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凍えた掌あたためる
あなたのてぶくろに
なりたいのです
ミトンもよいけど五本指
指先ひとつひとつを
包むよう
ほどけた心を毛糸にし
もいちど編めば
よみがえる
凍えた掌あ ....
流れ着いた言葉たちは
ただ静かに 集う
そこは
言葉の渚
私はじっと佇んでいた
寄る辺ない 潮騒
波打ち際の 白い泡
心を探しにやってきました
吹き叫ぶ雪の心はどこにありますか
愛なんか信じた
己のしくじりを
怒っているのかもしれません
うつむいた水仙の心はどこにありますか
抑えても抑えても匂って ....
寒くなれ
痛いほど寒くなれ
凍れば凍るほど
僕は強くなる
霜柱
一晩かかって
地面を持ち上げる
どうしてそんなことを
するのかって
そんなこと聞かれても
実際のところ
わから ....
深呼吸したら
小さな虫まで
吸い込んで思わずむせた
むせて吐いた
吐いて笑った
笑い続けたら
可笑しくて
ついに涙が出てきた
ついさっきまで
悲しかったはずなのに
ほんとに ....
溺れる人が
泳げないとは限りません
泳げるはずなのに
溺れてしまうことは
よくあることのようです
また
溺れた人を助けようとして
しがみつかれて
共に
溺れてしまうと
いうことも多 ....
一年の最後に
日めくりカレンダーは
ちょっとさみしげに
でも満足げに
最後の仕事を終えた
一日は
吹けばとぶような
薄っぺらい紙だったのに
過ぎ去ってみれば
こんなに厚い
めく ....
私は冷たい蝋燭です
暗い足元を
照らしてあげるふりして
本当はあなたの狂気を照らしているのです
私は冷たい蝋燭です
嘘だと
思うなら
私の灯に
触れてみて
とてもとても
冷たい ....
去年
義母が急逝した
晩年
持病で苦しんでいて
会えば
病気の苦しさばかりで
死にたいけど死ねないのよね、と言われると
そんなこと言わないでと
答えながら
鬱屈した気持ちになった ....
おはじきは
簡単なゲームだ
まず大切なのは
その形である
はじいても
相手を傷つけない
丸い形が望ましい
それは
自らを傷つけないためでもある
次に大切なのは
はじきたい相 ....
蟹鍋の
シメは雑炊に限ります
独断ですが
鍋を預かる私の特権なので
異議は認められません
鍋の湯に
眼に見えないほどの
小さな粒子になって
溶け出した
蟹の
本当の味がします
....
さあ、
詩を書こうと思ってひねり出す言葉と
太陽を浴びて
じわりと体温があがり
沸騰はしなけれど
静かに蒸発してくものを
理科室にあるような
ガラスで出来た清潔なフラスコに
再度集めて ....
特別切れなくてもいいんです
まあまあ切れればいいんです
私にとっての
刃物なんてそんなもんです
特別上等でなくてもいいんです
そこそこ切れればいいんです
それで
用は足りるのですから
....
【わいぱあ】を
最速にしても
効かない
激しい雨が
フロントガラスをたたいていく
きっとこんな風に
前後不覚になるほど
ぐちゃぐちゃに
泣ける人は
幸せなんだろうなあ
思い ....
君が唄う愛のうた
もう
歌詞さえ忘れてしまったけれど
確かに
君は唄っていた
窓辺のひだまりに置いた
鳥かごの中で
無邪気に
金糸雀が{ルビ囀る=さえず}ように
石造りの ....
けたたましい目覚ましの音で
新しい一日が始まる
レプリカントのスタートスイッチが入る
洗濯機がしゃべる
電子レンジがしゃべる
TVがしゃがべっているのは
今日の天気予報
くもりのち雨
....
針葉樹が生い茂る
森の奥深く
みづうみがあった
風もなく
濃緑(こみどり)をたたえた湖面は
鏡
同時に
境界
線
そこに映る景色は
さかさま
あたかも
そこに
もうひとつ ....
足が痛む時
私は足の存在を感じる
手が痛む時
私は手の存在をみつめる
心臓が痛む時
私は心臓の在処を想う
痛む時は
普段忘れているものたちを
思い出させる
誰かからの電気信号なのかも ....
小さなガラス壜の中は海
群青のさざなみでゆらめく
海をコレクションする女は
孤独であるけれども
絶望的に孤独ではなかった
本当の海まで
もはや歩いていくことは不可能
この部屋から出る ....
折り紙
あなたは何を折りますか?
折り鶴
空へ飛ばしませんか?
紙を折れば線がつく
たとえば人生が一枚の紙であったなら
線の数を讃え合いましょう
紙を広げれば最初からやり直せる
....
現実を超えた現実を生きている
尖頭恐怖症の男が言う
僕は丸い世界に住みたいのに
なぜか
角度がせまってくるんだ
君のその細い指さえ
心臓をつら抜く槍になる
空から降る雨さえ
脳 ....
ただのみきやさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト
(831)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
てぶくろ
-
そらの珊 ...
自由詩
7*
12-1-12
渚にて
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
12-1-11
心
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
12-1-11
冬の道
-
そらの珊 ...
自由詩
10*
12-1-10
不幸気取り
-
そらの珊 ...
自由詩
11*
12-1-7
溺れる人
-
そらの珊 ...
自由詩
13*
12-1-6
日めくりカレンダー
-
そらの珊 ...
自由詩
7*
12-1-5
冷たい蝋燭
-
そらの珊 ...
自由詩
9*
12-1-3
薄墨の絆
-
そらの珊 ...
自由詩
24*
12-1-1
おはじき
-
そらの珊 ...
自由詩
10*
11-12-31
ありがとう
-
そらの珊 ...
自由詩
7*
11-12-30
一枚の布のように
-
そらの珊 ...
自由詩
9*
11-12-24
刃物
-
そらの珊 ...
自由詩
9*
11-12-22
わいぱあ
-
そらの珊 ...
自由詩
4*
11-12-20
愛のうた
-
そらの珊 ...
自由詩
11*
11-12-18
沈黙恐怖症の恋人
-
そらの珊 ...
自由詩
7*
11-12-9
みづうみ
-
そらの珊 ...
自由詩
10*
11-12-7
痛む時
-
そらの珊 ...
自由詩
12*
11-12-6
てのひらの海
-
そらの珊 ...
自由詩
8*
11-12-3
折り紙
-
そらの珊 ...
自由詩
11*
11-11-30
尖頭恐怖症の男
-
そらの珊 ...
自由詩
4*
11-11-29
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