秋の横顔は
暮れる空を向き
旅立ってゆく鳥の影を
ただ見送っている
あなたも早くお行きなさい
手遅れにならないうちに、と

バスは来た
回送だった
けれどいったいどこへ戻るというのだ ....
伝えようとした
なんども 白い指先が

――風のすべり台
    すばやくくぐって

  冷やかさ 
    保てず

      触れるや否や
   潤みほどけ

数えきれな ....
あなたが歌を歌う時
あなたは歌そのもの

僕が言葉を語る時
僕は言葉そのもの

僕等が一人ひとりの日々の旅路を
ゆったりと加速して…歩めば歩むほど
人間は歩行になる

――あっ 真 ....
何十年も生きてきて
大抵のことは経験してきた
良きにしろ
悪しきにしろ
これからも色々とあると思うが
なんとか乗り越えられる
大丈夫さ
ここまで生きてこれたのだから
だから心配はしてな ....
詩を紡ぐということは
裸にならなくてはいけない
恥ずかしがっていては
心の襞は描けない

素っ裸にはなれない
野暮な言葉を並べたくはない

ええかっこしいが邪魔をする
綺麗な言葉を並 ....
台風のあと散らずにいた
白い小菊の花びらの中に座り
濡れた髪など乾かしながら
やっとひとごこちつく
清涼な香りに
生き返るここちする

草むらで横たわった猫は
生き返らなかった
その ....
花野を二分するようにさやかな小川が流れている
書くべきでないこちらのその向こう岸がまばゆい

悪い夢を見た人たちが
今朝を待てずに捨てに来る小川
好まない好めない幾つかからは解放されて
枕 ....
{引用=真夜中に時計の秒針胸を刺す丑三つ過ぎても消えないお化け

エアコンが冷房暖房間違える台風前の平熱微熱

忘れたい忘れたいと書くほどに思い出すため「寺山修司」

宛てのない手紙を書く ....
道化師は幕が上がってる間
闇を見せることはない
スポットライトの影は
とても濃く床に映る

道化師は幕が下がっている間
自分を取り戻しているのか
彼のそんな姿を想像してみる
とても濃い ....
人生の秋に 
この季節を行く

落ち葉が舞う雑木林を
ゆっくりと歩き

黄昏にゆれる影を見つめ
なみだ ひとつぶ こぼす

旅行鞄と聖書を片手に
ひとり 列車に乗る

最期のカ ....
今宵
こころゆれる 
月を鏡にうつし
ひとみをとじる

なみだ 
ひとしずく零れる

ながれる
ながれてゆく
星のうずにとける

ささげる祈り
ゆらゆらと天に

しらとり ....
蒙古タンメン中本を攻めに行く

蒙古丼も頼んだりする

寒気がする辛さだった

神様からみれば僕は虫

分からないようで分かっている


皮肉なもんで

別れてからのほうが連 ....
ガラスのように光るその蛇は
青草の影を躰に映し
すべらかに移動していた
怖くはなかった
わたしを無視して
まっすぐ母屋に向かっていくので
なんとか向きを変えさせようと
木の枝で
行く手 ....
まだ強い日差しを俯く花のように
白い帽子で受けながら
歩道の向こう
小柄な婦人が歩いている
ゆれるバッグの中で
小さな鈴が歌っている
{引用=――しゃらん しゃららん}
たったひとりの{ ....
草食動物のように穏やかに暮らしていたい
毎日、争うこともなく草を食み
こころ優しきパートナーと愛し合い
満ち足りた人生を送りたい

それなのに、私の遺伝子が肉も欲しがる
あれも欲しい、これ ....
珈琲の渦の奥に一つ
小惑星が沈んでいます

あれは浮かんでいるのです(彼方側では)

音は滴り落ちるので
雨さえ頭上へと上がってゆきます

すべての事象があべこべなのです(此方側では) ....
「想いが思いのままになる島へ」
そんな語呂合わせと口当たりの良い
チョコレートみたいなフレーズを見つけた、今、
私はわたしに言い訳を巡らせる
          ※
(いいかよく聞 ....
そこはかとなく日々刻々に感謝している

なにかいいことがあったわけではない

なにかに恵まれているわけでもない

ひねくれているわけでも寛容なわけでもない

与えられたものや手にいれた ....
くたびれた椅子を引きずって
砂浜にまっすぐ線をつける

君の横には座らないから
安心して眺めればいい
夕日か朝日か知らない光

綺麗だね
なんてね

ありふれたことを思って ....
蝉の声が木霊する八月
風もいくらか涼しく感じる

この頃一日が飛ぶように過ぎてゆく

一時間が 一分が 一秒が
飛び去ってゆく

人生も暮れかかり
淋しく感じるこの頃

蝉時雨の ....
 深い眠りに就く前にお前の笑顔をもう一度見たい。
 お前の笑顔は私と子供とを優しくさせる。
 たった一度の夜に訪れる魔法の力。
 さあ、私らに笑顔を見せておくれ。

 お前は病床で安らか ....
命のことなど問われれば
とってもエライ国会議員
「七十歳になってもまだ生きて」って 怒鳴ります
「七十歳になったら死ななあかんね」
六十九歳のお母ちゃん
淋しく笑って固まった 父の ....
父は、事業が行き詰まり大阪へ単身赴任を余儀なくされた。平成九年深夜、胸に激痛を感じた父は、携帯から救急車を呼び診断の結果、胆石の手術のため済生会病院に入院。しかし、短時間で終わるはずの手術が長時間に .... 趣味で生きているんです
死ぬこともできるかもしれないが

くだらなくとも
生きてゆくことが
せいいっぱいの趣味なんです

まだまだ生命活動を続けたいと
こころが言っているようなので
 ....
日々の暮らしの中で
言葉の海を泳ぐようになった

なにが良いのか
悪いのかわからぬまま
てきとうに
真剣に詩を紡いでいる

私という一人の男が
悩んだり
叫んだりして
右往左往し ....
私は泣いた
君という海の波打ち際で

不器用さを
愛おしさから
短所に変化させたのは
慣れすぎた歳月と
甘えすぎた気もち

海辺に向かって
手を繋いだ瞬間を
覚えてい ....
田舎の
海辺の町は

夏だけ賑わうことの証に
朽ちた郷愁を見せる

古びた町並みは
時代に忘れ去られ

潮風にさらされて
風化した屋根が
陽炎のように歪む

人も少ない真っ青 ....
 盂蘭盆会

暮れてゆきそうでゆかない
夏の空に
うすももいろに
染まった雲がうかぶ
世界はこんなにも美しかったのですね
なんども見ているはずの景色なのに
まるで初めて見たように思うの ....
夜半の馨を残して
朝焼けは落ちてゆく

頬に残らなかった
昔日の跡を眺める

三面鏡の奥で波紋が広がる
優雅な尾鰭が翻る

昼下がりの葉の翳り
白昼夢に耽溺し
蝸牛が休んでいる
 ....
華奢な花 ひらひらひらり 風に揺れ
薄っぺら これからふうと 膨らます
くるんとね 巻きひげ しれっと寄り添って
まだ開けない 緑の袋 ハッピーハッピー
内緒だよ 風船の家 ハートのお猿
競 ....
あおい満月さんのおすすめリスト(1230)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
バス停- そらの珊 ...自由詩18*17-11-16
嘘の種- ただのみ ...自由詩14*17-11-15
SPIRITS- 服部 剛自由詩517-11-7
ここまで生きてきた- 星丘涙自由詩9*17-11-3
裸になれない- 星丘涙自由詩11*17-11-2
花暮らし- そらの珊 ...自由詩17*17-10-30
泣けば泣くほどに- もっぷ自由詩517-10-22
短歌___五首- 為平 澪短歌217-9-17
道化師- 小川麻由 ...自由詩1*17-9-15
人生の秋- 星丘涙自由詩3*17-9-14
やさしい夜- 星丘涙自由詩3*17-8-29
蒙古タンメン中本- 吉岡ペペ ...自由詩417-8-27
優しい人- Lucy自由詩18*17-8-26
小さな鈴- ただのみ ...自由詩13*17-8-26
一艘の船- 星丘涙自由詩3*17-8-26
加速する山羊の角- 黒崎 水 ...自由詩7*17-8-23
ワンダーランド- 為平 澪自由詩117-8-17
そこはかとなく- 吉岡ペペ ...自由詩317-8-17
海が僕らを- 縷々流 ...自由詩117-8-16
蝉時雨の中で- 星丘涙自由詩8*17-8-14
一日の祈り- ヒヤシン ...自由詩9*17-8-14
いのちのことなど- 為平 澪自由詩10*17-8-13
父のことなど- 為平 澪散文(批評 ...4*17-8-13
趣味で生きているんです- 梅昆布茶自由詩2317-8-9
詩作- 星丘涙自由詩11*17-8-9
波打ち際で泣く- かんな自由詩11*17-8-9
麦わら帽子- ガト自由詩19*17-8-7
夏のあとさき- そらの珊 ...自由詩18*17-8-6
御使い- 黒崎 水 ...自由詩517-7-28
焔俳句_2__風船葛(フウセンカズラ)10句- 鵜飼千代 ...俳句13*17-7-27

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41