すべてのおすすめ
雨のむこうから
無造作に青空
緑のつややかな木立の陰から
ほら 少年たちが
幾重にも幾重にも生まれてくるよ
君の髪を肩をすべるように
きらきら きらきら
光たちが降りこぼれるよ

逃 ....
「見て、B-29よ。」

一九四五年のある夏の日、
私の頭上にあるのは夢でも希望でもなく
死神の翼でした。

終戦間近、戦火を免れ長閑さの残る片田舎の少女だった私に
戦闘機の名前など区別 ....
雨は降っているのだが
戸の外には何も聞こえない
雨の音も聞こえない
雨は降っているのだが

雨の音が話し声を吸い込む
雨の音が足音を吸い込む
雨の音が溜息を吸い込む
雨の音が泣き声を吸 ....
井の中の蛙を掌にのせて
珍しそうに眺めながら
「大丈夫だよ」と彼女は
うわのそらでつぶやいた

程好いぬくもりにとろけて
居眠りしていた蛙は
「大丈夫だよ」という言葉を
うっかり「好き ....
ものごころがつく前は
うおごころも
みずごころも
何も分かっていなかった

世界よりも広かった
はだかんぼうの意識

ものごころがついた後は
おんなごころも
したごころも
少 ....
「人口は不明です」

 様々な色の傷痕や
 様々な味の妄想が
 都市を形成しているようです


「面積も不明です」

 小豆粒大〜ピンポン玉大
 三流私大〜夜郎自大
 等身大 ....
仄暗い湖、青銅色の水底から
水面に浮かんだ
満月をつかもうと
水草のようにやわらかく
つるりとした腕を伸ばしている
月曜日の子どもたち

ランプの火影に怯える
動物園のオオカミが
故 ....
忘れるな
私が闇を見つめている時
闇も私を見つめている

どうせなら
光をいっぱいに浴びて生きていきたい
ひまわりのように
太陽を見つめて
これが私の人生だったと
誇らかに叫んで
 ....
裏庭で夏が入道雲を浮かべている
昔ながらの夏だから雲にも貫禄が出てきた
そろそろ伸び過ぎた部分を刈らなくてはならない

夏を見るたび、思い出すことがある

昔はどこも夏しか飼わなかった
 ....
陽は斜めに射して蜜蜂が群れる
垣根には今年も薔薇が咲いた
みんな二人だけのもの
手をつないで小径を駆けてゆく


ぼくたちは (わたしたちは)
村はずれにひとつの廃屋を見つけた
秘密の ....
くちびるに触れるか触れないか
そんな軽妙さがおとなの分別ってやつだから
コミュニケーションの難しさとか真面目に考えてはいけないよ

古きよき時代であれば
裸足では歩けないほど灼熱の砂浜で
 ....
西側の窓から流れ込む水の風が
産毛を心地良く逆撫でしていく
ソファに横たわって目を閉じると
耳元で涼やかに風の水が囁く

Come Together から
Let It Be へ

i ....
ぼくの乗ってる大きな船
生まれたときには乗っていた船
どんな名前のどこの海を
進んでいるのかぼくは知らない
ぼくは芋を剥いている
船底の小部屋で腰を掛けて
芋を剥くのがぼくの仕事

ぼ ....
伝え切れない言葉が
君の瞳から溢れ出した

背中から湧き起こる
熱くて塩辛い波に巻かれて
僕は言葉を手放した

伝え切りたい言葉が
君の口元で閃いた

胸の岸辺を抉られたまま
 ....
                 090719



きみどり
みどり
福神漬けが嫌い
怖いのは唐傘のお化け
愉快なのは鉢巻き
2人で遊んだ思い出
キミドリミドリの思い出を
紙の ....
神の妨害がゆるされるのなら

この身を捧げることなんて

鉄と綿を天秤に架けることくらい

結果はわかっていたことだった

地下鉄の階段から見上げた

地上の灯りはとてもましにみえ ....
猥雑な人の群がりを かき分けて
もう黄昏も過ぎ 日の落ちた道を
母と歩き続ける


露店の賑わいに 目を奪われながら
境内を目指し 参道を歩き続ける


子供の頃は 参ることよりも
 ....
白に全てが溶け込んで行く部屋に僕は住んでます
光も闇も無い、時間だけが全てを支配するこの小さな世界で僕は真理を学ぶ
何が正しくて、何が間違いであるかをではなく
何に目を向けて生きて行けば良いのかを、 ....
愛だ、自由だ、平和だと叫び続ける君の
其の歪んだ笑顔が堪らなく不気味だと感じ始めたのは
僕が病院へ通い始めた頃のことでした。
ミサイルをロケットだと主張して止まない北の国では、腹いっぱいになっても ....
零れては
消えていく
白い海に溺れていった言葉
伝えかったこと
教えてほしかったこと
霧に包まれたまま
インクに染まるのは
いつも
誤解
明日こそはと願いながらも  ....
世界の尖端に
詩人のようなものが引掛かっている
重いカーテンをどんなに引いても
夜の窓から三日月がはみ出してくる
夢の過剰摂取の副作用が
紫色に垂れ込めてくる
中空には透明な旗が翻る
誰 ....
夏の光を受けて 
蜘蛛の巣が
ガラス細工のようにきらめき
萎れた蜘蛛が
捕らわれた羽虫のように
ぶらさがっていた

コントレックスで
乾いた喉を潤し
灼けるような暑気に身をまかせ
 ....
大きめなバッグにぶら下げた薄桃色のバッジが揺れている
ちょっと誇らしそうで
それでいてたわいもない気恥ずかしさも感じられ

膨らみかげんにチェックをいれてしまう

どれくらいのひとが知って ....
  *1
宛先の無い便りがポストを探して彷徨っている
剥がれたかけた切手の刻印は遠い町の名が記されている
色褪せた封筒は数え切れない程の皺と手垢にまみれている
同封された写真には笑顔が二つ並んで ....
少し鼻にかかった柔らかな声が
携帯電話から溢れ出して
飾り気のない長い夜を
暖かな色で満たしていく

他愛ない話の繰り返しよりも
ひとつひとつの言葉よりも
君の声を近くに感じていたい ....
{引用=「出かけないか。」
「どこへ?」
「過去へ。」
「タイムマシンでも発明したの?」
「まあね。真っ暗な夜があればいいんだ。」

神様は天球に宝石箱をひっくり返し、銀の砂をまいた。
 ....
ほとばしる水をすくって
いらなくなった角質を
きれいに洗い流したら
南南東に向かって
窓を開け放つ

とれたての空気を
頭の中に吹き込んだら
多面体の自分が
きらきら回り出す
 ....
夏が来るたびに扇風機は首を振り続ける
いつかの断り切れなかった言葉を振り切るように

ついには羽根を回す軸が歪み始めて
一人前のプロペラみたいに効果音を出している



あの夏に買った ....
穏やかな朝はかなりヤバイ
いっそどしゃ降りになればいいのに
心地良い風がテンションを萎えさせる
「もう駄目かな」を踏みつけて歩き出す

みぞおちのあたりの不確かな重みが
慢性的な吐き気 ....
陰鬱な雨音が窓辺に滲みて
低くつづく唸り声と
さかんな水飛沫とともに
霧中に奔り去る夢の銀輪たち

仄暗い部屋で
目覚めると
突如、
胸に激しい痛みを覚えた

良くない
一日の訪 ....
未有花さんの自由詩おすすめリスト(5451)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
真夏がはじまる- 塔野夏子自由詩6*09-7-27
「B-29は頭上を通り過ぎていきました。」〜祖母の記憶- 夏嶋 真 ...自由詩31*09-7-26
雨2ー八木重吉の雨によせてー- ……とあ ...自由詩6*09-7-26
井の中の蛙_未練を知る- nonya自由詩16*09-7-26
ものごころ- nonya自由詩6*09-7-25
ボクノ共和国- nonya自由詩7*09-7-24
星々の悲しみ- かいぶつ自由詩609-7-24
_- 渡辺亘自由詩109-7-23
夏をかう- 木屋 亞 ...自由詩4*09-7-22
ふたり- 石瀬琳々自由詩5*09-7-22
suicaなひと- 恋月 ぴ ...自由詩26*09-7-21
再生- nonya自由詩6*09-7-20
芋剥き- ふたば自由詩209-7-19
言葉- nonya自由詩6*09-7-19
袋のネズミ- あおば自由詩3*09-7-19
人生のオプション- こめ自由詩1409-7-19
夏祭り- within自由詩10*09-7-18
隔離病棟/続き- 遊佐自由詩6*09-7-18
隔離病棟/1- 遊佐自由詩5*09-7-18
疎通- 乱太郎自由詩12*09-7-18
透明な旗- 塔野夏子自由詩8*09-7-17
初夏のコントレックス- within自由詩9*09-7-14
さするひと- 恋月 ぴ ...自由詩16*09-7-13
迷宮組曲/第4楽章/夜空の涯- 遊佐自由詩7*09-7-13
- nonya自由詩9*09-7-13
一秒前/月/そして現在- 夏嶋 真 ...自由詩24*09-7-13
- nonya自由詩5*09-7-11
扇風機は苦い、手の平は甘い- 木屋 亞 ...自由詩3*09-7-11
プレッシャー- nonya自由詩7*09-7-9
暗い窓辺に_★- atsuchan69自由詩20*09-7-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182