君に照らされたいと
咲いた花は
雨風さらされ
踏まれながらも
その目に留まれと
桃色の手をかかげる

鈴なりのコチョウラン
大輪のボタン
道端のケイトウも華と
とうの昔に知って ....
  .
くにざかひ{ルビ嶮=さ}しき小径を伝ひ
{ルビ菩提樹=しなのき}の厚き葉叢の陰に
古びてあるか二もとの{ルビ碑=いしぶみ}
旅人は振り返り又振り返り歩き過ぎてむ
  .
石のおもは ....
明治風の洒落た望楼のついた木造建物を過ぎ
古い倉庫の間の乾いたアスファルト道を抜けると
広いバス通りがうねりつつ丘を上がってゆくのに出会う
そこが「聖なる地」──はじめて訪れる者は車を止めて憩い ....
お花
彼岸花の女の子
触ると消える
夏だけの女の子

アスファルトが太陽を照り返す
暑さ二割増しの今日だって
森深くのあの場所に行けば
きっとあの子に会える

夏になると悪 ....
夜の悪戯
午前2時に抜け出して
星と一緒に空を駆けた

君と降り立った夜の水族館
クラゲの展示に食いついて
離れない横顔が好きだ

少し足元照らすライトが
緊張感を膨れさせる ....
出る杭は打たれる
っていうじゃない
あれって
打たれちゃうから
出ちゃダメよって
ことじゃないんだよ

出すぎちゃったら
誰かがちゃあんと
打ってくれるから
それまでは安心して
 ....
軽い重さを背負いながら 独りで坂を上る
軽さは風のように 重さは物語のように
行方は光と闇に分かれ 両方とも人がいる
白い旗と黒い旗が 船に刺さり 古くなる

ミイラが云う 苦しみは生きてい ....
窓から通りに停めているトラックの荷台に
トマトを投げる
ここらは駐車停止なんだ
このように常に自分には病識がある

通りに車を止めているトラック運転手が「何をしてるんだ!」と怒ってきたら
 ....
同じ空を見ていたくて

同じ空気を吸いたくて

同じ光を見たくて

同じお話で笑い合いたくて

同じご飯を食べたくて

同じ布団で寝たくて

同じ曲を聴きたくて
 ....
一対の鉄塔が
街をはさんで見つめあっている
(病気のような時間帯)

頭痛もちの少女が
おぼえたての寂しさを抱きしめて
影をうつした空へ飛びおちていく
雨でも降らねば詩はかけない
酒でも飲まねば詩はかけない

太陽を謳う人がいる
月を嘲る人がいる
雨を讃える人がいる
虹を喜ぶ人がいる

子供の頃に風船を飛ばした記憶がある
子供心に風 ....
君さえいれば何もいらない
そんな風にはきっと思わない
君がいたってお腹は空くし
もっともっと君が欲しくなる

確かめてみたいだなんて思わない
僅かな可能性に全てを託して
何もかも失ってし ....
花火のおとだけ聞いている

火災ビルからひとが落ちてくるような

ドスンとも

ガタンとも

なんとも言いようのない破裂音がする

夏の湿気とうごかない風

花火大会

浴 ....
今日会ったあなた
明日出会うきみ

杉並木に
摩天楼

打ち出でた声
土産物のこづち

不思議のちから
少しだけアリス

等間隔の石
不始末な螺旋

ロングバケーション
 ....
その男は疲れ顔


しがない普通のサラリーマン


満員電車に揺られて帰る


とりわけ混んでるわけでもないが


なんの配慮か座れない


改札通るサラリーマン ....
  .
もう帰って来なさいよ、と浪は騒ぐ‥
いや、もうすこし居させてくれ、と私は呟く‥
  .
きょうは、黒い雲が沸いている天末線
紫苑色、藍銅、青金石の固溶体
砒素鏡はなめらかにひろがり ....
女神の濡らした豊穣の大地が
一人の女性によって焼かれようとしている
陽炎は松明の炎となり
真昼の宴が裸の男を誘い催される
神々が降臨した幻
ひまわりは証として黄色で照らす
見とれていた風の色が変わり
大きく揺れる大気
陰は葉の間をかすめて活きている
組まれた枝は立体を崩すなと囁き
丸めた幹のテレスコープ
尾根を鳥瞰したとき

落ちるような光

しかし天 ....
見上げたとき
それは

蒼く凍えていた

凍える空が
美しい
なんて
だれが言ったのだろう

私たちは
閉じ込められ
凍えていた

閉じ込められ
凍えつづける教室で
あ ....
笑顔が素敵と言われて
誰が嬉しいと言ったの?


深い不快
もう慣れてしまった嘘
今更誰かに言えるわけない

飛び降りた刹那
宇宙に飛び込み啼いた
誰も知らない私の秘密
 ....
 遠く離れた
 名も知らぬ君に対して
 愛を感じるための
 口実なんてない

 人類みんな
 兄弟、姉妹だから、なんて
 そんな標語も、白々しいだけで

 だって
 兄弟げんかも度 ....
君の出してくれた
アイスクリームが
冷たくて胸に沁みた
夏の午後の日差しの中で

人はなぜ悩むのだろうか
なぜ憎しみ合うのだろうか
考えて考えて
頭が少し熱くなってきた
そんな時だっ ....
目を閉じて

いろとりどりの

小さな折り紙

小さく小さく折って広げて一息吹けば

真っ白な折り紙鶴一羽

もう一息吹けば

いろとりどりの折り紙鶴が手のひらから溢れて

 ....
床の下の人は
土に還るのを待っている
腐った林檎もきっとそう

とどめを刺さずに
ゆっくりと死ぬのが
綺麗、善とは限らない

きっと私なら
あなたの一張羅の白のシャツ
真っ ....
打ち上げられた空

それでも雲になりたがる

自由自在でしょう?

空の箱
のりしろにはさまれて
閉じたの?
それとも
開いたか
死ぬときに見る走馬灯の大半がアニメ 川の底に揺らいでいる
藻のように
空気の流れに逆らわず、
その身を風に預ける

静かに息を吐き 吐き
お腹の中にある
心の中にある、
全てのものを吐ききる

空っぽ
身体中が空っ ....
なにか焼ける匂い 煙
纏わりつく嫌悪と現実

逃れたいけど 誰も助けてくれない

差し出す手 届かなくて
夢にも出て来て 啼いて

腐ってゆく身や心
掻きむしって 切って ....
北に向かって高い 炎天下の坂道を 登り続けると
頂は、遠くからは見えていたはずなのに近くに来ると てんで見えない。
とほうもない時間を歩いたはずだよ ほら もう頂が見える‥‥きがした。
五 ....
絶望をどうして
恨んでいるの?
どうしてそんなに
憎いと悔しがるの?

望んだのは君だ
望みを持ったのは
信じたのは君だ
信頼を寄せていたのは

君は勝手に泣いている

こうな ....
凍月さんのおすすめリスト(793)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
折りたたむ午後- 自由詩8*14-7-30
二王子峠- Giton自由詩2*14-7-30
小岩井小学校- Giton携帯写真+ ...1*14-7-30
彼岸花- 瑞海自由詩4*14-7-29
悪戯- 瑞海自由詩5*14-7-29
出る杭は- 森川美咲自由詩3*14-7-28
刹那- 陽向自由詩3*14-7-28
トマト- 馬野ミキ自由詩6*14-7-28
唯々- 瑞海自由詩4*14-7-27
鉄塔- はるな自由詩814-7-27
泡沫の詩- baby bird自由詩714-7-27
君がいないなら- 1486 106自由詩214-7-26
花火のおと- 吉岡ペペ ...自由詩914-7-26
みつめると- 水素自由詩1*14-7-26
疲労の英雄- 前髪自由詩214-7-26
ぶっつけ未詩_4- Giton自由詩2*14-7-26
炎天- 乱太郎自由詩14*14-7-25
昇る雷- 水素自由詩6*14-7-25
凍える空- 草野大悟 ...自由詩3*14-7-24
失笑- 瑞海自由詩2*14-7-24
包み紙- まーつん自由詩11*14-7-24
冷たい夏- 渡辺亘自由詩314-7-24
折り紙鶴- 灰泥軽茶自由詩1014-7-24
還元- 瑞海自由詩4*14-7-24
空の箱- 水素自由詩2*14-7-23
死ぬときに見る走馬灯の大半がアニメ- 北大路京 ...自由詩514-7-23
空っぽ- 猫の耳自由詩414-7-23
- 瑞海自由詩2*14-7-23
時の坂道- るるりら携帯写真+ ...13*14-7-23
愚か者- 美砂川 ...自由詩314-7-22

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