わたしに
猫の眠りをください

おもては雨が降っていて
いきものがあまやどり

どんな希望も絶望も
持ちたくはないのです
いまは

どうか
猫の眠りをください

長靴みたいな ....
君が通りすぎたとき
羽根が一枚落ちた

真黒な羽根は美しく
光を放つほどだった

僕は心配したけれど
君は痛みを感じていなかった

僕が羽根を拾い上げても
君は驚きもしなかった
 ....
床に転がったおまえをどこに捨てよう
細かく切り刻んでビニル袋に詰めて
生ゴミの日にまとめて捨てよう
どこかから車を盗んできて
山の中まで連れてって埋めて捨てよう
それとも誰も来ない辺 ....
いつも優しい気持ちでいたい
そう思うのは嘘じゃない

常に穏やかな気持ちでいたい
本当にそう思っている

だのにそうはできないのは
私が悪い子だからだろうか

怒りに顔を赤らめ
哀 ....
今はラララ
ほんの少しの
幸せに満ちている

優しい彼がいるから
夏はじめの潤んだ月夜の空は
どこかで海とつながりあうらしい
その空を唄うように泳いで
{ルビ人魚少年=マーボーイ}がこの窓辺にやってくる

真珠色の肌
うす緑とうす青を帯びた銀色の鱗
無 ....
黒い粒が 干からびそうな勢いで
光を集めることも忘れて 泣いている

もう良いだろう
頭を撫でてくれる先生は 休養中
冬休みは 未だ先なのに
どうしようも なくなった
僕は くるくる ....
帰りなさい帰りなさい
あなたの家に
帰りなさい
そんなの川に流してしまいなさい
砂漠に捨てていきなさい

帰りなさい帰りなさい
あなたの故郷に
帰りなさい

故郷も家も捨てたなら
 ....

駅の立ち食いカツカレー

おばちゃん細まゆすっぴん怖い顔

カレーまち
ふと見上げたらカレンダー

死ぬことが情けないのではない
空しく終わる人生がやりきれないのだ

ありが ....
ジムで軽く汗を流した後でも
僕は特別な人にはならない

僕の専門はロックだが
知性に裏打ちされた感性で生きてゆきたいと
思っている

ジョーきみに言いたいんだ
書を捨てて街に出よう
 ....
父の死が
私の全てをひっくり返す。

独りぼっちだと悟る孤独感。
繫いでいた手を
後ろに組んでしまった。

横に居た父のことを思い出さぬよう
ぽっけの中に両手を入れたまま迎えたつい昨日 ....
じりじりと西陽を受けて
眩暈を感じたぼくは
電車に飛び込み
死んでしまおうかという衝動にかられた

全てを捨てたなら楽になれるのだ

鰻を食べて満足そうな妻の横顔を見たら
涙が滲んでき ....
夢は白黒で見なければならないのに

最近はカラーばっかりだ

世に溢れる色彩に

寝ているときにまで縛られているのだ

液晶だとかデジタルだとかスマホだとか

ぼくらはあいつらに溜 ....
真夏日の暑さが続く中の発熱は厄介で
自らの体温と外気がほぼ同じというのは
得も言われぬ不思議な感覚を覚える
体温計の目盛が三八度を越えると
自分はいかにも重病人になった気分で
悲劇の主人公よ ....
あなたは目にうつる白いものを、
すべて青に変えてしまう。
水鏡にうつる足元の世界に生きる、
私たちの空まで。

あなたの青に染められた私たちは、
本当の青を知らなくなった。
ただ、雨の色 ....
コンビニのドアが開き
ひらひら舞い出たモンシロチョウ
誰も見てはいない

光は雨みたいに激しく額を打ち鳴らし
影はつま先から滾々と湧き出している

こんな日だ
わけもなく後ろから刺され ....
おかあさん、あなたのいない夏がまた来たよ
そうしていま選挙の時期です
口癖のように歌のように
あなたはいつも
社会貢献できてわたしの人生は幸せよ。
そう、甘ったるく高い声で
誰にも有無を言 ....
「ばぁばはけっこんしたの?」
「したよじぃじと」

「じぃじのことすきになったの?」
「好きでも嫌いでもなかったのよ」

「どうしてけっこんしたの?」
「皆が決めたの
そういう時代だっ ....
お前に向かって野球ボールを投げたら
知らない人の家の窓を割ってしまったことがあったな
俺たちが小学校低学年の頃だったね
俺たちはやばいと思って思いっ切り走って逃げた
窓を割ったことがばれるのが ....
化石の森の時計塔
ぼくはここまで来てしまったんだ
青白い大きな蛾がクヌギの蜜を舐めている
静かな夜の帳がこの胸に食い込んで
少年期の動悸を想い出させる
その頃は
当たり前だったおでんの屋台 ....
ひどく疲れた

何も考えずとも、理解できるような
楽しいニュースはないものか
そう考えては携帯の画面をみつめる

現代詩に癒しを求めては
お門違いと知る
癒しなどくれないし、妙に遠まわ ....
君のそろえた手のひらのくぼみに湖が
あるなら
ちょうど夜が明けて霧も晴れてきて
青い山々がすっかり見えるだろう

僕は湖畔に寝そべって
君に捧げる歌を作る
君がふっと息を吹きかけるだけで ....
      丘ひだの わがやに
      もう雀のさえずりが
    まったくきけなくなって
       しののめの窓辺に
      明るみがさしたとき
    指先で目やにをぬぐって ....
神社の鳥居の下で倒れた
おじいさんに若さをあげたい
もう何も言わない
ぴくりともしない
髪の毛一本が風でふわりと飛んでいく
光れる救急車が
ぜえぜえ言いながら交差点を曲がり
絶叫しながら ....
ゆめかうつつか

天気予報とうらはらに

どこまでも

はるかにひろがる

青天井
「愛情不足だったから 
棘だらけになった」


――サボテンが?


自分の間合いで生きればいいさ
手前勝手になれなれしくするやつは
痛い目に合わせてやればいい
傷ついたなんて言う ....
わたしが私であるために

もう過ぎた時に置いてきた

何かがむせび泣いている

きっとそれは いつかの私

もう忘れてしまった

無邪気な笑顔

どれだけ涙をこぼしても
 ....
ねえ 誰にもいわずに
ここを出ていこうよ
Fast carを聴きながら
物憂げに首をかたむけて
なにも持ち出さずに
風に髪をなびかせて
煙草をたまにくわえたりもして
あなたからは ....
フィボナッチ数という概念以前に
自然は数理をすべて把握していた

僕の心の中で君との関係性の黄金比は
生物学的に柔らかく深くとても妖しく
揺れ続けているがそれでも

日常の僕はいつも不安 ....
野と街の境に空が落ち
生きものはおらず
水は澄んで
底には岩と樹がゆらめいていた


細長い午後の天蓋を
幾度も廻る光の帯
窓をすぎる曇
疑念の花


上には何 ....
星丘涙さんのおすすめリスト(1286)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
猫の眠り- やまうち ...自由詩316-7-8
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フィボナッチの夢- 梅昆布茶自由詩10*16-6-28
うつわ_みどり- 木立 悟自由詩416-6-28

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