聖夜劇ナンシー関のひとりごと
サンタさん 来ないと言われ 怯えた日
メザシ焼く
母の手のひら
暖かく
目玉焼き
醤油をかけて
飯を頬ばる
祖母の手で
かき混ぜられた
糠はいま
シュウマイに
中華料理の
花をみる
ボルシチの
温 ....
聖夜から聖夜の旅や巡恋歌
サンタとのキスを正義が引き離す
ぬめぬめとしたサンタからプレゼント
クリスマス顔と指紋を乗っ取られ
クリスマス喉の奥よりショットガン
手のひらに聖夜と書いて夢芝居
残業のビルの明かりも聖夜の灯
ユーモアとして届かない聖夜劇
思ってた未来と違うクリスマス
クリスマス知らない町の影になる
アイナメと若鮎の甘さは妻の味
すき焼きに染みこむネギに舌打つ
豚汁に浮かぶ脂の美味さ
出刃を研ぎ石鯛狙う
シロギスの透明を如何に料理せむ
ふつふつと湧き上がるサザエかな
....
月見ソバ柔らかに香る汁の味
もり蕎麦の出汁に舌は喜び
ワカメ蕎麦プリプリと喉ごし豊か
かき揚げの胡麻脂に舌を巻く
鴨南に虚弱な我が身が包まれる
死ぬまで酒を呑み続ける
いつまでも花を傍らに置く
湯けむりにこしかた想う
立ち食い蕎麦を去り幾とせか
大漢和何時まで読めるか自信なく
事件とは関係のないクリスマス
クリスマス心の傷に塗る薬
ぽっかりと心にできた穴聖夜
宵待ちの
花は遠く
なりにけり
初雪やサンタクロースより手紙
クリスマス雨に濡れたる時計草
色彩も音も失いクリスマス
サンタへの手紙十一月の山
クソッタレ都会に浮いたクリスマス
涙捨て生まれ変わるのクリスマス
本日は玉砕日和クリスマス
不機嫌な孤独を抱いてクリスマス
飼い主を噛む犬といるクリスマス
カニカマを割いても割いてもクリスマス
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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