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 着込んだ老人が
 踏切りを渡りきれないうちに
 死んでしまうのは


 電車は通らなかった

 車は突っ込んでこなかった

 風は吹かなかった

 杖を玄関 ....
 13階建てのマンション
 焦茶色の非常階段
 オレンジ色のバスケットボールが
 弾んで落ちる



 送電塔の電線が
 切れて
 絡まり
 踊り場の縄跳びの少 ....
 何気なく押しだした吐息に
 繊毛が混じる
 機械じみた寒さが
 曇りガラスの窓を割る



 結び目が一つだけついた
 硬いロープが
 乾いた土に
 弓矢を放 ....
 恋で埋める空き地を
 日が差さないとぼくは文句を言った
 音楽が流れる川のないところで
 水浸しになるだろぼくは手紙を送った
 物語の中にいるこれは嘘ですぼくは日記に記し ....
 歪みきった顔が映ってる鏡のそばから
 雨の音が聞こえる
 誰にも気づかれないドアが
 回転してる
 最後の階段だけない
 から
 おれは右足を開封して左手で閉じた
 ....
 中抜きの空と光
 デイジーの花びらが
 からみつく野球キャップのつばに湿気の沼の飾り
 足からしたの下水道
 割れたアスファルトとともに
 最後の光を見せてくれ
 グラス ....
倒れた自転車から音は聞こえない。

コインロッカーに花束を忘れてきた。

クレーン車の輪郭が闇に消える。

花壇の整列した花々で指先を切った。

低気圧、靴紐を揺らす。

埋められ ....
 熱を嫌う
 冬の午前十時
 錆びた手すりに
 もたれて
 こめかみを撃ち抜く
 動物園に火をつける



 噴水は枯れた
 飼育員の首吊り死体
 食らいつく ....
 塀の上のツツジの蜜をアゲハ蝶が吸っている
 硝子屋の軽トラが道の脇に停まっている
 見上げたら 
 茎のような電線の向こうに
 無期懲役の太陽がある
 自分の魅 ....
 足の裏に体重がある
 芝生は必要な分だけ沈む
 暗がりの松林を背に湾岸高速が走る
 ゴミ箱と水道の蛇口には距離があって
 その間に
 水色の作業着の男が一人立ってい ....
本木はじめさんのカンチェルスキスさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
深爪- カンチェ ...自由詩405-4-6
着地点- カンチェ ...自由詩705-4-6
移動- カンチェ ...自由詩304-8-23
卵を追う- カンチェ ...自由詩604-8-22
位置- カンチェ ...自由詩6*04-8-19
ちぎれる- カンチェ ...自由詩104-8-6
埋められた飛行機に乗っている- カンチェ ...自由詩14*04-7-30
スローモーションの象- カンチェ ...自由詩12*04-7-29
ブルーで飽きない- カンチェ ...自由詩7*04-6-15
足の裏に体重がある- カンチェ ...自由詩904-6-1

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