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玄関扉を開け左壁面 家で一番大きな鏡がある。
その鏡は 不可能な空間ではないが、出入りする者の体全体を映すだけでなく、家全体を裏返す。

鏡の中に空間があるのだが、その空間に誰かが住 ....
海鳴りが四次元を冷遇して
    呪文がハモっている
      浦風の汀で おらは見た
 
艶のないカルマの鉄板を甲羅に
    ぴったり貼りつけている
      冬眠前の老亀を

 ....
おやすみなさい

同時に寝る

こんな奇跡的な幸福

かさねられることが

また幸福だ

おやすみなさい


同時

ふたり

ふたりだけ

同時

ふとんが ....
かがり火が灯る冬の夜
どこかで
誰かが泣いています

寒々とした出窓に置かれた
ピエロのオルゲエル人形
1ミリたりとも動くことはありません
ネジを巻かれたのは
いつだったか
もう思い ....
帰宅して

いのちを祈る

心に座る

道のうえ

月がまんまる

夜に座る


砂漠いろの黄色い天体

幸福が明るく焦げている

ああ孤独って可笑しい


帰 ....
湿度の無い風景

明るい日差の中に存在する
明瞭な輪郭をもった影
光量の多さが影に
黒の濃淡を作る

冬の日差を描いた絵画
影は濃淡ではなく
長さを主張する
どこまで行って ....
一羽の鳩が飛んでいた
わたしの乗る列車を追いかけるように

無機質な四角い窓枠のなか
黒いコートの肩越しに
羽ばたき続ける
白い鳩の





線路を渡る架線を巧みに避けて ....
あの人とお幸せにね

君に言われると

なんだか複雑

君が一番だったあの頃の

記憶が頭の中を流れる

あの頃に戻りたいと思う

あの人を裏切るわけじゃないけど

 ....
才能があって豊かに暮らす

あなたのような可愛らしいひとを

善人と言わずして

いったい誰を善人と言うのだろう


あなたは誰かの自信であり続ければいい

そんな真剣な優しさを

そんな真剣な悲しみ ....
{引用=

 空がひとつ、短く呼吸をして、タクトが振られる。
 と同時に、ティンパニが鳴りひびき、世界が崩れ落ちていく。無声映画のそれのように、 立ちつくすわたしの背中に、スローモーションで再生 ....
{ルビ宙=そら}に向かって 翳した{ルビ掌=て}
ちっちゃな指の隙間から
見える夜空

月と星 天上を照らす
蒼白く磨ぎ澄まされた星々は
夜の静間に息づいて
光年の{ルビ刻=とき}を数え ....
深呼吸したら
小さな虫まで
吸い込んで思わずむせた
むせて吐いた
吐いて笑った
笑い続けたら
可笑しくて
ついに涙が出てきた

ついさっきまで
悲しかったはずなのに

ほんとに ....
ねえ笑ってよ
笑えないわ
どうして笑えないの?
人の血を吸っているからよ
人の血を吸っていると笑えないの?
人の血を吸っていると笑えないのよ
どうして笑えないの?
人の悲しみが口の奥でま ....
<1>

これがなければ
生きることができなかった

これがなくても
たぶん死ねなかったけれど

これがあったほうが
人様に迷惑をかけない
はずだった

これがあったほうが ....
あのね、正しい空はいつだって

きっと明日は暑いから動けない

たとえば夜からうまれた一瞬ならば

細胞の色にそって
私は彼女を嘘つきだと言う

線上にならぶ
黒いすきまからみえる ....
愛する{ルビ女=ひと}と結ばれる前 
この手は一度、天にあずけた 

働く場所が決まる前 
この手は一度、天にあずけた 

これから家族3人で 
叶えるたった一つの夢の為に 
妻のぬく ....
彼は誰時の薄明かり
隣のプレデターが覚醒しないよう
そっとエイリアンは飼い猫に朝の挨拶を済ます
飼い猫は小さな赤い口を開け
小声でキュアと鳴く
彼女もプレデターは怖いのだ

食い扶持目当 ....
あいつは
今頃どこで何をしているのか

街角のどこかに捨てられて
涙も出さずに
冷たくなっているのか

夜のうちに降り積もった雪に
もしかして
埋もれているかもしれない

鍵をか ....
溺れる人が
泳げないとは限りません
泳げるはずなのに
溺れてしまうことは
よくあることのようです
また
溺れた人を助けようとして
しがみつかれて
共に
溺れてしまうと
いうことも多 ....
飛べない魚が
雲の中から這い出してくる
ふるい戦闘機のなきがら
双胴に牡蠣殻のいちめん

酷使されたラジオから
喉をさいて響く歌
あたたかいミルクを呼んで
冷たい夜に泣く ....
まつげの先にくっついているのは
きっと、全てからこぼれたひとかけら


布団からはみ出た指先の冷たさに驚く
そういえば昨夜見ていたニュース番組で
朝夕の冷え込みに注意しましょう
とか何と ....
よくなっていくものとして
すべての流れがあるのでした
散って昇って
咲いた花
ゆるしてくれなくても
いいの
それはもう
いいの


ひとの、
肩の軽やかさなんて
知らないま ....
南島の
国際通りでるつぼに会おう
安里から
牧志にかけての人だかり

沖縄三越の道向かいから 平和通りはかまぼこ型で
龍の捩れる ガマほどにあやしく
おいで おいでよ
ほの暗くゆるやか ....
かこぉん・・・と靴音
軋む、非常階段


感情を言葉に変えた瞬間から
わたしは
燃えないゴミのように無機質な
存在に変わってしまうのだろう

語りすぎるのは
良くないことだ
見つ ....
※古事記の中のシンデレラ(灰かぶり)物語 貴種流離譚
→グリムの中のシンデレラも結構残酷な復讐をしているようで似ています。

これは昔々のその昔
この国がとても若い頃
とても残虐な報復の果て ....
腕をつくフォルム
眼球と二重瞼のバランス
背中に手を添えて
差し伸べるように
手のひらを奥へ傾ける
黒髪がしなり散らばる感触
床へ促す一連の流れを素描しながら
降りそそぐ熱い雨を
 ....
気合入れて目覚めても
去年となんら変わることの無い朝だった

それでも
いつもの年とは変えよう
変えてみよう

初春は一途な決意が大切なんだと自らを奮い立たせ

買いだめしておいた菓 ....
去年
義母が急逝した

晩年
持病で苦しんでいて
会えば
病気の苦しさばかりで
死にたいけど死ねないのよね、と言われると
そんなこと言わないでと
答えながら
鬱屈した気持ちになった ....
年が改まり 今日から新年なんだ
モソモソと布団から這いずり出して 袢纏を引っ掛け 
いつものように 新聞をポストに取りに行ったら
電話帳みたいな ぶっとい紙が捻じ込まれていた

こんなもん、 ....
紫の細い糸を

辛抱強く手繰っていったら

あなたに
たどり着けるのでしょうか

このたくさんの
結び目は何?

慎重に解かないと
このまま切れてしまうかもしれない

イヤな ....
あおい満月さんのおすすめリスト(1230)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- ……とあ ...自由詩18*12-1-11
渦潮の泡沫- 信天翁自由詩112-1-11
同時- 吉岡ペペ ...自由詩912-1-10
かがり火が灯る冬の夜に- そらの珊 ...自由詩16+*12-1-10
いのちを祈る- 吉岡ペペ ...自由詩7*12-1-10
年明け- ……とあ ...自由詩10*12-1-9
Bird_strike(車窓のひと)- 恋月 ぴ ...自由詩30*12-1-9
親友- ジュリエ ...自由詩112-1-9
善人たちの苦しみ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...312-1-9
ウブゴヱ- 望月 ゆ ...自由詩11+*12-1-9
【_夜の雫_】- 泡沫恋歌自由詩17*12-1-8
不幸気取り- そらの珊 ...自由詩11*12-1-7
魂の落ち着く場所(未詩・独白)- プル式自由詩612-1-6
仮面- nonya自由詩27+*12-1-6
生殖と発生- 佐藤章子自由詩7+*12-1-6
明日のドア_- 服部 剛自由詩12*12-1-6
彼は誰時(かわだれどき)のエイリアン- ……とあ ...自由詩12*12-1-6
ごめんよ- そらの珊 ...自由詩6*12-1-6
溺れる人- そらの珊 ...自由詩13*12-1-6
即興(夜空への祈り)- 橘あまね自由詩1312-1-5
きみの、ひとかけら- あ。自由詩17*12-1-5
昇華- あぐり自由詩612-1-4
るつぼ- 乾 加津 ...自由詩18*12-1-4
静かなスクランブル- 銀猫自由詩18*12-1-4
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新しさを知ってゆく月を美しいと詠む國で- たちばな ...自由詩26*12-1-2
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【_お正月は嫌いです_】- 泡沫恋歌自由詩27*12-1-1
紫糸(しいと)- 森の猫自由詩8*11-12-30

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