昼下がりの陽射しが
雪のじゅうたんをめくって
春をたたきおこす


小さな飾り気のない
窓の外では
ゆきんこたちが
まだ
ぺちゃくちゃ
おしゃべりしている

それでも
待 ....
           (乱太郎)

この空は
海の青

この海は
空の青

見えない鏡で映し出す
決して重なることのない肉体

 ....
 終わり

やがて
空が蒸発する

  僕は無機質になる


やがて
風が風化する

  僕の最後の灯し火を消す

終わりの時は
最初から始まっている

  僕は知らな ....


恋にはあなたが必要だ
あなたは僕を和ませる
愛にはあなたがかかせない
あなたのために僕は苦しむ




あなたがいくつ歳を重ねようと
ぼくはあなたの若い歳しか覚えてい ....
にゃーン

零下15度の夜中に捨てられた猫

図書館員に拾われ
図書館で育てられた一匹の雄猫

にゃーン

鳴いているだけなのに

苛立ってばかりいた男の人が笑った
自閉症 ....
   冬

新緑の匂いなど知らない
今は深く眠るだけだという

獣たちの叫び声を閉じ込め
風の白い息だけが聞こえてくる

妖精のように踊っていた水
山々に見つめられても
厚い衣の下 ....
ねぇ

君はもう寝てしまったのかい
今日は一度もメールくれなかったね

ねぇ

君はなにかむくれているのかい
昨日まで毎日メールよこしていたのに



百合よりも薔薇が好き
 ....
星降る夜にちいさな灯りがぽつん
ちいさなお家で
窓の外にも聞こえてくる
若夫婦が楽しそうにおしゃべりしているよ

プチプチリルレ
プチリルレ

ここは とってもおいしい と
評判のち ....
なだらかな曲線を描いて
時間が蛇行している
本当は
霧状のものなのに

浮揚している
空虚な意識を投げ込んで

思考は楕円形のひもの上を回り続け
輝きを薄めていく



   ....
第一楽章


    ホ長調の音符引き連れた春が
    草原に咲く
    いつか播いた喜び
    これから花開く出会い

   朝靄去って
   ピアノに向かっている君
 ....
ねぇきいて
今日の風は黄色だったの
あなたの瞳にはどう映った?


今日の風がささやいた
足元気をつけて
黄色い落ち葉が落ちている
きっと今日の風が塗ったのだろう


足元に佇む ....
夜中のしずけさの中で
言葉が涙をこぼしている
いたらなかったこと
おこらせたこと
言葉であるために泣いていた

言葉が化粧をするときは
ひとを欺くため
言葉が銃を持つときは
ひと ....
    (わたしは秋
     枯れゆく落ち葉のしたで
     春の夢を待ち焦がれている)



北国の夏はぬるい
日焼けした肌
汗臭いTシャツ
サングラス
海と空がひと ....
太陽だけを愛していたい
眩い その輝きを
自らの鼓動に閉じ込めて
紫陽花のように
陽射しを抱きしめて
明日を信じていられるように

月の輝きに頬ずりしたいのは
さびしくなったから
す ....
どこにだったか
どこでだったか

てんしのこえきいた

いつだったか
うまれるまえだったか

てんしのこえたしかにきいた

なんていったか
なんかいったか

てんしのこえ ....
       あいするそのひとは
       いのちあるひと
       あいするそのひとは
       ひかりあるひと
       あいするそのひとは
       うたのある ....
詩が生まれないこと
満腹な証し
なにもいらない
なにももとめない
言葉は
ことばであればいい
深みもなく
潤いもなく
その場限りの
ものでいい

詩はないほうがいい
幸せなもの ....
一日が終わっていく
きょうは
1/150億年の一日
ちいさな一日

僕の一日は乾いていた
びしょ濡れだった人もいるだろう
途中で息絶えた人もいるだろう
寝過して飛ばしてしまった
 ....
コンクリート
信号機
看板

君がうたうのは何処。
君は何をうたう。

夏風がそっと聞いてくる

今年は
蝉の声が聞こえてこない

だから



君が鳴いてよ
君が ....
{画像=080907104708.jpg}


夏休みにはいつも母の実家に帰って、
おばあちゃんのおとぎ話を聞いた。
従兄弟達と一緒に横になって
おきまりの昔話を聞いた。
遠くに盆踊りの ....
揺れる大空を
手のひらで掬ってみた
零れていくのは
昨日までの涙
真夏の炎天下の昼間に
涼しくて気持ちいい
この飛んでみたくなる水色を
ごっくん
微かな音だけになって

宇宙に放り込まれたみたいに


地上の星屑が
夜を点滅させる
   (七色の輝きの物語りを
    伺うことはない)

    ただ
    静かに

 ....
掴む

あなたをしることは
太陽をつかむよう

刻んだ空の破片を
脇に抱えて
あなたを見つめると
丘の上の鐘の音が七色に飛び散っている

あなたはいつもそこで
わたしはいつもここ ....
大変なこと、これからいっぱいあるよ

そのたびにおまえは

幸せだった今日のことを思い出すだろう
子供をつくろう、ぼくらは。

僕たちはあまりに多くの人を
失ってしまったから
子供をつくろう

埋め合わせるためでなく
失った人のことを伝えるために



子供をつくろう、ぼくら ....
ぽかぽか
陽だまりのなかで
アキはねむる

優しくて
それよりもっと
優しくて

あくび
ふわっと
浮かべて
目をこする

ネコが慎重に
せのびをしては
その路地を
て ....
おまじない

君の名前を書く
君の名前を書く
君の名前を三度書く

そうしたら

嬉しくなって

なんでも叶う気がしてきた





 信じられる

信じられる ....
地球からながめると
原子核よりも
    ちっちゃな
          ちっちゃな
自分のからだの
   どきどきしている
       どっきどっきな
むねの奥で

ときどき ....
片手くらいの
かわいい顔した手帖があって
女の子のような
詩がたくさん書き連ねていた
僕には
春の風を思わせる旋律が聞こえ
夏の陽気さを感じる水彩画でもあり
ちいさな言葉たちだが
海原 ....
{画像=080524153641.jpg}

人を判断する基本としての足首
ぼくの友人は足首で判断する
細い繊細な足首がキリリと力強く歩み去るのを
眺めるのが好きだ
太い力強い足首が折り重 ....
もっぷさんのおすすめリスト(1763)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
まもなく- 乱太郎自由詩15*09-2-23
千年の孤独______月夜見+花猫+乱太郎_三連詩- 乱太郎自由詩8*09-2-18
終わり- 乱太郎自由詩15*09-2-10
あなた- 乱太郎自由詩20*09-2-1
デューイ- 乱太郎自由詩14*09-1-25
遠い呼び声/冬____月夜見・乱太郎- 乱太郎自由詩10*09-1-19
ねぇ- 乱太郎自由詩15*09-1-12
小さなパン屋- 乱太郎自由詩24*08-12-28
その瞬間に- 乱太郎自由詩17*08-11-27
ノクターン- 乱太郎自由詩15*08-11-12
風の色__(チョコ同盟連詩_夕焼け空+乱太郎)- 乱太郎自由詩9+*08-10-29
言葉- 乱太郎自由詩19*08-10-15
わたしは秋- 乱太郎自由詩29*08-10-3
ふたつの輝き- 乱太郎自由詩11*08-9-24
きいたよ- 乱太郎自由詩10*08-9-18
二十四時間- 乱太郎自由詩22*08-9-5
詩はいらない- 乱太郎自由詩23*08-8-29
1/150億年の一日- 乱太郎自由詩22*08-8-19
うた- 乱太郎自由詩11*08-8-14
狸囃子_/_夏休みの想い出- beebee自由詩1208-8-9
手のひらに- 乱太郎自由詩13*08-8-3
- 乱太郎自由詩12*08-7-25
掴む- 乱太郎自由詩26*08-7-2
今日。- にゃんし ...自由詩108-6-26
子供をつくろう- にゃんし ...自由詩308-6-24
アキとネコ- にゃんし ...自由詩408-6-24
- 乱太郎自由詩21*08-6-22
ゆらゆら- 乱太郎自由詩21*08-6-13
ちいさな手帖- 乱太郎自由詩25*08-6-1
足首の絞殺(考察)- beebee自由詩10*08-5-24

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59