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ささくれだった
心は
ささくれごと
捨てるべし

さもなくば
ささくれは
夜毎の宴で
成長つづけ
わたくしは
ささくれの
奴隷に成り果ててしまうだろう

闇に伸びる金鎖

 ....
とうきびをかじる
ささやかな甘さが
舌をとらえて
愛撫する
脳神経へと伝わって
それは幸せな記憶になり
藍のリボンがかけられる
目印、として

シナプスは電気信号をおくる
わたしは ....
消毒薬で洗った
白い部屋は
どこまでも
清潔で よそよそしい

菌という菌は
すべて
死滅し
有機体は私ひとり
お見舞いにもらった
ガーベラが
いつのまにか
造花に変わる
( ....
入ってくるものが
多すぎる
出ていくものは
少なすぎる
残ったものは
結晶化し
塩辛い粒となる

時々こうして
泣いてみるのは
心の塩を
涙にまぜて
捨てているからなんだ

 ....
海の底の
とある場所に
海亀の墓場があるという

大海原を
潮流にのって
悠々と回遊していく
海亀は
死期を悟ると
特別な流れをつかまえる

それに乗り
終焉を迎えるために
 ....
薄いセロファンに
優しく包まれている
そのなかに
甘いものが
入っていることを
私は知っている

子供のころ
歯医者が大嫌いだった
何より
歯医者のおじさんが嫌いだった
というか ....
金持ちも
貧乏人も
健康な人も
病んでいる人も
希望に燃えている人も
絶望の淵に座り込んでいる人も
お気楽な人も
深刻な人も
白い人も
黒い人も
満たされた人も
飢えた人も
か ....
{画像=120317205808.jpg}

野に集えよ
きんぽうげ

小さき
いつつの
花弁ゆらし
 ....
小柄な人なら入ってしまうような
大きなコインロッカーを
開ける時
必ず怖くなる

屍体を隠しておくには
ちょうどいいと
どこからか
声が聞こえて
息をとめて
扉を開く

{引用 ....
さよならと
手をふる時は
指と指の間を
すこし開けて
すきまを作る

かなしみが
そこから
上手に
逃げていくように

美しい水を
手にためる時は
指と指の間を
ぴたりと閉 ....
ママの手は
てんごくのにおいがすると
五つの子が
うっとりとして
わたしの手を離さない

てんごくも
じごくも
絵本のなかに
出てきたね

てんごくに
匂いがあるなんて
知ら ....
祈る人はそっと目をつぶる

瞳に映るものは有限であっても
瞼に浮かぶものは無限だ

祈る人は無言である

言葉はいくら重ねても
心のかなしみには追いつかない

祈る人はみじろぎせず ....
朝露が
葉先でゆれる

あなたに
出逢えて良かったと
別れを惜しむように
きらきら
ゆれている

またいつか、は
ないけれど
またいつか、と
ほほえんで
さいごの
さいごに ....
あいちゃんのおちゃわんは
ぷらすちっくでできています

あいちゃんは
とうとうみつからなかったけれど
このおちゃわんだけは
どろのなかから
みつかったと
おばあちゃんが
はなしてくれ ....
{画像=120309085636.jpg }
もがく
もがく
泳いでいるつもりなのに
もがいていた

救命ボートもない
 ....
うららかな日でございました

春まだ浅い
やわらかな陽光が
鏡のような海の面を
無数にきらめいていく
穏やかな日和に
お嬢様は嫁がれていかれました
でも
その胸中はいかばかりか
真 ....
{画像=120307093809.jpg }
        それは
         ほろ苦い
          春の味

      ふきのとうとタラの芽は天ぷらに
    ....
【食いしん坊なのです】

赤ちゃんのほっぺは
つきたての餅のようだ

誰も見ていなかったら
つい食べたくなってしまうほどの

  ◇

【みみず】

おまえをみつけると
つい ....
あなたのことを
なにひとつ知らない

どんな家に住んでいるのか
どんな顔をしているのか
どんな爪の形をしているのか
どんな声で話すのか

けれど
あなたのことを
感じることができる ....
死んでいる人と
眠っている人は
よく似ています

だから
不安になって
あなたの口もとに
耳を寄せてみるのです

かすかな
寝息がきこえると
ああ、生きていると
安らかに生きて ....
全て
焼きつくされたそのあとは
ただ
黒焦げて
すすまみれの野原になった
あの子たちは
炎から
うまく逃げおおせただろうか

若草が
芽吹いたら
戻っておいで
ふたたび
命が ....
腹をすかせた人に
必要なのは
おにぎりであろう
一篇の詩など
あったところで
なんの役にも立たないのだ

心に空洞をもつ人に
必要なのは
一篇の詩であろう
おにぎりのように
それ ....
こもれびのなかに
あなたがいるような気がする午後

柩は
とうに燃やされ
ひとすじの白い煙になったというのに
竹林をぬけると
境界線がにじみ
時間がさやさやと巻き戻る

愛しい人た ....
さざなみは
永遠をよそおう
罪ではない
それは
やさしい嘘

人は
さいごに
この海にたどりつき
さざなみにも
終わりが
くることを知る

かもめよ
愛しいおまえも
いつ ....
もともと
とても
壊れやすいものだったのです
だから
壊れてしまっても
嘆かなくても
よいのです

この世に見える
すべてのカタチについている
蝶番が
壊れてしまっただけなのです ....
今年も
そろそろ
恋の季節が始まるよ

人間は
ああ、また忌まわしい季節の到来かと
眉をひそめ、ためいきをつく
(他人の生殖など、歓迎すべきものじゃないけど)
僕たちにとっちゃ
知っ ....
赤ちゃんは
眼が見えるようになると
まず
人の顔を認識するらしい
丸の中にふたつの小さな丸があったら
それだけで顔だとして
笑いかけるように
出来ているらしい
そうすることで
世界は ....
チェーンステッチで
四つ葉のクローバーを
刺繍した

クリイム色のやわらかなフェルトに
ひとさし
ひとさし
鎖をつなぐ

祖母へ
眼鏡入れとして
プレゼントした

祖母は
 ....
針を数えたか、と
父が言う
裁縫は針を数えることから始まって
針を数えて終わるんだと
わかったようなことを言う
自分では
ボタンひとつかがらないくせに

もしも
針がどこかに落っこち ....
かなしい夢をみて
目覚めた朝は
ああ、夢でよかったと思う
けれど
かなしいことが
なくなった訳ではなくて
心の引き出しを開けたら
別のかなしいことが
そこにある

引き出しをちゃん ....
ただのみきやさんのそらの珊瑚さんおすすめリスト(831)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ささくれ- そらの珊 ...自由詩6*12-3-24
Sugar_water- そらの珊 ...自由詩8*12-3-23
戯言- そらの珊 ...自由詩10*12-3-22
Salt_water- そらの珊 ...自由詩9*12-3-22
海亀の墓場- そらの珊 ...自由詩11*12-3-21
あめだま- そらの珊 ...自由詩12*12-3-20
星のこども- そらの珊 ...自由詩8*12-3-19
きんぽうげ- そらの珊 ...自由詩10*12-3-17
コインロッカーレクイエム- そらの珊 ...自由詩11*12-3-16
手のかたち- そらの珊 ...自由詩14*12-3-15
てんごく- そらの珊 ...自由詩26*12-3-14
祈る人- そらの珊 ...自由詩11*12-3-12
さよならのかわりに- そらの珊 ...自由詩1012-3-11
あいちゃんのおちゃわん- そらの珊 ...自由詩20*12-3-10
夜の海- そらの珊 ...自由詩7*12-3-9
なのりそ- そらの珊 ...自由詩10*12-3-8
春の味- そらの珊 ...自由詩412-3-7
Peace_&_Pieces- そらの珊 ...自由詩7*12-3-6
- そらの珊 ...自由詩12*12-3-6
まるめろ- そらの珊 ...自由詩20*12-3-5
野焼き- そらの珊 ...自由詩412-3-5
Life- そらの珊 ...自由詩2112-3-4
竹林をぬけて- そらの珊 ...自由詩612-3-4
さざなみ- そらの珊 ...自由詩1412-3-3
蝶番- そらの珊 ...自由詩7+12-3-2
ボーイ_ミーツ_ガール- そらの珊 ...自由詩3+12-3-2
- そらの珊 ...自由詩20*12-3-1
チェーンステッチ- そらの珊 ...自由詩512-2-29
さまよう針- そらの珊 ...自由詩712-2-29
引き出し- そらの珊 ...自由詩1012-2-28

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