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シーズンオフの海
半ば砂に埋まつたビーチパラソル
ピンクのドームの下に
蟹が一匹ハサミをもたげる


どこから切り裂いて
片付けたものか
パラソルを見上げて
蟹はむづかしい貌
 ....
近所の家で飼っている
犬が「ふぁんふぁん」と吠えている

ふぁんふぁん、ふぁんふぁん
ふぁんふあん、ふあんふぁん
ふあんふあん、ふあんふあん
不安不安、不安不安

こんな静かな秋の夜は ....
輝くものはいつも
はるか遠くに置かれる
届かないとわかっていても
暗闇の中で
求めてしまう
温もりのない光とわかっていても
そこで燃えているものを知っている
そして永遠を誓ったりする ....
大きな木の下に置かれた
ベンチに腰かけたまま
静かに目を閉じる

大きな木の大きな葉が
サワサワと揺れ
その呼吸に自分の鼓動が合い
いつしかまどろむ

夢の中で
自分が何かを探して ....
茹でる前の固い麺は頑なに自由を拒む私の心
熱い熱い沸騰している湯に放られてほぐされ潤う心
決められた時間で私は蘇る つやつやの黄色い肌をもつ
そして私は食べられる 悲壮な顔をしたお嬢さんに
お ....
目指したのは 空
それ以上も 以下も無く
ただ なんとしても飛びたかった
見上げた空が あまりに美しかったから

空はずっと前から ただ広く
{ルビ時間=とき}はずっと前から ただ流れて
 ....
遠くの月と
近くの猫

しなやかな背を撫で
月の色した目を眺め

そして少しのお酒を飲む
幾枚かの{ルビ花弁=はなびら}が舞い落ちる 
淡い光のあふれるいつかの場所で 
あの日の君は
椅子に腰かけ本を読みながら待っている 

いたずらに 
渡した紙切れの恋文に 
羽ばたく鳥の ....
小さな幸せ
たとえばいつもの道に
花が咲いている
その花の名前はわからないけれど

小さな幸せ
たとえば道を聞かれ
教えてあげたら
「ありがとう」と言われた
その人の名前はわからない ....
たなばた たんざく たちつてと
秋の空と乙女の心は七変化
夏じまいに
怠惰で熱っぽい光を
燦々と振りまきながら
ねっとりとした風が
がらんどうの原っぱを吹き渡っていく
夏休み最後 ....
あなたの空に穴が開いたら
地面の土で埋めてあげよう

希望に満ちたあなたの夢は
くじけることを未だ知らない
世界はあなたが想うほど
優しくはない
冷たく感じることの方が
たくさんあるの ....
旅の終わりの夕暮れに 
車窓の外を眺めたら 
名も無き山を横切って 
雲の鳥が飛んでいた 

{ルビ黄金=こがね}色に{ルビ縁取=ふちど}られた翼を広げ 
長い尾を反らし 

心臓の辺 ....
スーツ姿のサラリーマンでいっぱいの
0時44分発の東武東上線
最終電車

隣の席に座った人たちは
大きなバッグと
沖縄土産を抱えていた
そうか
この人は今まで沖縄にいたん ....
その山はあまりにも高すぎて
今の自分では
登ってゆけそうにない

でも登ってゆかなければ
今の自分は今のまま
狭い世界しか見えない

山のふもとから
山の高さに文句を言っても
その ....
目が覚めると
必ず何か足りないものがある気がして
一呼吸置いてから窓を開ける
抜け落ちてしまったような
最初からなかったような
秋の始まりに吹く風が
季節に置いてけぼりにされた風鈴を鳴らし ....
雨の音が聴こえるので
ベランダに出てみたら
一面の星空で
雨なんか
一滴も降っていない

稲妻のように
乾いた荒野のイメージが
瞼の裏側に投影されて
見たことのない色で光る太陽が
 ....
夕方の空には、今日が眠っている
そんな気がする

夜に溶けようとする入り口で
わがままな僕はうずくまる

何かを忘れている
そんな気がする

ひとりひとり
今日話したいろい ....
混みあった電車の中で
携帯電話の画面を見ながら
泣いている男性を見かけた
年齢は三十代前半くらいだろうか
声はあげずに
時々
窓の外や
中吊り広告を眺め
今にもぐしゃぐしゃになりそうな ....
秋の花は
野に咲き
心に咲き
夢に咲き
思い草
桔梗の声聞く
菊あざみ

紅葉ばかりが
秋ではなく
花も実も
身も心も
染めゆくは
秋の風

秋は野に咲き
心に咲き
 ....
ダチョウはいきなり

炎天の平原を走り出した

太い頑丈な足で

砂地を蹴立てて



彼の後ろには

砂埃が舞い上がり

動物たちは

砂つぶてをくら ....
ちょっとだけ
きれた牛乳を買いに
近所のコンビニまで駆けてった 


帰ってくると
ドアにはさまれている紙きれ

『ご不在でしたので持ち帰りました』

誰からの届けものだったのか
 ....
大地にはリンドウ
世界は秋の花と風
美というよりも心

木には{ルビ蜩=ひぐらし}
世界は秋の声と風
音というよりも歌

空にはいわし雲
世界は秋の光と風
量というよりも質

 ....
小さな窓に流れ来る
微かな風の匂う秋
去りゆく時の寂しさか
訪れ{ルビ来=きた}るうれしさか
僅かばかりの部屋の中

大きな空に染まりゆく
彩る色の魅せる秋
どこから{ルビ来=きた}る ....
一面菜の花
白い蝶
饒舌な暦に
紋黄蝶
ひらひらと青い空を飛んで行くよ
戦闘機の青い影

いつのまにやら日が暮れて
饒舌な街の囀り舌平目
マグロ列車のテールの光り
チラチラ ....
夕映えに長く伸びた影の 
手足のしなやかに動くのを 
美しいと見惚れた 

サッカーボールが弾むたびに 
視線が鋭く光るのも 
伸びかけの髪をかきあげて 
おどけて笑う口元も 
 ....
ここ最近夕方になると
白い雲は赤シャツを着て
どこかへと出かけてゆく

トンボが追いかけてみたけれど
地平線までが限界だった

彼はどこへ行くのだろう

お洒落な自分を
誰かに見せ ....
大好きな人達を置き去りに
大嫌いな人達を捨て去って
私は遠い空の下に立っています
それで良かったと思っています

ある日ふと空を見上げたら
突然流れ星が堕ちました
幼い頃の御伽噺なんて
 ....
今日泣いても明日は笑おう

辛いのは自分だけではないのだから
自分よりももっと
苦労している人だって
自分よりももっと
悲しくて泣きたい人だって
いるのだから

泣きたいことは
た ....
  あなた、ルリツグミのヒナと
  お昼寝をしたことはあって?



風を確かめるように浮かべた
少女の白いあご、のライン
穏やかな微笑みに
たたまれてゆく{ルビ睫=まつげ}


 ....
平原を行く象の群れは
なぜかいつも
夕日を背負つてゐる
象よ
夕日をいづこへ
運んで行かうといふのか


そのゆつたりとした足取りで
夕日を
悠久のかなたへ
返上しにゆくのか
 ....
未有花さんの自由詩おすすめリスト(5448)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夏の残滓- 杉菜 晃自由詩6*06-9-8
犬の鳴き声と秋の夜- 壺内モモ ...自由詩5*06-9-8
今夜、輝くものは遠く- たりぽん ...自由詩1606-9-7
夢の中の探し物- ぽえむ君自由詩7*06-9-7
ラーメンとお嬢さん- ひとみん自由詩6+*06-9-7
31、羽根_【はね】- 雨宮 之 ...自由詩2*06-9-7
黒猫- 七生自由詩306-9-7
花吹雪の中で_〜出逢いの日〜- 服部 剛自由詩13*06-9-7
小さな幸せ- ぽえむ君自由詩6*06-9-6
*七夕七景*_〜夏じまい〜- かおる自由詩7*06-9-6
あなたの空に穴が開いたら- ぽえむ君自由詩7*06-9-6
雲の鳥_- 服部 剛自由詩9*06-9-6
東上線は今日もたくさんの人たちを乗せて- 壺内モモ ...自由詩6*06-9-6
その山はあまりにも高い山だから- ぽえむ君自由詩6*06-9-5
ひとたびの眠り- 夕凪ここ ...自由詩8*06-9-5
パロ・デ・ジュビア- 大覚アキ ...自由詩6*06-9-5
「夕方の空には、今日が眠っている」- ベンジャ ...自由詩9*06-9-5
あくび- 壺内モモ ...自由詩10+*06-9-5
花は心に夢に咲く- ぽえむ君自由詩6*06-9-4
ダチョウ- 杉菜 晃自由詩7*06-9-4
不在連絡表- ZUZU自由詩706-9-4
季節というよりも時- ぽえむ君自由詩11*06-9-4
小さな部屋の秋の風- ぽえむ君自由詩11*06-9-3
マグロ列車の車窓から- あおば自由詩5*06-9-3
放課後- 落合朱美自由詩2906-9-2
赤シャツを着た白い雲- ぽえむ君自由詩12*06-9-2
星屑リリック- Mélodie自由詩106-9-2
今日泣いても明日は笑おう- ぽえむ君自由詩4*06-9-1
回遊する少女2_(ルリツグミ)- 佐野権太自由詩24*06-9-1
- 杉菜 晃自由詩8*06-9-1

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