跳ねる肌色の
水しぶき
言葉、世に響き放ち
言葉、世と絡み合い
言葉、世を力動させ
定着した意味、堀り崩し
トタン屋根の猫、鳴き躍る
もつれ合い床転がる郷愁の ....
円と正方形の
噛み合い、深まる
春の
冬と夏の境に在り
対立し合う響き、
揺動し息吹く
生命たちの
無限の彩りに
空の青 広がり
世界という意識、
充ちて
わたしは街に眩めく ....
厚板一枚で隔てられた
向こう側へ
飛翔する
手前、
在ります、あるものヒビキ在ります、ありがとう
荒れ狂う日々を終え
静かさに委ねる日々
病身引き摺りながら夜の一時 安らぎ
....
雨降る音 銀の色
空の高みから降り注ぐ
銀の無窮の音の連弾
私の意識の底から湧く
この愛惜と郷愁と憧憬を
何処にも属さず注ぎ込む、
そんな場所を見い出すため
渦巻く銀河の隅っこで
....
街道沿い、ひとりいく
雨降りの今日、水飛沫あげ
何台かの車、通り過ぎ
雨垂れ、傘に沿い落下する
春の深まり上がる気温、
冷ましひんやり雨降りの今日
浮遊するよな心持ち、
まるで何かに ....
アスファルト割り
僅かな隙間から
タンポポの黄色い花、
群れなし道端に映える
この執拗な生命の生育に
意味はなく意味もなく眼、
惹き付けられる
僕という人間にも
意味はなく
只 ....
すべて逃れ去っていく
すべて過ぎ去っていく
なかで、
けっして忘れられないモノ
けっして忘れてはならないモノ
*
誰もが
それぞれの
限界と可能性、
抱え生きている
そ ....
水の色する春の空
静か独り、浜辺に立つ
群れる者達、エゴイズムの海
逃れ、打ち寄せるイメージの波
浮かぶ波間の混沌は
思考の光に照らされて
弾む言ノ葉、生動の渦
....
肉体という
形姿帯び、
それぞれがそれぞれに
進み歩み脱落したり先頭切ったり
あきらめて
あさましくいどんで
果てには悟り
絶望もなく希望もなく
諦めてただ挑み続ける
....
ぽつんと 取り残された
わたしは、何処にも属さずに
まっ逆さま空中でシャドウ
ずっとずっとかがやいて
白骨咥え肉を喰い千切る
貫通する対角線、
無数無数交錯し伸びる
直線たちに支 ....
天空、ぼうと青く
葉桜、ゆらゆらの揺れ
子供、両手委ねひろげて
緩やかな風に向かい
走り出す、走り出す
僕の心はイチゴ模様
街へ世界へ溢れる愛惜
天空に火を放ち、葉桜むしゃむ ....
いろんな生き物 いる
美醜、嫌悪共感 催させ
いろんないきもの いる
緩やかに飛翔しながら
すべて私たち、進化を共にしながら
地球に帰属し 大地、踏み締め浮遊しながら
....
この、
洗練され切った
野蛮な社会にて
貴女の顔に触れられる
初めて、その機会与えられ
独り切りになる
解る ということ
その瞬間 のこと、
言語は他者に伝えるため
只 そのため ....
待ち求め潜心し
ひたすらひたむきに
学問だけ許されて
いた時代は終わり
そんな輩は
草でも石でも喰らってろ!
呪うような声の響き
未だ問わず、
惑わされる肉体の ....
通り掛かる街角で
不思議な三角や五角形
浮かんでは消え浮かんでは
優しく柔らかに瞼くすぐり
遠い夢見の一時を
円かに綴り懐かしむ
清々しい外気、
澄み渡り包み込む
この青空の午後に ....
煌々と満月、只 白く
向かいの家、明かり消え眠りにつき
隣家の玄関、僅か灯火 薄黄に開き
煌々と満月、すべて浮き照らす超然
突き抜け
上昇し沈み込む、
限りなく際限なく
熱に貫かれ 声、
発せるということの
奇跡
歌、うたえることの
有り難さ
意味 以前に 声の言葉の響き在り、
わたしはひたす ....
静かに沸き立つ
底知れぬ欲望在り、
身震いしながら
受容する僕は
未だ生半可な途上の者
内面の旅程は外界のそれと呼応し
水晶の面を滑りながら内部を見通す
日が沈み隣家の明かりが灯 ....
血走った眼に
いろんな色、
ぶつかり合い
弾け飛ぶ
走る閃光、
轟く雷鳴
私は知らなかった
この世界、怒りの様相
憑依する、諸霊のイカズチ
あらゆる色彩の遊離と切迫
わ ....
滲むように昇る
朝の陽、
なにものも犯せぬ
この世界、
此処に留まる
此処がすべて
此処に入る、深々と
魂、歌に放ちながら
言ノ葉、声に散らしながら
この奇跡を、 ....
波のたゆたい、
子供らの戯れ、
火炎の虚空に踊る天使たち
僕ら肩を組み、
渡り廊下踏み外し
水溜まりに落ちる、
映る鈍色の空 揺れ動き
星は無し、漆黒の聖書
凍結した青 ....
森の緑、
躍り揺れ
吹き荒れる風
慟哭する世界
稲妻の烈火
爆発する雷鳴
力動の破線、
時の間隙引き裂き
この荒涼、この寂寥
いよいよ動かず
赤々と花、
咲く ....
毎夜訪れるこの、
微睡みの夢見がちな
覚醒状態において
歌 鳴る、歌 鳴り響く
波押し寄せ盛り上がり波頭創り
必ず砕け消えゆく現を貫くもの、
毎朝、太陽を仰ぎ熱、感じるたび
....
茫洋として
掴みどころのない
この現の相貌に
いつ亀裂入っていくか
それをひたすら待っている
南米ペルーの段々畑
マチュピチュの傍にて
三メートルに成長する
ジャイアントコーンを
....
すべての欲望から
逸脱し溢れてゆく声
すべての欲望を
手なずけ暖か哀しい声
、
言ノ葉 散らし響かせ
言葉、最初は
歌 だったんだよ
と、
音響 声に委ね証し。
....
とおくのびていく
声、
ういういしくかなしく
しずかさの相貌を帯び
わたしは待機し
ふるさとを想う
ふるえながらふるえながら
明日のことは
誰にもわからないから
....
雨が
少しばかり
降った夕、
円に閉じ込められ
濡れそぼった
喧騒の街が
内側から
破裂しそうに
なりながら
青に黄金に
風は吹き
吹き続け
一日の針を
進め ....
溌剌と
朝の風、
ひんやり受け
ふわり進む
陽の光に照り輝く
公園の緑、生い茂る葉に
排気ガスの白煙もんわり
車列は続く、街道の奥まで
陽の光の下歩く僕、
騒音と静かさの狭間を
....
現実は、
当然あるものでも不可知なものでもなく
掴み取られるものだ、
知覚と思考で あるいは 直観で。
そしてその営みは続くのだ、
死ぬまで肉体滅ぶまで
その手前、かろ ....
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