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月を遠ざけるものを捜して
迷い込んだ森

薄紙で封印された
わたしを引き裂いて
生まれてくるものがある
皮膚がわたしを押さえつけていた
だから、だ

破りとられて流し続ける
温かい ....
浅瀬に繁る葦たちを敏く一望に過ぎ、
彼の地エジプトでの安らかな暮らしを恋う
されど、ああ。すでにサファイアの瞳に囚われたこの身
ただ、鉛色の心に惹かれては哀しみを知り、
涙の雫で翼を濡らしてさ ....
11階の窓を開け放つと
薄荷水のような冷気が部屋を満たした
忘れたいような忘れたくないような
何処かが沁みたからつい遠い目をした

11階のベランダに立つと
雲の戸惑いが見えるような気 ....
優しい光が降り注ぐ
穏やかに晴れた休日の午後は
微風に吹かれながら
静かに死にたいと思う

毎日が死に続けていて
こころはこんなにも穢れているのに
姿は透明のままで誰の瞳にも映らない
 ....
 
みわたすかぎりの草原でした
一頭二頭と牛が産まれると
そこは牧場とよばれました
牛は子供のように戯れて
やがて大人になると柵を越えていきました
柵をこえずに残る牛もいました
牧場とい ....
「ああ私達もう終わりね」
そう移ろう木々が囁いていた
人生の挽歌を唄いながら
僕らの終焉を見送る様に

木枯らしのもたらす冷たさが
君の手を凍えさせているのに
もう僕は君の手を握る術を知 ....
夜中のしずけさの中で
言葉が涙をこぼしている
いたらなかったこと
おこらせたこと
言葉であるために泣いていた

言葉が化粧をするときは
ひとを欺くため
言葉が銃を持つときは
ひと ....
めくるめく心象
春の景色を、見せてください
頭の中でずっと鳴り続ける
終わらない音楽を、聴かせてください

古びれた靴底の模様が
柔らかい地面に取り残されて
寂しそうに空を仰いでいる
 ....
暗天の下に荒れる 
大海原に背を向けて 
丘の上の白いまりあ象は{ルビ俯=うつむ}いて 
一人の幼子を抱いていた 

長年の雨や泥に 
汚れた背中を隠しもせずに 
只、一人の幼子を守るこ ....
「山はいい」と誰かがいった



笹薮を掻き分けると湖があった
あのエメラルドグリーンはまるで、と
吸い込まれそうになっていると
くわっと巨大な目になった


{引用=あれはいつか ....
立ち上る煙を見ると
その先に魂を探してしまう
人ひとり死んだのに
山は頬を染め始め
わたしは焼き芋を食らう

パチパチ、と鳴る
時を刻むより不規則で
ずっと我慢していた拍手を
本当は ....
小さな指のさきで
木の実をひろいながら
ドングリ
という言葉を
娘は覚えた

昼間のつづき
眠りの窓をしめて
散乱する
ドングリと戯れていた
ことばと戯れていた

ひとつふたつ ....

仕事帰りの街灯の下
夜がひたひたと打ち寄せている
その波打ち際に立ってふと
えッと吐き気を催した
げぼッと咳き込んだ口から足元へ落ちたのは
幼いころのお友達だ
あの頃いつも遊んでいた ....
今月なのは間違い無いのだけど
確か二十日頃だったよね

金木犀の甘い香りは
あのひとの痩せた背中を映し出してくれるようで

ひとたび心離れてしまうと
あれほどに固く結ばれていた思いまで
 ....
「幸福の青いベンチ」は 
いつのまにか色褪せ 
人々の重みに板も、折れていた。 

僕はそろそろ背を向けて 
新たな地平に、歩き出そう。 

遠ざかるほどに小さくなる 
「幸福の青いベ ....
母親に抱かれた赤児は 
空に響き渡らんばかりの声をあげ 
全身で泣いている 

泣くことは、生きること。 
だというように 

ほんとうは大人になっても、
黙ったふりで、泣いている。  ....
{画像=080410233222.jpg}

風よ、おまえは犬のようだ。

ぼくの足に戯(ジャ)れついて走り回る、

おまえは犬だ。

6月の風はプードルだ。

サマーカットが夏 ....
うっかりついてしまった
溜息の先端から
滑り落ちたマンボウが
午後3時17分の紙コップの
コーヒーの中に浮かんでいた

セクハラまがいの
丸い横っ腹を堂々と晒して
背びれと尻びれを ....
        ころがっている
   見なれたプロムナードには
  錆びかけた鉄製の立て看板が
    見あきたアベニューには
   朽ちかけた木製のベンチが

   あなたはゆかねばなら ....
吸いかけのタバコを灰皿に残したまま
別のタバコに火を点けてしまう
もう何杯目かは
忘れた
三半規管がサボりだして
その加速が止められないまま
もう上手く歩けるような気がしない

別に酔 ....
少し甲高い おさないその声を
目を細めて 懐かしむ人がいて 
はじめて
失われることに気づく

風はとどめてはおけないから
目を細めて 懐かしむ人に
自分を重ね 手を重ね
それでも 吹 ....
陽の強さが
キラリと
冷気を突き通す頃


爽やかな緑が
恥じらいながら
黄緑色に頬を染め
やがてそれは喜びの色へと
変わるであろう
確かな思いを抱かせながら
ヒヌマは
密やか ....
{引用=
世界中の子が
いっせいに
赤い風船
飛ばしたような
お空です。}
世界中の子が
泣くでしょう。
こんな夕日の
赤い日は。


{引用=なくしたものを
思い出し
空 ....
悲しい歌を忘れられない
あなたがいつか手をのばす
その先に何があるのか
指先は語る事を知らず ただ
まばたきもせずに一心に見つめる
あなたのあの眼差しが欲しいと思う
風さえも忘れる束の間の ....
カチリと電気を消す音
布団を直す音
眠れないと
体をもぞもぞさせていた子どもも
やがては静かになって
規則正しい呼吸の音がひとつ
それが夜の音

冷蔵庫は低くうなる
時計の音は少し間 ....
思い出をコーヒーにとかしながら
ゆっくり飲もう
暖かな毎日を思い出しながら
角砂糖みたいにじわりと溶け出すのを
軽く掻き交ぜながら変わっていく味を
楽しみながらゆっくりと
味わいながらゆっ ....
斜面を切り分けて
父の家が建つ
小さな

直方体を
重ねただけの
たぶん
遠い質量の

かたちのないたましいを
とどめおくために

ほっとした表情で
母は告げる
これで
 ....
父のポケットに
ときどき手を入れてみたくなる
そんな子どもだった

なにもないのに
なにかを探してしまう
いくら背伸びしても届かない
指の先がやっと届きそうになって
そこには父はいなか ....
 
自転車を漕いでる
全速力で
ふみきりまで
息子を荷台にのせて
遠くから汽笛の音が聞こえる
蒸気機関車だ!

夢をみていた
眠りにつくまで
SLを夢みる
少年だったはずなのに
 ....
夏の迷い蚊 ふわり 舞い
ぎんなんと金木犀の香る道端に
彼岸花が揺れた
{引用=
豚の名前のついたこの坂は
赤い花のような豚の血で 
いつも染まっていたそうだ

透き通っ ....
未有花さんの自由詩おすすめリスト(5451)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
あわせかがみ- たりぽん ...自由詩22+*08-10-19
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