すべてのおすすめ
かつて誰のために祈れただろうか
飾りのついた服を着て 街を歩いていなかったか
自らさいなむひとを見捨てなかったか
酒におぼれて遠ざけたものの数々
いまどこを旅しているのか
....
朝の目覚めで貴方の後ろ姿が見えた
振り向きかげんの貴方は振り向かず
一つの欠片を落し小さくなって行く
私の足は動かず私の声は声にならず
貴方の後姿を目で捉え見送るばかり
....
前に進めば
景色は後ろに流れていくように見える
だがそんなある日僕は
動いているのは景色の方だと閃いた
まさしく 世界の景色は
僕の足元のキャタピラで動いていた
僕はどこまでも歩いて行 ....
メスザリガニが
身籠った
腹に何百もの卵を抱え
絶えずゆらゆらと揺らして
新鮮な酸素を送っている
まるで
大切なものをあやしているように
ハハザリガニが
出産した
小さな赤ちゃん ....
存在しない言葉
誰からも何とも思われない言葉
そんな言葉達を
物語ろうではないか?
胸を張って、正々堂々と
誰も読まない物語
誰も感心せず、涙も ....
山の水があつまる
わんどの深みに
ザリガニのむき身を放りこむ
暗い川底が
ぐるるんと動いた夏
七輪でおばあさんが焼く
ナマズの蒲焼き
田んぼの畦を吹きわたって
麦わら帽子の
ひさ ....
言葉に出来ないの
音にも絵にもならない思想を持つその人は
そう言って涙を浮かべ
英雄になった
言葉に出来ないの
音も絵も色もない
からっぽの心の持ち主は
英雄を真 ....
タイトルでネタバレしている
困窮と退屈のはざまに
気高き朝を見つけたならば
それはもう、入り口である
その朝を慎重に迎え入れ
ささやかな疲れを知るならば
それはもう、幸せである
ひび割れた手をかばい
....
僕は世界に愛されているのだろうか ずっと不安だった
母の瞳の中に 僕はいたのだろうか そしてあなたの瞳のなかに
それらは僕の生を映す鏡 だからずっとみつめていたかったのだ
おなじものをお ....
焦らず
のんびりと
繋ぎ合わせる
出来事 想い 疑問
全ては一人の「ボク」が歩む
道(ピース)
今日も一つピースが手のひらに
テラス越しの涼しい風が私に知らせる初秋の朝。
こんな朝の友はモーツァルトにかぎる。
まろやかなホルンの音も、鋭角でありながら優しげな存在感を示すフルートの音も
煌びやかで明るいピアノの音も、 ....
働いていたら多くの時間を失ってしまった
僕に得られるお金は少ない
これからも きっと そうなのかもしれない
詩を書くことに 時間をかけたいと
ぼんやりと僕は手のひらを見つめていた
....
君にしか言わない秘密をひとつ増やした
ゴロゴロ鳴って
色とりどりの
ヨーヨー風船が落ちてきたような
夏の破裂音
軒下も見つけられずに
人気のない家の庭先にある
大きな木の下へ滑り込むと
浮世絵の世界が音も吸いこんでい ....
そうかそうか苦しいか
泥を跳ね上げ
怒り嘶(いなな)き
心臓を吐き出すのは
そうかそうか絶望か
荒野で一匹
ぽつねんと
狂うことにも疲れ果て
砂塵に吹かれて
脚を折るのは
....
蝶は夏の光を泳ぐ
ふわり ふわり
目には楽しげで
花を愛し
仲間と戯れて
ときに人にも寄り
いのちの季節を謳歌する
さて黒い揚羽がまるで
....
夏の陽ざしは、いらだちの
Fucking hot
モーツアルトの楽の音は、
それを和らげる
そして 冷たいcokeと ひときれの青いパイ
すべては 「文明」 の、ほど ....
拡散する
薄く透明に広がって止まない 大地は世界は 逗留するには狭すぎるから
陽光は優しく乾いた匂い 風の中に見えるもの それを慈しんで生きてゆきたい
心は風 すべての物の中に 僕は生き ....
心って
どんどん折れ曲がると
だんだんまんまるになっていくんだって
だからだいじょうぶなんだよ
きっと
だいじょうぶなんだよ
くやしい涙ごしにみた空にも
綺麗な星がたくさんあった
羽を
水とともに飲み
水とともに飲み
暮れは破け
むらさきを飲み
光をくぐるもの
目をそらす埃
自分の髪を自分で編む冬
ぬかるみの故郷に降りそそぐ朝
....
ぼくは もちろん きみじゃない
ぼくは もちろん あなたじゃない
きみも もちろん ぼくじゃないし
あなたも もちろん ぼくじゃない
けれどたったひとつ
ぼくにもきみにもあなたにも
....
不思議な朝
その日君は小鳥となって僕の庭から飛び去った
もぬけの殻の僕は夜通し泣いていたのだ
君と暮らした日々が心地よい音楽のように蘇る
僕達はアダムとイヴのように睦まじく ....
東には青色の竜
南には赤色の鳥
西には白色の虎
北には黒色の亀
そして
中央には黄色の麒麟
日本橋の
中央には翼を持った麒麟が
鎮座している
かつては
五街道の起点 ....
じんせいのいっしゅんを
あなたと
そんざいをたしかめあって
すきなきもちが
まいにち
みちてた
いつかおわることを
ふたりともちゃんと
しっていたし
わかったいた
あの ....
蝉音が
廻っているので
道だったか
思い出せない
ゆるゆるとした
茹だるような
立ち上ぼりに
はっきりとしない水分が
揺れて
ゴム草履の底すら
粘るような
砂利道と
踏みつ ....
暫く雨が続いた後
三日くらい梅雨晴れが続き
また雨が降り始める
その繰り返しでジメジメする
梅雨晴れの日を狙って花火する
乾燥した風が吹いて心地良い
昔とは違って
花火の種類が多 ....
ショートホームルームが俺のせいで長くなる
ばいばい
さよなら
またあした。
けんかした日のかえりみち。
道端につぶれた{ルビ木通=あけび}
避けるようにとおります
ふんでしまったらさあ大変
靴の ....
とつぜん、あなたは。夜を包囲する。たえまなく、制度から。したたりおちる、血の記憶。たかが言葉に。洗脳された、わたしは。あろうことか。他人のために。愚者となって、月の街路を逃走する。
※
疲 ....
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