陽光も届かない湖底には
二十世紀を抱えたまま山里が沈み
とある一軒家には歳経た鯉が住み 
いろりを囲んで小魚たちに昔話を聞かせる

山峡の淵に潜んでいた竜は
湖底に散らばっている屋敷を見て ....
新米を握る母の手は
燃え始めたかえでのように色づき
かぐわしい湯気を蹴散らしながら
踊ってみせる
熱いうちに握らないと
美味しくないのよと
まつわりつく子に言いながら

端をほんのわず ....
空が暗く静かで

空の色が溶ける海
暗くなって
あなた何かを探すために
背広のまま海へ飛び込んだ

その下に黒い影が見えたから
嫌な予感がして
砂浜の私

必死に手を伸ばしても
 ....
浮いたり 沈んだり

くらくらくらげ


まっくらいつまでもはてないそらに

くらくら くらら くらくらげ


明るくなったのに また やみ

やみから  ....
十六夜イスラエル製ガスマスク オバケ同士で驚きあっている 何の取り柄も無い
何かが足りない
そして、
ずれて
落ちる
足下は常にぐらぐら
苦しい
眩暈がする
Excelに
今日のスケジュールと
チェック事項
ひとつひとつ塗りつぶし
3 ....
インターネットに
流した悪意は消せないのに
流した善意は読まれもしない

無料の悪意は正しくて
無料の善意は疑われる

デジタルタトゥー
怪我した傷が
模様に見えただけなのに
あなたが
わたしの想像するあなたならば

例えば
淡く芽生えはじめた
きもちがあることを
伝えるだろう

身分違い
そんな言葉も
頭をかすめる

わたしはわたしで
目指す地点 ....
愛が生きてるならいつか腐ってしまう
腐ってしまわないよう冷凍庫に
入れて凍らせてしまいましょう
私の心のこもった冷たい愛はおいしいですか?
絶対なんて絶対にないと思ってる
なのに
何かに縛られていると絶対に思ってる
もう少しバスを待てれば乗れていた機関銃より雨は激しく 金木犀
私好きなんです
少し香るぐらいが

香りすぎると
体を蝕んでいくようで
クラクラします

あの日
道で立っていたときも
こんな匂いが
あなたの首筋から香って
火照っ ....
月影が波に映えるのを
見たことがなかった
ラピスラズリの青い夜を
ぼくは知らない

ここじゃそんなの見れないって
ほの甘い幻だって言うけれど

いつか空へと手を差し伸ばし
果てなき闇 ....
一粒の涙膿む川は遠く使者を迎え入れる墓穴が崩れた粉塵の頂

そのとき雨は赤土を滑らせ剥き出しの瘡蓋が捲れる

二粒の痛みが火柱を磔に叫ぶ愚か者よこの大地から去れと

舞う風を頼りに ....
透明になりたる銃や散る桜 たとえ
風化した夢の流砂に足を捕られ
概念の骸に
躓いても
滴る汗や粘る唾液
ではなく
目尻に薄く滲む涙に
遠く虹を映し
地の底に匿された
泉を探し
彷徨う一頭の駱駝が
貴方であ ....
もうすでに決断したことを

髪をすいては決断するように

女はその長い髪をなんどもなんどもすいていた

宇宙の青白い光を見つめながら

宇宙の青白い光に見つめられながら

長まわし ....
背中から滲み出ていった
粘性をなくしさらさらたあいなく
細胞膜を圧し拡げ
やがて満ちてくる
潮の匂いを
含む泥水

糸は震えず
笛は鳴かない
風が吹くたび
飛ぶ 砂の荒らさ
腰か ....
一日の終わりに感謝が募る
愚痴の可愛さは勝手に元の圏外に戻る
感謝は勝る 何よりも勝る

意図にせよ能動の自然にせよ
一日の終わりに感謝は募る
感謝はべきではなく完璧の地球色の空

  ....
今日からぼくなしで
生きてごらん。
あなたはわたしを川に放流した
わたしは嵐に遇いながら
必死に波にのったわ
満月の夜は切なくて ....
闇の中耳を澄ます
雨の音の向こうに
何か聞こえた気がして

屋根を打つ雨粒
木の葉から落ちる雨だれ
水路を流れる雨水
それらのシンフォニーの向こうで

一瞬
歌声のような
笑い声 ....
 .
それは風のようにわたしに入りこみそしてふきすさんだ
なにもかも捨てされと命じなにもかも奪い去ろうとした
わたしはそのざらざらしたふとい幹を両手でつかみ
からだは折れた枝のようになびいた
 ....
目と目
あなたの目
私の目
茶色の目
真黒の目

映る世界に
フィルターがかかって
白黒だった昨日

海辺で手を繋いだ時
海の青さと
手の温もりに
涙がでた気がした
 ....
あなただけ魔法にかからないみたい私のことを好きと言うから 手を振り返さなければ乗れた終電 いつも東京の片隅にいるの
誰にも気付かれず音楽を聴いてる
今日話した
たわいも無い話に
なんだか愛を感じちゃったりして

日が暮れて
やっぱり東京の片隅にいるの
みんな知らない人だけど ....
知らない気持ちに塗る薬が愛で
もっとあなたを知りたい気持ちが夢で
愛し愛されることが現実で
離れないように君の手を繋ぐことが
人間関係なら
僕らは孤独を知らずにすんだかもしれない ....
芝刈りの最中、可憐に咲いている名も知らぬ花を私は見た。
同僚に聞いても知らぬと言う。
私はその花がどうしようもなく気になったので、
皆の見ていぬうちにこっそりと花を抜き、作業着のポケットに詰 ....
咆哮せよ

のどからの

ひ弱な声ではなく

身をふるわせて

黒々とした

月の照る下

咆哮せよ

咆哮すればこそ

きみの声は

艶やかな音の 一点を突 ....
凍月さんのおすすめリスト(793)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
湖底幻想- イナエ自由詩11*14-9-28
秋の抽斗- そらの珊 ...自由詩1814-9-28
碧夢- 瑞海自由詩5*14-9-28
くらくらくらげ- つきのい ...自由詩3*14-9-28
十六夜イスラエル製ガスマスク- 北大路京 ...俳句214-9-27
オバケ同士で驚きあっている- 北大路京 ...自由詩1714-9-27
取り柄が無い- opus自由詩114-9-27
デジタルタトゥー- イオン自由詩1*14-9-27
淡い気持ちのこと- はなもと ...自由詩514-9-27
れいとう- リィ自由詩4*14-9-26
絶対- 陽向自由詩2*14-9-26
もう少しバスを待てれば乗れていた機関銃より雨は激しく- 北大路京 ...短歌514-9-26
金木犀の夢- 瑞海自由詩7*14-9-26
青い夜- michi自由詩2*14-9-26
囚地- アラガイ ...自由詩4*14-9-26
透明になりたる銃や散る桜- 北大路京 ...俳句414-9-25
あかい砂漠に- Lucy自由詩13*14-9-25
宇宙の青白い光- 吉岡ペペ ...自由詩814-9-25
廃船- Lucy自由詩9*14-9-25
地球色の- 朝焼彩茜 ...自由詩2314-9-25
七色- あおい満 ...自由詩714-9-25
雨の向こうで- 森川美咲自由詩4*14-9-25
はるかな日- Giton自由詩3*14-9-24
目と目- 瑞海自由詩2*14-9-24
あなただけ魔法にかからないみたい私のことを好きと言うから- 北大路京 ...短歌614-9-24
手を振り返さなければ乗れた終電- 北大路京 ...自由詩2014-9-24
こんがらがった君の音楽- そよ風自由詩3*14-9-24
ヒビだらけの日々- 陽向自由詩3*14-9-24
小さな祈り- ヒヤシン ...自由詩9*14-9-24
秋の虫よ- フユナ自由詩814-9-23

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