ユーモアとして届かない聖夜劇
思ってた未来と違うクリスマス
クリスマス知らない町の影になる
アイナメと若鮎の甘さは妻の味
すき焼きに染みこむネギに舌打つ
豚汁に浮かぶ脂の美味さ
出刃を研ぎ石鯛狙う
シロギスの透明を如何に料理せむ
ふつふつと湧き上がるサザエかな
....
月見ソバ柔らかに香る汁の味
もり蕎麦の出汁に舌は喜び
ワカメ蕎麦プリプリと喉ごし豊か
かき揚げの胡麻脂に舌を巻く
鴨南に虚弱な我が身が包まれる
死ぬまで酒を呑み続ける
いつまでも花を傍らに置く
湯けむりにこしかた想う
立ち食い蕎麦を去り幾とせか
大漢和何時まで読めるか自信なく
事件とは関係のないクリスマス
クリスマス心の傷に塗る薬
ぽっかりと心にできた穴聖夜
宵待ちの
花は遠く
なりにけり
初雪やサンタクロースより手紙
クリスマス雨に濡れたる時計草
色彩も音も失いクリスマス
サンタへの手紙十一月の山
クソッタレ都会に浮いたクリスマス
涙捨て生まれ変わるのクリスマス
本日は玉砕日和クリスマス
不機嫌な孤独を抱いてクリスマス
飼い主を噛む犬といるクリスマス
カニカマを割いても割いてもクリスマス
キスしてる画面の隅に冬の蝿
かけそばにネギ多めと大声でいう駅のそば
板わさと酒を仰ぎもり啜る
こくりとした天麩羅蕎麦
安いたぬきに小銭を払う
宵闇に月見そばはよく似合う
鴨南蛮ねぎとのコラボレーショ ....
揺らしたら金平糖の降る聖樹
第九聴く隣の財布は鈴持ちぬ
十二月博徒走りてジャンジャカジャン
涙しか残らない恋でした
躰だけが目当ての偽りでした
恋は涙に反転しました
イトヨリの虹色美しき
脂が誘うサバの文化干し
アジの開きにたまごかけごはん
イワシを購い飯をかきこむ
鮮やかなカツオをさばく母の面影
サンマの煙りに涙する
冬の寒ブ ....
どこまでも吹き抜ける青空
伽羅を焚き明日の夢みる
銀河鉄道どこまで続く
青い青い海のいろ
クリスマス女ばかりの研究所
下町の神社の端にクリスマス
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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