午前四時だろうと暑いし暗がりだけど空は晴れていてだけど脳味噌の中じゃ狂気の入物がいまにもあふれそうで振動を与えないようにと必死で対策を講じている、暗闇の中ディスプレイに目を凝ら ....
そいつは生まれてすぐに
数十年前に潰れた廃棄工場の
錆びた中古車の中に置き去りにされた
有刺鉄線を器用にくぐり抜けた母親は
数時間後に自宅近くで酔っ払ったタクシーに跳ね飛ば ....
甲殻類が内耳を食い破る夜だから
獣のように丸まって時を凌いでいる
リンパ管を持ち上げながら千切ろうとしているのは
錆びた鋏のような赤茶けた概念だ
真夜中の青に染まっていく
....
閉じかけた目をもう一度開いて
あなたの世界にあるものをもう一度見つめて
彼らはあまり音をたてないように
あなたがきちんと目覚めるのをずっと待っている
テーブルに ....
永く埋もれた時の中で
色褪せた血塗れの死体がひとつ息を吐く
その吐息に色をつけるとするなら
やはり釈然としない灰色に違いない
まるで幾日も眠ってないような目をして
荒れた ....
時は捲れて机の上
日に焼けて、みすぼらしくて
風が吹くと啜り泣く
紐の解けるような音で
雨に濡れそぼつ街が、ほんの少 ....
ルーティンワークのように
絶叫し続ける脳髄は
血肉のような調子を欲しがる
ほら、もっと
ほら、もっと
よだれを垂らしながら…
浮浪者の死体を齧っ ....
窓辺で夏が狂っている、顔に滲んだ汗を舐めながらその日最初の食事をした、インスタント・フードのイージーなフレーバー、そんなもので一日のひとかけらが塗り潰されキッチンが乱れる、エアコンの設 ....
真理かまやかしか
ずれたまなこでやぶ睨みした
雑草だらけのあけすけな世界
齢だけがひとかどになり
手の中にあるのは
ぎりぎりの蒸し暑い部屋
あちらこちらと
分 ....
白く褪せた世界の中を泳ぐようにフラつきながら行先に覚えも無くフラフラとただフラフラと幾つかの針金で生を模倣させられている人形みたいに生身の虚ろでそれでもきっとおそらくなにひとつ求めもし ....
言葉にはとくべつ届くところなど無い
如何なる力も無いし、如何なる意味も無い
ただ、そこそこの必要に応じて、そこにある
目印のようなものだ、それは動かしようが無い
認めた ....
日常の中空にぽっかりと空いた
それはそれはおぞましい
真っ白い穴を眺め
メタル・マシーン・ミュージック、のような
冷笑的なノイズ
俺は
やがて窓に突撃して死 ....
じくじくと混濁した記憶の僻地を彷徨いながら、砂地に染み込む汗の色はすべて昨日だ、それを砂漠と言うのなら多分そうなのだろう、均等に塗り潰した空白の羅列だ、歩き続けた膝は震えていた、疲 ....
降りしだく夜など
しのぐ傘はなく
暗闇にずぶ濡れて
たましいが真黒だ
蓋をされた井戸の底だ
崩落した坑道の中だ
古臭く言えば
丑三つ時というあたり ....
跳ねた
跳ねた
異形の粒が
跳ねた
跳ねた
ご機嫌そうに
肩車して
昨日の死体
明日の腐乱を
拝ませてやれ
ハイヨー
....
ぼくら、たがいに言葉もなく
薄っすらと曇った空のした
だだっ広い荒野を切り裂くような
一本の道を歩き続けた
おんぼろの靴がいつまでもつかと心配だったけど
気にしたとこ ....
いつかすべての花が閉じるときに
できることならそれは夜明けがいい
未定の連鎖を勝手に感じさせる
できることならそれは夜明けがいい
かすみ草の花束のなかに
....
排水パイプの中で沈殿した昨日が嫌なにおいを立てる生温い春の、腐った血液のような時間の行進だ、おれは目玉をぐるぐると回しながらなんとか収まりのいいチャンネルを見つけようとして夜明け前から躍起 ....
恋人たちが爆死するサマー・ボリディ、灯台から灯台へと渡されたタイト・ロープの上で呑み過ぎた予言者が呂律の回らぬ口を開く…「そこら中が地雷原だ」と。フルーツ・フレーバーの歯磨き粉はセサミ・ス ....
血の海に、沈み
まといつく生体という粘りを
掻いて
己の意味を知る
人が嘘をつくようになったのは
言葉と、血を
切り離したせい
息を継ぐたびに
錆の味がする
生温かさは
....
お前の脳天に沈み込んだ金槌の先端はゲラゲラ
真っ黒な鉄なのに真っ赤になって恥しがってゲラゲラ
色白な可愛い娘だったのにグチャグチャになってゲラゲラ
あれは年表に載せるほどのことも ....
狂ったようにいくつもの音が頭の中で鳴り響く、魚眼レンズを覗いたように景色は不確かだ、俺はゆがみのみで現実を把握しながら、真っ直ぐに歩こうと今生に根差している、靴底が踏みしめる地面は誰かの血で赤 ....
短い眠りのあとで生まれる叫びのように、日常に根ざした狂った思考と実行、猛スピードで走り抜けるトンネルの内部のような…いくつのことを見落としていくつのことを留めることが出来たのかなん ....
小さな世界のすべてが皮膚の上を滑り落ち床に僅かな痕跡を束の間残すころ狂気を孕んだ桑の実は庭で機会を逃していた、幼子の泣き声は無くてもいいもののように思えそれでも、鬱血した母親は張った乳房を晒 ....
死を浮かべる白昼、路上の血液の跡、くびれた花が乾涸びてる、どこかの店の配電盤の下―有線放送が聞こえてくる、誰も演奏していないリズム、自動販売機ではひっきりなしに、誰かが殴られてるみたいな音を立てて ....
脳髄の軋むリズムが鼓動とリンクするので、心中に欠陥があるのだと気づいた朝早く、曇りがちな空に君臨する鴉は、街のずっと向こう、やってくる朝日を誰よりも早く眺めていた…ベルトコンベアーに乗っかっている ....
とりとめもないものは
落葉に埋れたもう書けなくなった詩人の詩
ズタズタになった絵描きの指
潰れた歌うたいの肺
断裂した走者の腱
バルコニーに
数日前に行方知れず ....
おまえの憤りを愛せよ
おまえの憤りを愛せよ
路地裏に放置された
何十年も前の三輪車みたいな
おまえの憤りを
観念的な錆には痒みを覚えるだろう
みんなそうして憎しみを忘れまい ....
くたくたに疲れているのに、眠りはなかなか君の部屋を訪れてはくれない。一日中凍え、平坦なオシログラフのようなイデオロギーのなかで木偶人形ごっこをし続けて、おまけにいま窓の外では辛気臭い雨が錆びたトタン壁 ....
確かな思いがあるわけじゃなかった
行きたい場所などとくべつなかった
ぼくがそれをやりたいわけは
ぼくがそれをやりたいわけは
教会の階段に座って、ブルース・ハープを吹いて ....
ホロウ・シカエルボク
(1229)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
出来過ぎた話だと思われるかもしれないが書き終えたのは四時四十 ...
自由詩
4*
14/7/11 4:49
いつかこころが目覚める朝に
自由詩
1*
14/7/7 2:37
ぐしゃぐしゃに食い散らかす — Meatlocker —
自由詩
2+*
14/6/28 23:42
濡れることも出来ない夏なんて
自由詩
5*
14/6/27 0:43
押し黙る床に吹く風は
自由詩
1*
14/6/23 21:43
灼熱の化石には肉体の名残は無い
自由詩
2*
14/6/19 0:10
ホット・スタッフ
自由詩
2*
14/6/13 22:47
トランジット(窓辺で相変わらず夏が狂っている)
自由詩
1*
14/6/6 14:13
メメント・モリ (Make No Mistake)
自由詩
1*
14/6/2 0:03
楽譜にすりゃあ滅茶苦茶、手紙にすれば届け先から抗議の電話が来 ...
自由詩
0+*
14/5/31 0:47
間引くなら床に散らかせ(Day in Day out)
自由詩
1*
14/5/28 0:07
まるで閉じられた目蓋が開いただけとでもいうように
自由詩
3*
14/5/16 0:58
対
自由詩
0
14/5/10 12:50
冷たい血のささやき
自由詩
2*
14/5/10 3:16
スコールの、始まりのよに
自由詩
0*
14/5/7 12:22
On The Road Again ( new classi ...
自由詩
2*
14/4/30 18:42
赤い血だ、へんなの
自由詩
4*
14/4/26 2:43
Gass(中毒なんて視点で語るならたぶん)
自由詩
1*
14/4/21 21:47
かくも愛すべき水底の。
自由詩
0
14/4/7 22:28
血人(ちびと)
自由詩
1*
14/4/5 21:55
Blood Blood Blood
自由詩
2+*
14/4/2 23:47
俺の今生という名の道標
自由詩
0*
14/3/30 23:49
けたたましい静寂の始まり
自由詩
1*
14/3/17 22:34
楽園の鳥たち
自由詩
2*
14/3/15 11:32
すべてと擦れ違う
自由詩
1*
14/3/2 18:24
鴉は生産工程を嗤う
自由詩
0
14/2/26 22:43
とりとめもないものは
自由詩
3*
14/2/23 16:27
真夜中、殺意のレコード
自由詩
2*
14/2/20 23:01
レム≠ロム
自由詩
1*
14/2/14 7:50
ぼくがそれをやりたいわけは
自由詩
2*
14/2/13 0:48
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