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     {引用=───さをさすみなもに
   あをきうを}
そうやって押入れの奥に挟まっていた紙を展げてみれば
かつては地図だったらしいだだっ広い切れ端の
ふちは褐色にすりきれ折り目に穴があ ....
 .
雨の日に四角く剪り獲られた白い雲
井壁の底 筒のように覘く遠いそら
{ルビ谷頭=やがしら}の涌水はいまも盡きることなく溢れ
あの日の涙のようにわたしたちを盈たす
 .
からす飛び野は ....
 .
閉め切られた扉が白く光る
神は要らないと古い書物はおしえる
きみたちの歩行 悪寒 口笛
そしてひとつの鼓動と
またひとつ滲み出す苦い汗と
きみたちサットヴァのカルマンが
もうひとつ ....
 .
それは風のようにわたしに入りこみそしてふきすさんだ
なにもかも捨てされと命じなにもかも奪い去ろうとした
わたしはそのざらざらしたふとい幹を両手でつかみ
からだは折れた枝のようになびいた
 ....
 .
いびつだというのがわからないな
出るたびにきになってじっとのぞくのだけれど
あれははじっこが靄か闇に突っ込んで
隠れてるようにしかみえないんだ
 .
あるいはそらのあおにやられてとけ ....
 .
なつかしい匂いは場所が覚えている 線路の隈が匂いたたせるのか
それとも地名がわたしの古いニューロンを刺激するのか
アスファルトの箱庭にされてしまっても場所は記憶を失わない
律儀につながっ ....
.
いざよひに遊ぶ視線をひらめかせ
まろきもの憎むきみぞ恋しき

ひさかたのあしたに消ゆるいざよひの
みちたりぬ{ルビ角=すみ}思ふわれかも
.
.
小学校に上がったころだろうか、もうちょっと前だろうか‥
家の近くのターミナルにあった工場の塀に、この文字が平仮名で大きく書かれていたのだ:

  にたよるな

ぼくはそこを通るたび、お ....
あまあしは まっすぐにおちる
あまあしは ななめにおちる
あまあしは 屋根におちる 路におちる 黒い蝙蝠におちる
きみにおちる ぼくにおちる きみの髪の毛をぬらし 脚をぬらし ぼくのかたとうでと ....
{引用=あなたがたはそのふたりを町の門にひき出して、石で撃ち殺さなければならない。‥あなたはこうしてあなたがたのうちから悪を除き去らなければならない。(申命記 22,24)}
古代イスラエルでは、石 ....
北のはてでは夏のさかりがみじかい
浜に咲きいそぐ大振りの花弁が悲しい
北のはてでは午後の日はながい
こどもたちは海から上がると
ひからびた流木を焚いて暖をとる

南のはての海に突きでた丘の ....
熱帯がやってきた
渦巻きが熱い空をはこんできた
雲のないウルトラマリンがやってきた
木々の葉は分厚い濃色になり
くっきりと影を落とし
風にちぎれてぱちぱちと戸をはじく

うなぎが流されて ....
その場所では、指令は天から真直ぐに落ちて来る。雨粒のように垂直に人を貫き、頭のてっぺんから脚の爪先まで感電させ、人のすべての行動を支配する、心も身体もだ。
指令を与えられるたび、人は従順になって働き ....
  .
くにざかひ{ルビ嶮=さ}しき小径を伝ひ
{ルビ菩提樹=しなのき}の厚き葉叢の陰に
古びてあるか二もとの{ルビ碑=いしぶみ}
旅人は振り返り又振り返り歩き過ぎてむ
  .
石のおもは ....
明治風の洒落た望楼のついた木造建物を過ぎ
古い倉庫の間の乾いたアスファルト道を抜けると
広いバス通りがうねりつつ丘を上がってゆくのに出会う
そこが「聖なる地」──はじめて訪れる者は車を止めて憩い ....
  .
もう帰って来なさいよ、と浪は騒ぐ‥
いや、もうすこし居させてくれ、と私は呟く‥
  .
きょうは、黒い雲が沸いている天末線
紫苑色、藍銅、青金石の固溶体
砒素鏡はなめらかにひろがり ....
   {引用=明滅の海のきらめきしろきゆめ}
なみまにただよう千のきらめき千の破片
いちまいいちまいのかけらがきみを映す銀のおも
そのするどい万の切っ尖にぼくの皮膚はちぢんでいるのに
ぼくはも ....
{引用=───何か知らない巨きな鳥が
   かすかにごろごろ鳴いてゐる
           「旅程幻想」}
  .
幸せであることが幸せだろうか
幸せになることが幸せだろうか
不幸である ....
5 すべてが見えなかった


ここで、問題の「パート三」末尾を見ますと:

「馬車のラツパがきこえてくれば
 ここが一ぺんにスヰツツルになる
 遠くでは鷹がそらを截つてゐるし
 からま ....
1 事実の記録は、詩たりうるのか?

現代詩フォーラムのみなさま、こんばんは。

詩を読むために、詩をよりよく理解するために現地調査をするなんて、伊達酔狂に思われるでしょうねw 酔狂て言えば、 ....
ここに来るときには
後ろをよく見て
誰も来ないことをたしかめてから
歩み出さねばならない
観光客がぞろぞろついて来たら
どんな碑を見ることになるか
おわかりか?
道しるべはあえて分かりにくく
してい ....
ここで死ぬのは危険です。   .
そうなんだきみは邪な思いでぼく
に近づいたネオンの街角きみは邪
な目的を抱いてぼくとよりを戻そう
としているきみの好きだという真摯な思い
テーブルの上の蒸留酒のように透き通っ
たき ....
  .
「好きか?」って聞かれたら、
「べつに。」って答える。
「すごく好きか?」って聞かれたら、
「すごく好き!」って答える。
  .
「嫌いか?」って聞かれたら、
きっと涙が出る。 ....
  .
ぼくはかぜ
きみに見えない
ぼくはかぜ
雲のかなたをひとは見る
木ずれの音をひとはきく
そしてぼくはゆきすぎる
  .
落葉松の枯れ枝が
春のアリアをうたうとき
紫つつじの ....
  .
「どうだった?」
「なんとも…ひとことでは」
「入るまえに思っていたのと比べて?」
「こんなに誤解や行き違いが多いとは思わなかった」
  .
漆黒の{ルビ水面=みなも}をすべる細い ....
峯から峯へ、乢{ルビ=たわ}から乢へ、
鈴をたくさん着けた馬車が
夜どおし走り回っている;
春の夜は銀色で、君の眼は茜色、

せせらぎは白いほむら、君の髪は緑、
放射するコロナ、鼓動する静 ....
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