ごめんなさい
あなたを傷つけてしまったのは
僕のせいです
ごめんなさい
地震が起きて人が亡くなったのは
僕のせいです
ごめんなさい
津波がおきて多くの人の命 ....
どこに帰るのだろう
などとは問わない
会社帰りの雪道
星だろうと
街灯だろうと
導かないのならば
ただの明滅だ
一歩ごとに
すり減っていくのは
靴底ではなく
今日の賞味期限 ....
こころの奥底の
いつかの花畑に
あの日の花が
咲いている
さして綺麗でもなかったのだけれど
さして鮮やかでもなかったのだけれど
さして時もまたがぬうちに
....
空から優しい白雪が
舞い降りる
穢れを清めるように
思惑が疑いを呼び
誤解が人を切り裂く
みんな仲良くできたらいいのに
守るべきものがある
奪おうとするものが ....
落とし穴を掘りました
何時か私が落ちたものと
何故だかとてもよく似ています
誰かをここへ突き落としたいのですが
それは酷く思われそうだし落とされる人もカワイソウだし
ここは私を突き落とすべき ....
十字架にはりつけられ
{ルビ頭=こうべ}を{ルビ垂=た}れる人に
今迄私はいくつの石を投げてきたことだろう
{ルビ尖=とが}った石の言葉で誰かを傷つけた日も
心無い恋の海に溺れた夜も
....
銀河系宇宙には
空飛ぶ円盤がある
あるだろうね
あらねばならない
円盤が飛来するために
滑らかに仕上げられた
空の広さといったら
ロシアの大地には敵わない
ネバ河に沿っても雪は積も ....
五十八の石段を
数え終わる頃には
湿気を帯た冷気が
まとわりつく
空が
見え隠れする木立は
小さな欲望が
うごめきを見せるよに
さわさわ
ざわざわと
社の片隅
秘密の場所にも ....
会いたい
冗談半分で始めた謎かけ遊び
日を追うごとに複雑に絡み付いて
もうただの遊びでは済まされないから
僕がどれだけ悩んでも
憶測、推測の壁は越えられなくて
生まれてしまったこの ....
空白で満たされたかなしみだったら
何もかも詰めこんでその色うすくできるのに
藍色や虹色や何もかも満たされた場所の
そのうえに座りこむかなしみがとまらない
どうしたらいいのさ ....
雪のしずむ日
頭上に積もる雪の重みを持ち手に感じ
傘をそっとゆすり
積雪をそろそろと振り払う
重みから放たれて
散華してゆく雪精が
ちらり、とときおりわたしをとおりゆく
そん ....
{引用=
あなたはぼくの気を惹こうとして群を離れて走って行き遠くの森でシ
ロツメクサを摘んでいた。真冬の空はいつになくお天気で大好きな太
陽がやさしく輝きいじわるな風さえも心地よい歌となってぼく ....
{引用=赤ペンさんのバイトをしていた頃のこと
その日は小学校三年だか四年生の国語のテスト
の丸つけをしていた}
いつものように今日もけんちゃんとけんかをして
しまったわたしは、 ....
‥アスファルトが冷たい
足の裏は今にも凍ってしまいそうで
靴の中で指先を丸まるだけ丸めて
足踏み 右へ 左へ をやめられずに
‥まるでメトロノーム
朝は 朝は 朝は
平等に ....
ガジラを囓りに
北千住に行く
初めて降りた駅なので
北も南も分からない
聖徳太子
黄金虫
クチボソ
釣れない日のお呪いのように
ブツブツ呟いて気持ちを落ち着かせようとしたら
道行 ....
夜の紺色に
黒ずんだ雲がかかり
死んだような空
どれだけ早く走っても
生まれる風は
どこへも連れて行ってくれない
ただ
頬を氷のように撫でていく
帰ってきてしまう
暖房の ....
時速80kmの車窓
次から次へと景色は流れる
ホームの階段をひたむきに駆け上がる
パリッ!とスーツの新人サラリーマン
けっつまずき 宙に浮く {ルビ縮=ちぢ}んだ4本の手足
車窓から消え ....
分厚い本を閉じて
黴臭いじゅうたんに横たわる
天井に時がうつっている
そうだ
君は正しい
はためくカーテンの向こうに
君のいる世間がある
誰とも会わないので
自分がひとりか ....
夜は閉まらないと思っていたのに
今日は 夜が閉まっている
道の片隅で耳を澄ましても
夜が 聞こえない
夜なんて初めから無かったのかも知れない
夜なんて無い
そんなことを言ってる間に
本当 ....
便利さと言う名目で
色んな物が切り落とされていく
夢の島に住んでいたい
と思うのは女々しさなのか
金額や思惑で秤にかけられて
計算高く世の中は動いているようで
取り残されるのは ....
青く澄んだ大空から
光の翼を持った天使が
優しく笑いかける
飛び方を知らない僕は
彼女の姿をずっと下から眺めている
夜が来ると体がうずく
獲物を追いつめ いたぶり
遂には屈服 ....
静かな 音色が 私の
腕を 釣る
首まで もっていかれ
死は 釣られ
音色は 小川を 走る
十字星 にも 似ている
まだ
まだ 終ってはいない
私の 足が 主のいない
夜道を 歩 ....
吐き出したくてたまらない
感情が
弱さのために
置き去りにされていく
そうして自身は守られている
紛らわす娯楽が
今は溢れていて
でも何かが残る
痛みの無いかさぶたのように ....
ビルマの昼寝と
昼間のカラスは
夜に寝て
謀略する猫
謀略する人
夢を囓るガジラ
犬と猫と人と
個人的な関係は
破綻して
憲法改正
大バーゲン
お店の都々逸
クラクショ ....
試験管の中に
夕陽を詰めてみたりしている
幸せなときほど
言葉少なになって
おじいさん
人はみんな子供だったはず
だよね
聞こえなくてもいいけど
僕もそこまでたど ....
ぺろり
と平らげてそいつはいった
私は////になるんだ。
そのためには必要なことなんだ。
なんだか辛そうだった
次の日
とても嫌そうな顔をしながら むしゃむしゃと食べていてる
....
カタコトン カタコトン
ゆうれい列車はゆくよ
こんな深夜に夜風を震わせ
カタコトン 汽笛は悲鳴だ
ゆうれい列車はゆくよ
血塗られた車両で
仕事を終えた首狩りが
カタコトン 滴る獲物を ....
ゆらぎ。
その声に
その指に
その、まなざしに。
信じたいのは
あなた よりも
この、アタシ。
アタシ を ....
紫色の空がなめらかに
この地上を染め出せば
深い森の中で
梟がゆっくりと目を覚まし
豊かな知恵を含んだ鳴き声で
街に向かってささやく
ビールで染まる街 ....
やわらかい
何かがほしい
温かい
何かがほしい
事情を知らない友達の
変わらない笑み
昔好きだった絵本の
死なない猫
何も無かった日の夜の
窓から漏れる生活
....
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