すべてのおすすめ
紺色に遠い夜空
白い月が明るく浮かんで来る
私の頭のなかには
とりとめのない考えが
浮かんでは消える
いま 空を歩いているところ
降りしきる雨のなかに
いつかの
或いは未来の
遠 ....
そう、悪くない毎日。
長電話をたまに。
時々朝までファミレス。
4月からは昇進。
晴れた日はドライブ。
山の上は星もきれい。
そう、悪くない毎日 ....
今日は静かな夜ですね
冷蔵庫がぶぅーんぶぅーん
小さく小さく口ずさむ
一人っきりでいるのです
今日は静かな夜なんです
冷たい鉄がそとを走って
狂った様に競っている
ここは一つの楽園で ....
ぼくという詩は読者を必要としない
読む人の責任において新しい意味が生まれていくのだ
ぼくが発する言葉は
読む人として在るぼくの責任において生まれた
新しい意味なのだ
必要とすることなく
....
初めて貰った時は戸惑いました
「何かしら言わなくては」という責任感で
僕の肌にまとわる空気が ぴしゃり と音を立てて緊張したのを覚えています。
何時も胎の底に すとん と落ちて気分をなだ ....
川の畔の土手に腰掛け
考える人、のポーズを取る私を
周囲で風に揺られる{ルビ秋桜=コスモス}の花も
飼主に引かれ、小道を従いてゆく犬も
みんな秋の琥珀の黄昏に包まれて
....
やぎ座の流星群を
サーフボードにしてる
うさぎにさらわれた
君を迎えに行こう
夏休みの自由研究
ペットボトルロケットで
今すぐ月を目指すのだ
離陸直前 スリーツーワン
未知の世界
子 ....
ギャロップ ギャロップ
地表は斜めのフォックストロット
朝陽にふくらむ窓や壁
影の行方を振り向きもせず
半分の虹
速い夜
河岸はふたつ
遠い橋
冬のさな ....
季節の ものがたり
訪れる ひき潮の音のすでに秋
{引用=
「「 髪をきるように
ばっさりと 一つの季節は終わり
ここに、誰もいなくなって
それでも 次の遊子 ....
時速60kmで闇の道を切り開いていく
光のはさみ
僕のはスズキだけど もしこれがスバルなら
僕だけの天の川を描くプレアデスになる
毎日同じ動作を繰り返す人工衛星の群れを引き離して
このま ....
あなたが紡ぐ
ありきたりな言葉が嫌い
もっと特別な文法で
誰にもわからない表現で
存在しない擬音語で
わたしをがんじがらめにして
二人だけの秘密になるから
大切に育てていこうよ
ひっそ ....
まっすぐに
引けたためしがない
まっすぐに似た線なら書けるのに
フリーハンドで書く
まっすぐは
ほんの少し曲がっている
骨が湾曲している
私のなかに
直線がない
失ったわけではなく
....
8月の蒸し暑い夕暮れ
稲光の後で沛雨は
ひとしきり降り
気温は一気に下がった
琺瑯引きの洗面器が並ぶ廊下に
クレゾール液が匂い
雨が匂い
旅人は
青色のベンチに
座り込み
砂漠 ....
秋のまん中で
道に迷って
帰り道
自転車の形をした風に
追い越され
背中の向こうがわが
透けてゆく
ぽつぽつ と
散らばってゆく人影が
視えない帰路へと続く轍の上で
ぐ ....
成層圏の牧場に
幾千匹もの
群れなす羊
どこまでも透明な
追憶の彼方
舞い降りる
黄色い{ルビ木=こ}の葉
堆積する秋
深海の底に届いた
月光のように
青ざめた記憶 ....
くちづけが月を隠している
下ネタを言えず息ができない
ハンドクリームを買いました。
白くてとろりとした液は、
青いラベンダーの香りでした。
波で洗われたガラスのようにぼんやりと光る、
この手であなたに触れたいと思いました。
....
描くことができない白
書くことができない白
語ることができない白
ただ観ることしか許されない白
白と呼ばれることすら拒絶する
月の光の指先
月の光の吐息
....
雨にぬれたらあたたまって欲しい
冷えると風邪になりやすいから
ショウガを買っておうちで擦って
あつい紅茶に入れて欲しい
ハチミツなんかも入れかき混ぜて
あせらずねむらず自 ....
雨だれの音がする
ポトンと細い音と
ポトンと太い音が
落ちては弾け飛ぶ
耳元で囁く雨音よ
奏でよセレナーデ
雨だれの音を聴く
雨だれの音は虹色
耳を凝らし聴く度
七音音階に交 ....
歳下が熟女と呼ばれている
夏らしさが消える頃
秋の入口が開き空気が変わる
曼珠沙華が咲き始め
秋の深まりが加速する
木々が化粧して印象が違う
紅葉を呼び込んでいる
色を含んだ風が吹き荒れて
秋を豪華に飾っ ....
きみがすき
まっすぐな線をひいてみても
やっぱりどこか曲がってんのさ
だらしなく
少し可愛らしく
想い寄せるときは
心をしんとしずかに……
....
キラキラ と パチパチ と 点滅する
光や音が 響いて来そう
アナタ と ワタシ は
ぴたぴた くっついて
ぴかぴか 互いを 照らす存在となる
其処に 街灯が 見えぬ 代わりに ....
歩くとき隣に誰もいない
静かな場所が好き
だけどたまに声が欲しい
夢から覚めた彼女は
まだ夢を見ているような表情で
コーヒーを飲んでいる
繋がれていない手と手
何回も繰り返すテー ....
さやさやと雨、ふっている
地のにおい、そわそわと匂う
ふるごとに、秋、ふかまって
曼珠沙華のあとに金木犀
ああ、こんなにもすてきな季節
甘やかな死にさそう
かれおち ....
寝しなに
「おかあさん、
あと二時間くらい手ぇつないどっていい?
やっぱり、
いっしょう手ぇつないどっていい?」
そう言ったかと思うと
すぐに寝息が聞こえてきて
繋いでた手は ....
山の上に
たなびく雲は
空の青さを
背に受けて
川の中に
ただよう影は
水の流れを
身に受けて
道の上に
照っている陽は
歩くものを
みちびいて
風 ....
美少女の暴走族だと思えばうるさくない
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