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この世の中には
幕間に控えて居る役者は
いっぱいいて
人が羨む役を貰えるかは
まことに運次第なのだと思う


人は与えられた役の ....
短針はいけない物でしょう? 
あの人に消失の堆積を告げ口するのだもの
毟り取りました
長針だけがぐるぐる回る愛らしさ
それは日を終わらす害意がない、
健気な女の恋ごころ
窓も扉も塞ぎました ....
しろ

はやく

しろ

ぬって

しろ

はいって

甘いシロップはいかが、わしく
ってよ
大通りで
ひかりがひかっている
右往左往して

ひかりがひかっている
ひかりがひかっている
ひかりがひかっている
右往左往して
 
 
テーブルの下に
豆腐が落ちていた 
原形がわからないくらいに 
ぐちゃぐちゃに崩れていた 
世を儚んで
飛び降りたのだ
窓を開ける
初夏の風が吹いて
部屋の中を涼しくする
 ....
割れたコップの破片
触って流れた赤い淋しさも
拭き取る温もりあれば
やがて
指切りげんまん
約束は絶対だからね
なんて
笑って薬指
淋しがりやさんが
零したお水
拭いておくね
 ....
のみかけのコーヒーにまた水足して待つ午後の日差し

16分音符じゃ足りないと時間まで切り刻むピアノ白い指

白鍵と黒鍵は隣り合わせの不幸だねって笑うきみ

ドアをあけてから遠い時間をあ ....
 
 
世界は晴れあがっています 
わたしたちの頭は禿げあがっています 
この頭の表皮に繁茂している
おびただしい髪の毛がすべて 
アデランスだと言っても
あなたは信じるでしょう 
で ....
橋の下市長は
公務員の真皮着色は「そぐわない」と主張する
否、彼の公務員という概念に「フィットしない人体の様態」
という意味だろう
が?
公務員の皮膚に公共性はあるのか。

刺青をするよ ....
  四月、僕は
  川のある町に
  あたらしく暮らし始めた
  水をふくんだ日の光を
  吸いこむと、眼には涙が滲んで



  黄色い床に積まれたままの
  段ボールをつ ....
例えば
渋谷のセンター街でうんこ座りしている若者を
通行の妨げになるからと追い立てるのは仕方ない
がしかしモラルを問うのは的外れである
何故なら
アルツハイマーのじじいなどは衆人環視で「本物 ....
死にたい日に
いちばんすきな靴したを履いて
興味のないパーティーへでかける

足首に
ほそいロザリオをつけた男に抱かれたら
こころとからだがはぐれた

音が鳴っていて
とても静か ....
{引用=Tanning red}
雲ひと筋ない昼下がり
日差しがもう頬を刺す
樹々は一段と深くなり
更地の砂埃の向こう
間延びたロングショットを打ち合う
2面だけのクレイコートの4人は肌が ....
{画像=120523013143.jpg}


いつも何かが足りない気がする
いつも何か一言いい足りない
いつも何かを忘れている
いつも何か遅れている気がする


忘れてしまったもの ....
がんばって、がんばって、
がんばった結果が今だから

がんばってって言わないよ

しっかり見つめてる
弱音もちゃんと聞くからさ

泣きそうになったら
ぎゅっと
抱きしめてあげる
 ....
よっぽど
おなかすかしてはったんやなぁ、おつきさん
おひさん
たべてまうなんて
よっぽどやな
やけどするで
くちんなか
べろんべろんになるで
おとなしそうなかおして
やるときゃやるん ....
小雨に当たって今日の花は
桜の花々は眠っているよう
だから金環食の事を考える
五月二十一日
太陽、月、地球が一直線上になるという
些細な椿事の天体図を想う

それから太陽のフレアになって ....
はらはらと花のすずろに散る夜の
天に半月血膿のおぼろ

鉢巻の日の丸手向けきりもみで
修羅が散花の空挺部隊

施餓鬼会の夜風に濁声放ちます
モンペ逆子の父恋唱歌

皮膚病の犬のあばら ....
猫 聞いて
きのう わたし
乗り越えた柵
おきたらまた
目の前に柵
猫 ねそべって
聞いてない
あした わたし
終わりをみに
いこうかな
猫 おまえ
やさしいひとに
拾 ....
         作詞 花 水子
         作曲 奥座敷まこと
         歌  キャシー芭菜々田
 赤ちゃん列車


あゝ、カンテラもなく黎明の
生ぐさ暗きトンネルを
 ....
ノイズをもってこい
おれを食ってくれ
鳥が死んだんだ
だれにも知られずに

メロディーはいらない
ノイズをもってこい
思想はいらない
おれを食ってくれ

庭師は庭を焼いたんだ
 ....
 齟齬の由来

影はいつも
動く舗道の上
坂もスルスル
ずるいね
こっちは歩いているのに
考える人はこっちなのに
のっぺらぼうの頭の方が
よっぽど考え深げ
憂わしげだ
「そうね。 ....
私がクリームを塗るあいだ
兄たちは指さして嘲笑っている

私がクリームを塗るあいだ
妹たちは人形を投げ合って騒いでいた

私がクリームを塗るあいだ
彼氏たちはクイーンのベッドでTVを観て ....
朝にそれは
にぶく光り
夜になると
横たわり眠る

昼まに
のぞいてみたときには
四年まえのわたしを
しずかに抱いて
泣いていた
もうちょっとを掬い集めても
もうちょっとはもうちょっとのまま

それでも息なんかふぅっと吹き付けたら
袖口でゴシゴシ磨いてみた

やっぱし、もうちょっとはもうちょっとのままだった


 ....
トリセツをただの一度も読まずとも正しい呼吸の仕方はわかる

もともとはペアであった靴下も気づくと穴が片方だけに

色褪せたペエジをめくる緑風が塗り替え時期と付箋をつけた

強風でバタンッと ....
体が重い、頭が重い
手先が器用で走るの遅い
夕やけ嫌い、夜ふけ好き
考えるのが趣味
思うのがよすが
知っているけど知らん顔
わかりもせずにわけ知り顔
かき捨ての恥まみれ
含羞忘れの外聞 ....
君は右手の人差し指を空に挿し
微笑みながら僕を睨む
一行の眼差し

二行目の僕は
圧倒されて黙り込んでしまった

覚えてないの
私のこと
怒りの女神は叫ぶ
私の名を思い出しなさ ....
  不器用な今日の夕陽が
  きみの頬を無防備に照らしてる
  絵に映える出来事もなく
  通り一遍の言葉ばかりで、また
  僕たちはサヨナラを示そうとしてる
  駅へと寄せる賑やか ....
  少年だの少女だの初恋だの
  丸みを帯びた言葉ばかり桐箱につめて
  晴れた日の草原に座りこむキミ
  ビニールシートも敷かず、地べたに
  夕方には雨が降るって聞いてなかったかい ....
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