{引用=
吹かした煙といっしょに、行っちゃうかと思いました
薄くなりましたね、背中
このビルが潤うたびに、課長さんは枯れてゆきますね
決して幸せを期待できない結末に ....
死ぬときはひとりでいたい
本当にひとりで
見守るものもなく
見捨てるものもなく
星が
星の瞬きが
気づかれないうちに黒く
黒く輝くように
かなしいとか
なみだとか
そんなも ....
私の大切な人は どこに居るんでしょう?
私の一番愛しい人は どこに居るんでしょう?
私の大切な人は 誰なんでしょう?
私の一番愛しい人は 誰なんでしょう?
....
青い瞳に見つめられ
目が合うと その瞳に吸い込まれそうな僕
悲しいほど綺麗なその色は 深く心の中に入ってくる
君のその青い瞳は けして笑うことはない
いつも悲しそうな顔を ....
ぶっちゃけ あんたのこと嫌いです。
「キモイしあいつっ。」
電車の中で言われたことです。
「はい。キモイですが・・・何か?」
そう心の中で思う私。
「あいつ昔かなりキモかって ....
生まれ変わったら何になりたい
と、問われたので
水
と、私は答えた
それは或る時
貴方の頬を伝う涙であろう
再びこの世に生まれる時に
貴方を抱く羊水であろう
今はた ....
枯れた心
砂漠 を実際に見たことはないけれど
死んだような
人の目と 魚の目 どちらの方が濁っているだろう
ください
まだ実際 薬 の厄介にはなっていないけれど
愚か
自分 ....
とまらないからすすめ
ねてもさめても
明日という日を迎え
生きている
幸せなわたし
そう思える
わたしで居たい
かと言って
迎える事の出来ない日々も
わたしは知っている
と ....
夜の更ける頃
君の身体から
今までに聞いたことの無いような
音が聞こえてきた
安らかに君は君の中で
溺れているのかもしれなかった
+
縄跳びの回数を
数え間違えて
少女はずっ ....
会いたいと訪ねられても
指先に止まることさえ許されなくって
いつだって
危うげに空を舞う
今年も
冬は来る
{引用=
便箋に 書かれた文字は過ぎた日の
少しだけ
背伸びしてみたかった あのころ
届け忘れて 引き出しの隅っこ
まだ
ドキドキッって している
季節が巡るように 通り過ぎ ....
よく晴れた秋のグラウンド
100メートルのトラック
120パーセントのきみ
初めて見たような
険しい眼
逞しい足元
私は
どこを向いていた
抱えきれない悩み
仕舞い損ねた ....
{引用=
ごらん 瞳をとじて 今日の日は お月さまの
つとつと つと つとつ
地べたに落ちる 雨の日の おつとめ
{引用=
どかどかどか
大きな長靴を履いて
うんしょこ
山盛りの くろすけ君のお引越し
来年の今ころは
君のおかげの 花が咲くよ 実がなるよ
どだい
僕だって農家の端くれ
大きなスコ ....
月のおもてを みがいたのは
ウサギではありません
神さまに供える詩を たべてしまい
途方にくれているのも
ウサギではありません
先日、ふとしたことが きっかけで あの(どの・・?)屋根の上へ はしごを架けました...
*
いつか あの屋根の上の空に逢いたい
縁側で遊ぶ 小鳥たちは それより高く 飛べるというのに
....
{引用=
今宵
追いかけて彩られ
つつ
うらうらの 三昧は
翌朝
丸い実を
も
染めました
とさ
}
バスの回数券を一枚ずつ切り離す
私たちの遊びは既に失効している
終わりがないプレイルームで
延々と始まりだけが続き
つまるところ距離が無いという意味の部屋で
初めて見た虹を汚らし ....
{引用=
吸って
胸の奥深く
ため息
にもなれない
わたしの
中の
はい
}
大丈夫。
私は大丈夫。
何も心配ないよ?
私は大丈夫。
私は強いから・・・・・
私は大丈夫。
あなたは自分のことを考えていて。
私は大丈夫。
心配し ....
{引用=
ぼくのお腹 ほろほろ酔って 重たくって ちどり足
でんでけ でんでけ でんすけ でん
すいか 甘いか? 食べたか? 酔ったか?
腹 黒くって いらないっか・・?
頃合いは 真っ赤だ ....
せっかく外に出たのだから
妻と娘に土産を買って帰りたかった
二人が泣いて喜ぶようなものではなく
小さな包みのもので構わない
ほんの少し甘いお菓子で
お土産買ってきたよ
あら、ありがとう ....
とりあえず、ではじまる朝の洗面所嘔吐している昨日の夢を
長いながい蝶のねむりをほどくとき薔薇の二文字のほころぶを言ふ
とうもろこし畑に無数の歯は落ちて兄弟喧嘩に暮れゆく夕陽
....
ミッドナイトプレスを
買った帰り道
天王寺駅構内を歩いていると
笑っている人も
うずくまる人も
奇声をはっしている人も
中学生も
しゃべっているおばちゃんも
みんな真剣だなあと思っ ....
{引用=
ぽんぽんぽんぽん
なにかしら?
釣り糸ゆらゆら お隣りさんと なかよしさんさん
おぢちゃん おぢちゃん
まぁるいお空が 飛んできた
その隣りも そのまた隣りへ
ぽわんぽわん ....
人の生き死にをたやすく
詩になんかするものじゃない
と、貴方は私に云い
今のところ
概ねだけどそれは守られている
けれど私は
貴方の生きざまと
死にざまだけは
しっかりとこの眼 ....
私の中に
午前を飼っている
白い舟がいくつか
遠く漂う午前だ
華奢な草の葉がためらいがちに揺れ
吹く風のなかに
覚束なげな青さが
消えない午前だ
もう長いこと飼っている
だからも ....
立っているだけで構いませんからと
レジ係を頼まれる
お客さんがカウンターにやって来ても
その言葉を忠実に守り立っているだけにする
約束事のように一人また一人と列に並び始める
お弁当コ ....
作者 : かえるのこ
原作者 : かえる
かえるは かえるのこ のために 今まで持ったこともない筆を手にした。
実のところ
かえるのこは この作品で 鳴くことを覚えた。
{引用=
....
わたしの身体は三日月の野原です
このなだらかなカーブは
どのみち受け入れるための
情報を得る手段であり
触角のようなものです
屹立と振動が描く
幾重にも連なる波状のはしっこを
数千億もあ ....
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