先生 この前のテストは100点だったけどBでいいです先生私先生が好きです。


ラメ入りの少年 惚れさせてしまうのは男どもばかり 生理も来ない


触れてとは言わない言えないでも触れな ....
距離を守って下さい

噛み砕くために固い葉を望む
一字違いの日々です

ミルクのような牛乳を
もう一杯ください
欲しいのです牧場のように
強烈に踊りだしたくなるほど
こぼしますから
 ....
まどろみて戦闘服のポケットの内なる闇で文字となり待つ


幼少時蝶を追ひ駆けあきらめた崖の上にてそろへ置く靴


砂山にトンネル掘りてやがて夜未だに指はつながらぬまま


裏山の茂み ....
幽霊もいない病院もうひとり幽霊じゃないきみとさまよう


麻酔薬月夜にぬれてこぼれてるコンクリートはすでにふにゃふにゃ


スタンバイされても困る手術室「メス!」ってあたしのことかしら
 ....
どこかで落下する
果物の感傷のなかで
頭痛がするすると昇ってゆき
遂にまくらだけを欲するくらい布団のなか
ぼくら季節から逃れた羊たちのように
こんばんわを言い続けてる
床の上からゆっくりと ....
二時間待たされたあげく
僕はタクシーの助手席に通された
運転席の医者がちらりと僕のお腹を見ながら
おめでたですね、と言う
何か心あたりは?
そういえば確かに最近酸っぱいものの数ばかり ....
私の身体はやわらかい、
私の身体に剛い毛は生えない、
私の頬は滑らかで、
私の胸は満月の丸さ、
私の下腹には毎月ひとつの卵が生まれ、
そして死ぬ。

音もなく霜の降りる夜半、 ....
大きかったジャングルジム
一番上までのぼり下を見渡し
優越感に浸ってた

三十円の小さいジュース
たくさん買ってジョッキに注ぎ
一気に飲み干すのが快感だった

ダンボールでつくった秘密 ....
二人が結婚したのは数分前
夏に雪が降ったのは二ヶ月前
春にひまわりが咲いたのは一年前
雲がわたがしになったのは十年前

私は描く
そうなって欲しいと思うから
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい

貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい

高波が何でも持っていこうとするからこわい

クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい

あが ....
さっき何となく星が見たくて外に出ました曇りなので星は見えま
せんでした街灯ばかりがあかるい淋しい夜です何がしたかったの
かわからなくなって家に戻りました家の中は静かなようでいてじ
つはいろ ....
三日月1号線は
全ての痛みを解いてくれる
ここではないどこかへ行ける
らしい
東に向かって走る
それだけで


僕は毎日のように
日常57号線を
行ったり来たりしているのだが
三 ....
罪の森きみの手を取り「逃げよう」と言った途端に僕も罪人


森のなか追いかけごっこふたりして迷い込んだねもうひとつの森


瓶詰めの蝶を埋めます木の根元「飛び立つものはすべて埋めます」
 ....
三十はとうに越したが
精神年齢がそれほどいってるかは疑わしい
とにかく子どもは二人ほどいる
「ほど」の部分に何があったかは想像に任せる
下腹はよれたTシャツを膨らませ
ジーンズはさっき下の子 ....
飛行船はるか下方に点となり僕らふたりは帰れないまま


「ふらわぁ」と君がひとこと呟けば辺り一面芽吹きだす花


明け方に鏡の部屋に迷い込み乱れ咲いてるきみの朝顔


花園で追いかけ ....
夕暮れに花を選べばひまわりが遠いどこかでうなだれている


草むらの茂みに隠れ咲いた花ひとりの兵士 目は閉じたまま


ゆっくりと開いてゆくの花びらがだからわたしは滅んでゆくの


 ....
1 夜の庭で

白い米を
黒ずんだ木の升で三合量る

最初のとぎ水は
庭に撒く

立秋を過ぎたので
コオロギが鳴いていて
いるか座が光っていて

だから私はしばらく庭にいた
 ....
屋上にスカート揺れてあとは空ばかりが残ってしまう学校


渡される廊下で後ろ振り返るきみによく似た少女が今も


出来すぎた出会いに怖れ隠せない手を繋ぐだけ見つめあうだけ


影追っ ....
心の中の

いつも同じ場所で

いつまでも 目をつむって

よこたわっている 君に

せめて かけてあげられる

軽くて あたたかい

毛布のような ことばを

今日も さ ....
手にさげた 月のふきだまり
つめ といだ 草のさざなみ

石の望み
動かない 空と

ながれはじめた 雲
ゆく 決別 の 時
夏バテしちゃって
ソーメンばっかり食べていて
しばらく米を食べてなくって
米びつの米はほっぽらかしで

へんだなあとは思っていた
締め切りの部屋に小さな蛾が群れ舞うから
妙だなあとは思っ ....
青白い殺虫灯に
まっさきに誘われて
バチバチと音を立てて
まっさきに死ぬ。

燃え上がる火を見つけると
後先知らず飛び込んで
一瞬火の粉を吹き上げて
あっというまに死ぬ。

光に惹 ....
4歳のこどもを
正面から抱っこすると
つい4年ほど前には
お腹の中にいたことなど
信じられないほど大きい

わたしたちひとつだったはずなのに
分裂したね
さびしいけどもう元には戻れない ....
水埃にすっかり覆われて
ほんのすこしも
動きそうになかった
実際さわっても動かなかった

二本の前肢は
がっちりとハヤをつかまえていたが
そのハヤさえも
半ば腐っているように見えて
 ....
やがて埋め立てられる小さな沼のうえ、
イトトンボが飛んでいる。
二匹繋がって。
澱んだ水面をいくども叩きながら。

沼からちょぼちょぼと流れ出すどぶ。
そのそばにある休耕田。
その脇を流 ....
白い杭と鉄条網が
鉄の獣を取り囲んでいる
天気雨がなまぬるく
獣の背の光を流す
欠けた虹がすべるように
ひとつふたつと遠去かる



溶けるように昇る空
指の跡のつ ....
ふあんふあん。ふあん。
重力よりも
風力を強く感じていそうな。
ふあん。ふあんふあん。

糸みたいに細い八本の脚は
這っているのか飛んでいるのか。
脚のまんなか吊り下げた胴は
浮いてい ....
何はともあれ
やっとのことでお触りバーにたどり着いた
とにかくここまでの道のりが大変だったのだ
目覚し時計にカミキリムシが巣をつくって
がちゃがちゃ長針と短針を適当に動かすものだから
 ....
十八歳のころから
ひそかに考えてることがある
考えるだけで実行には移してないが
裏山の防空壕跡に入るたび思い出す

そこにはそれはそれはすごいヤブカの大群がいて
それからちょっとしたコウモ ....
夏休みの宿題は終わったのと
かあさんは訊ねる
私はもう学校卒業したんだよと
何度説明しても

かあさんは言う
おまえはやく宿題をやんなさい
ツクツクホウシが鳴く前に
とっとと宿題を終わ ....
草野大悟さんのおすすめリスト(530)
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ツクツクホウシ(百蟲譜31)- 佐々宝砂自由詩1304-8-4

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