湿った闇に蛍ちかり
潤んだ夜に星ひかり

小指から糸を辿れば
丁度きみの背のあたり
絡んだ赤が花になる

   夏は夜

浴衣を着れば良かったと
木綿のシャツを少し恨んでみる
盆 ....
風に揺れるは夜
よせてはかえす 幽霊船
もうどこへも行きたくない

惑星帰りの顔色で
月に憑かれて踊った夜は
耳に蓋して寝てしまえ

薫るだろう?
彼女のすすり泣く声
金切り声 ....
夜は世界の焼け野原
焦げついた空の
薄靄を漂う光
巨人の左目は瞬き
夜は断続的に失われゆく時

浮かび上がる真夜中の刻印
世界の黄昏を導き
枯れ草の下でくすぶる業火と
責めたてる波の ....
斜めに射し込む陽
赤と青が溶け合う
海 漂う船

暗闇の中
生まれ落ちた光
焼き消された多くのものが
得たものは―

西風が吹き消す
空の蝋燭
勝ち得たものは
儚く脆く
海の ....
月は
硝子に描かれた設計図なのです
半透明に、透明に
あるいは暦のように

時は
暦の影絵
季節を待ちこがれた獣が
手に入れた花占い

君は
峠ではためく{ルビ経文布=タルチョ} ....
そらのはじっこを
ちくちくしたおれんじがながれていった
ぼくは詩を書きたい

それぞれにはそれぞれの美しさがあり
それぞれの美しさだからこそ
その美が存在する

今日もまた

朝の散歩をしていると
朝露に出会いました

 葉の先にまば ....
大好きですと

声に出すのが

照れくさくって

何にも無いけど

僕の人生を

君にあげたらば

それは僕の

傲慢かなぁ。
狼男を苦しめるのは銀の弾
 まるで焼け付くように
  胸を焦がす。


狼男を苦しめるのは銀の弾
 まるで夢見るように
  うつろに過ぎる。


狼男を苦しめるのは銀の弾
 ....
ふらり立ち寄ったデパートで
行くあてもないのにエレベーターに乗ってみた
中にはエレベーター・ガールがいて
きまり文句で言ってくる

「上へまいりますか?下へまいりますか?」
「特にきめていないのです」 ....
今日のお月様は偽物なのよ
だってあたし見ちゃったの
あれは二週間ほど前の事よ
まんまる綺麗なお月様が
次の日からちょっとずつ
真っ黒な鎌にちょっとずつ
ちょっとずつ削ぎ取られていったの
 ....
足音も聞こえないはりつめた夜は
何が はりつめていたのか

鳩の声が恐ろしかった 朝の
シャッターから漏れる光

記憶に毛布を掛けておやすみという
あなたは だれ
君の声を聞きながら
僕は背中で昨日の夕陽を夢見ている
後ろ向きに眠りたい夜もある
紙飛行機だけが日付を越えていく

いつも聞こえるユーモレスク
君はどこまでも繰り返しで
世界はいつでも思 ....
鍵を掛けたかどうかを忘れて
それでもここまで来てしまった
世界の青は静かに落下して
戻れない道の重なりにいる

昔の話をしようか
言葉でしか帰れない、場所がある
こんなにも遠い西の果てで ....
黒に染まる夜は
怖い
闇にある光は大好きで
暗闇の中に
蛍をばらまいて
自分の夢を数えている

お寺の鐘は
友達に
バイバイを言えという合図
妙に寂しくなる
そんな鐘がなる6時を ....
燃え上がる巨大な寝台列車から逃げ出すひとのいないやすらぎ


草上にレモンはひとつ落ちていてあなたのいない夜のはじまり


街中にひらく紫陽花5Fから観ている雨の降りしきる朝


 ....
ただひとり 生き延びた僕に、
残された海。
激しく、荒れ狂った夜は 引き潮に連れ去られ、
空と海とをわかつべく 曖昧な区切りは
さも穏やかに微笑んでいる。

磯際を覗くと、ウミスズメたちが ....
草や葉や花の蕾が香る午後
六月の雨に空気は濃さを増している

植物の吐息が混じった空気が
血中に入り込み
くすんでしまった細胞を浄化すると

かすかに残った本能が
脳裏に囁くので
 ....
街角で黒い蝙蝠傘の君に出会った
夕闇に隠れてこちらから顔は見えないけれど
黒い傘からちらちらと映える赤い紅の色が卑猥で
どうしようもなく赤面してしまったことを覚えている

こんな記憶に必死に ....
本当はセリカがよかった
が、人気車には、やはり手が届かなくて
中古車屋のおやじに勧められるまま
同じエンジンだというコロナにした
家に帰ってよく見ると
左のドアが少しへこんでいた

―― ....
晴れわたっていた
ページをめくるたびに
空はその青みをまして
澄んだ悲しみのように
雲ひとつ見つからない
その向こう側から
誰かが僕の名を呼んでいる
今朝旅立つことは
すでに決めていた ....
あると思った物が

なかったと気が付いたならば

なぜに哀しいのでしょう。

言葉を伝える人が

いないと気が付いたならば

なんと寂しいでしょう。

だから私は  ....
お人形のように光る私の毛

友達という言葉が
薄ら寒い背中
どこか
遠い町の観覧車
危うい鉄骨の錆色

ごめんなさい
人肌は
暗い布団の中でだけ
青いワンピースは
もう着れない ....
ぼくは詩人

同じ位置に立ったとしても
同じものが見えるわけではない

今日もまた

夜の散歩をしていると
夜空に出会いました

朝に同じ場所に立ったその場所で
瞬く星々に彩られ ....
激しい雨の音のなか
あなたとわたしが
ふたりきりでいるのですから


あやとりもするでしょう
すごろくもするでしょう
しりとりもするでしょう


じゃんけんもするで ....
 夜

 一羽の鳥が生れる

 絶え絶え灯つてゐた

 電球の切れた 丁度その辺りに

 これからは おまへにだけ見える

 明りを頼りに

 羽ばたいていくだらう

 ....
行基さんでの
待ち合わせは飽きたので
采女神社でって
君がいうから
僕は池をぐるりと歩いて
時計回りで君を待って

興福寺の夕暮れに
見上げると
和紙に漉かれた
六分の月

君 ....
私は盲目ではないけれどあなたの事が見えません。

私は耳が聞こえるけれどあなたの言葉が聞こえません。

私は口がきけるけれどあなたに言葉が届きません。

だのに

だのに

私はあ ....
その子はべとべとの飴を

握り締めて僕にくれた。

僕が変な顔をしたのは

すこし泣きそうになったから。

レモンキャンディはすっぱくて

心にちくちくしたんだ。

 ....
道にカラスの羽が落ちていた
とても丈夫な羽で
とても美しい黒だった
懐かしい匂いがしたので
部屋に飾ろうと思い
拾ってかえることにした

なあカラスよ
イソップ物語の『おしゃれなカラス ....
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