ときどき
夢を見る
宛先のない手紙が 今朝も玄関先で雨に濡れていた
拾い上げることなんてせずに
生温く灰色の空を見上げると
隣にいるプラスチツク製の幽霊が
不機 ....
輝きが消えいりそうな気がしてる排気ガスにまみれた白銀世界で


どっきりを仕掛けられたら俺の目がどれほど犬かわかるだろうに

我輩はカスタードクリームであるが故、ねこのたまごにくるまれ眠 ....
  窓のむこうの
  樫の木のむこうの
  こがらしより むこうの
  空が染まるのをみた
  はずなのに いま
  なにもみえない



  窓はかすかにくもり
  樫の ....
例えば
風船のような希望に
幾千の針の雨が降ろうとしているとして

例えば
紙切れのような希望に
火が燃え移ろうとしているとして

例えば
今にも崩れそうな崖の先端に
希望が乗っか ....
薄闇に見る、葦の原
風に穂を激しく揺らしては堪えきれず
茎の根ちかく 折れ曲がり、
ついに起きることもない

飛沫の散る 河原の
無常なる日暮れを
化粧の崩れた女と双んで歩く
水辺の冷 ....
バーには墓標が売っていた
バーテンダーがシェイクすると
たちまち出来上がる

ドライジンと
ブルーキュラソー
レモン
あと何か

優雅に注ぐと
ちょうど一杯分だ

バーテンダー ....
君の左胸に棲むような美しい臓器になりたい


カップラーメンに朝日差し込めばきっと天使の死期も近い


冥王星なくなり平穏に過ごす日々


まさか虫歯にチェンバロが効くとは
 ....
小さくて丸い

左右につりあがった二つの 窓の中で

僕は長いあいだ外を見ている


せまくも感じるこの二つの窓から

見えるものは

美しくて  


汚くて  

 ....
車窓に映る
男の姿が
昨日よりも
薄くなっていて

山だか、海だか
分からない
暗闇の中の光が

街明かりなのか
船明かりなのか
分からないでいる


夜から朝へ
鈍行列 ....
   「生」


飾りつけられた
私は
多くの輝きを
人という世界の中で
見せつけた

誰かに
伝う思い
流れ
掴めぬ物に魅せられる

仄かだ、仄かだ
 ....
眠りながら歩きながら眠っている
墓標を背負っている

曲がりくねった黒い道だ
まっすぐ続く赤い道だ
途切れ途切れの

滑らかなカーブそこへ続く道を

眠りながら墓標を背負いながら歩い ....
病み果ててストレッチャーに横たわりし吾に君が差しだしし優しき一言 あの日
砂利道で蹴り上げたものは
小石 なんかじゃなくて
はっきりしない哀しさだった

どこかに行けそうな気がするのに
行くべきだと思うのに
どこにも行けない自分だった

何 ....
こわいのです
この果てしない草の海が
どこまで行っても地平線しか見えて来ない
この世界が私はこわいのです

風がびょうびょうと吹き荒れる草原のただなかで
私はひとり立ちすくんでいます
絡 ....
瑠璃、瑠璃、瑠璃、瑠璃、
瑠璃色の

海、海、海、海
海の下

珊瑚はお手手をいっぱいに広げていたい
広げてお日様を集めていた
お日様を集めて花嫁の衣装に

花嫁さま
しずしずと ....
       1

鎖骨のようなライターを着火して、
円熟した蝋燭を灯せば、
仄暗いひかりの闇が、立ち上がり、
うな垂れて、黄ばんでいる静物たちを照らしては、
かつて丸い青空を支える尖塔が ....
すべてを委ねてしまった私に

君の「間違ってる」が優しくて

すべらかな灰色に接吻をおとした

体温のないものに



もうすぐ春だから

フェティシズムはきみどりいろの雨 ....
まるで拭う事を忘れた涙が
頬を撫でる指と錯覚するように

幾度も呟いた愚痴や寂しさが
いまいち消化できない感情と共に
過去を奪って 未来を閉ざしている

奇妙なほど暖かい冬が黙々と過ぎて ....
しまうまがいました
冬の夕方に現れるしまうまです
縞模様は、冬の夕方の青と電燈のオレンジ
わたしはその背に乗って、冬の夕方の匂いを嗅ぐのが好きです

小さくひかりました
冬の夕方にいた三日 ....
午前6時13分
白み始めた朝の空に
くっきり はっきり しっかりと
鉄塔が立っている

その美しい曲線で鉄塔同士手を取り合い
どんな歌を歌うのか
どんな踊りを踊るのか
どんな愛をささや ....
一日が終わった、
その後にようやく新しい時間が始まる。
ぼくはよくそういう気分になる。

それがどんな一日でも、早く忘れてしまいたい。
まっしろなページを言葉で埋めたくなる。
書く、その一 ....
我が家には
幼馴染の家蜘蛛がいる
子供の頃から一緒なので
年齢は私よりも年上なのだろうが
1.5cmの小さな蜘蛛だ
気が向けば晩酌くらいはする
私と蜘蛛はそんな仲だ


『夜雪酒』
 ....
雪原の風たぐり舞う銀髪にあるはずもない笑みを見ていた




くりかえし光の行方追いつづけ雪の背骨を駆けてゆく子ら




道に棲む{ルビ静寂=しじま}に映る水の笑 ....
明日は少し優しくなりたくて
右手に小さな飴を握り締めた
飴が溶け出して
指と指とをくっつけてしまった

僕は優しくなれるだろうか
空には小さく魚が泳いでいった
あの筋雲は何処に行くのだろ ....
友達が結婚します
招待状をもらいました
コンパで出会った建設作業員と
できちゃった婚しちゃうのです
ちょっと信じられない
おとなしすぎたあの子なのに
おめでと

仕事帰りにはいつも
 ....
銀色の宇宙船が
うさぎのいる月まで
飛んでいきました
天の川には蟋蟀が
茅葺き屋根の家には
天邪鬼

死んじまえ

うさぎは呼吸困難
耳の奥のキリギリス
大合唱さ
オーケストラ ....
真夜中の鳥が鳴く薄汚れた館で
誰かが歌を歌っている
それは私を{ルビ誘=いざな}うような
甘く悲しい声

その声に導かれるまま扉を開くと
どこまでも深い青が広がっていた
闇夜は海のように ....
{ルビ私=わたくし}は一日の終わりに
あるいは毎食後に
または休日の安らぎに、人待ち時に
いつかどこかで、あなたに出会うだろう

砂糖も入れていいよ
ミルクだってお手の物さ
閉じ込められ ....
エスカルゴ、お前から風が吹く。
かわいらしい風が。
それは兎の足あと
恋人の名前
花火を見つめる子供のかお

エスカルゴ、お前の足あとは銀色で細い。
そんなお前は雨を呼ぶ。
たどたどし ....
冬だというのに
雨が降っている
朝 春のような佇まいに
白い木瓜が満開だ

咲き始めた紅梅の向こうに
なにもかにも霞んで見える

水を下さい いや 水を買ってください
水売り ....
石瀬琳々さんのおすすめリスト(4552)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
La_cité_des_enfants_per ...- Utakata自由詩707-1-27
北の国から_2007_-_爆砕_-- たたたろ ...短歌9*07-1-27
みえない- 草野春心自由詩507-1-27
絶望について- しでん自由詩7*07-1-27
月は、夜を照らすのも忘れて- atsuchan69自由詩7*07-1-27
バー- サナギ自由詩3*07-1-27
もにょもにょ- ピッピ川柳1207-1-26
二つの窓- ひとし自由詩207-1-26
夜光虫- 043BLUE自由詩407-1-26
うしろよみ- なかがわ ...自由詩3*07-1-26
墓標- サナギ自由詩5*07-1-25
病棟の恋(1)- 愛穂短歌507-1-25
そして、歩いてゆく- さち自由詩20*07-1-25
草迷宮- 未有花自由詩24*07-1-25
花嫁さま- ふるる自由詩18*07-1-25
浮遊する夢の形状____デッサン- 前田ふむ ...自由詩28*07-1-24
有形- 北岡瑛美 ...自由詩8+*07-1-24
菜の花- 松本 卓 ...自由詩10+07-1-24
買い物帰り- ふく自由詩5*07-1-24
【鉄塔の歌】- つむじま ...自由詩3*07-1-23
更地の夜- まれ自由詩407-1-23
夜雪酒- 蒸発王自由詩8*07-1-23
冬業- 木立 悟短歌1907-1-23
草は風の道を示す- プル式自由詩6*07-1-23
25才- ふぁんバ ...自由詩9*07-1-22
大人の理屈- kei99自由詩307-1-22
輪廻- 未有花自由詩11*07-1-22
70、コーヒー_【こーひー】- 雨宮 之 ...自由詩9*07-1-22
エスカルゴ- 曠野未詩・独白207-1-22
みずうり- あおば自由詩10*07-1-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152