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風の止む間にその雨は鼓動を鎮め
随分前に泣いた記憶
つい最近笑った記憶
お茶らけ人生に見切りをつけて
それでも三度の飯を方張る
物干しはポロシャツを脱ぎ捨て
シャボンはブルジンを離 ....
約束の日の天気予報は雨。
神様、お願い。
雨、雪に変われ!
雲かあ
あれは水か
おなじかたちなんて
あるのかなあ
秋空に昼霞みがかかっていた
肉の自由を嗅いでいた
埃は乾いて湿っていた
秋空に昼霞みがかかっていた
雲かあ
あれは水か
お ....
秋
秋をつくる
ほんとうの色に
もみじ
いろんな絵
木々に
空に
地面に
宇宙に
慣性の法則に
緑がぬけて
ほんとうの色に
色はその色を跳ね返した光
跳ね返す意味?
も ....
生きづらさ
なんでこんなこと考える
スマイル
幸せを考えるなんて
現状否定みたいなもんだから
ほんとうのぼくを
ゆっくりと解き放とう
ガンダーラガンダーラ
デイセーイトワズインイーン ....
缶蹴の缶残されて暮早し
屋根のうえで電話した
南の黒い風に吹かれてた
僕はあの頃小説を書いていた
吐き出す言葉はそこだけに注いでいた
僕はそういう道を歩いていた
みんな生きているか
ネットのニュースに人の影
....
くすっ
と いたずらに笑う
秋が好き
そらが ぬけて
やまが 切り取られたかのように くっきり
やまぎわの空はしろく 天頂は限りがない
あきいろの あかねは
だ円のつぶらな目で ぬけたそらをみている
なんて ....
どっどうどどうどどうどう
どっどうどどうどどうどう
金木犀を押しのけ散らして
樹液や葉っぱのにおいする
どっどうどどうどどうどう
どっどうどどうどどうどう
雲がいろんないろして重なる
....
ゆっくりと目を閉じて 息を吸って 吐いて
イヤホンから流れるバラードに
身を委ねた僕は 背景に溶ける
僕の知る世界の矮小さに それでも潰されそうな僕は
誰もが 指差して嘲笑うんだろう
歪む視界は ....
狭い路地 すれ違う自転車
引っ掛かった鞄 尻餅をついた
睨む双眸 責め立てる 責め立てる
僕が悪い 僕が悪い?
外れたイヤホン 消えた液晶
転がる林檎 厭に生々しく
夕焼けが白く 緑の木々は ....
最後の最後の陽射したち
熱暑がほどけていた
夏から秋へのちぎれ雲
それが交響曲を奏でていた
なんでもない外国を旅する
豊かな悲しみ
なんでもない時間を旅する
暖かな悲しみ
空間時間の ....
顔も知らぬ相手と
シェアをしている
夏の日の夕暮れ
いつまでも続け
つないだ手のぬくもりほどの
せつなさを抱えて
メビウスのまんなかに
つかのま立ち止まり
見つめ合った、ぼくら
いまよりもずっと
不器用で、素直だった ....
真昼の烈光は
漂白剤のように
景色も
僕の影も
脳も
真っ白にしていく
何もない
真昼なり
明治風の洒落た望楼のついた木造建物を過ぎ
古い倉庫の間の乾いたアスファルト道を抜けると
広いバス通りがうねりつつ丘を上がってゆくのに出会う
そこが「聖なる地」──はじめて訪れる者は車を止めて憩い ....
北に向かって高い 炎天下の坂道を 登り続けると
頂は、遠くからは見えていたはずなのに近くに来ると てんで見えない。
とほうもない時間を歩いたはずだよ ほら もう頂が見える‥‥きがした。
五 ....
ここに来るときには
後ろをよく見て
誰も来ないことをたしかめてから
歩み出さねばならない
観光客がぞろぞろついて来たら
どんな碑を見ることになるか
おわかりか?
道しるべはあえて分かりにくく
してい ....
サイダーを流し込んで
クリスタルを身に纏って
引いた線からは光が
零れて溢れて止まらない
宝石みたいなゼリーを
食しては次の朝を待ち
古い友人に会っては
微笑み撒き散らして日傘を
きらきら生 ....
寂しくなんか
ないはずなのに
月が
寂しそうに
見える
塵も積もれば山となる。
一円だって 大切 なんです。