ベルトの上を流れてきた
斑模様の機械製品の
ねじがゆるむこともなく
大きな箱の中で分解して
飛び散ることを目的とした
たくさんの鋭利な欠片となり
向こうの平野に沈んでゆく様子

 ゆら ....
 冬はまだ続いている。海からの光で、部屋は青に包まれている。神話の本を繰り返し読んだ。岬には女の顔をした鳥、ハーピーがいるという。元は風の精ともいわれている。そのハーピーが舞う岬から、水平線の彼方を見 ....  冬になり、女の顔をしたバードは飛び去った。わたしは、あの時の車をスクラップにして、海の見渡せる丘に部屋を借りた。情報誌でバイト先を見つけた。倉庫の仕事に就く。朝七時半、精神安定剤を飲んでから、家を出 .... 音     オト  音   名詞-一般
圧           未知語
を     ヲ   を   助詞-格助詞-一般
飼い    カイ  飼う  動詞-自立    五段・ワ行促音便    連用 ....
 一人でいることに、何年も飽きなかった。シートの、海に伝わる神話を読みながら、永く暇をつぶしていた。精霊の女、の横顔の表紙。空腹の中、海に向かう道、カセットで、オペラを聴きながら、わたしは車を走らせた .... 遠く
かなたの星で生まれた光
降ってくる
ガス雲をぬけて
いくつもの星団とすれちがって
ちりや小惑星をかいくぐって
小さな青い星に突入して
大気に散乱されながら
ようやくここまでた ....
わたしは今よりもっと風の通りのいい部屋
をのぞむ
望むに踏み出すに
用意はいらない

アイスランド
固有名でなくても
はせる
はせる美しきか
風の糸のもつれが
ふきさらわれる
ぎ ....
竜が獲れた。これで数十年は村の食料だけで
なく地位も名誉も安泰なのだろう。ウマサ(*1)
が長と何か話しているがここからは聞き取れ
ない。若い者が数名命を落としたらしく、笑
みの合 ....
手のひらが いちまい
めくられて
ぼくらの普通の暮らしを
すっきりと覆いかくす 朝ぼらけ

―大海原のかなたには
    銀色の大きな秤が
        沈んでいて

" ....
噛み付かれながらもまっすぐに
吸わいとられる
ごむ。
メるヴぇいゆ。
夜のくうきに両手を挙げては火のような けつえきに、覆われていく あばらのやまの 影から見つめる  わたしは
あなたに
 ....
吸い取られていく言い散らかされた言葉たちが、
順序もなく咀嚼されていくゆったりとした時間の持続。
そこでは言葉たちは、徹底的に孤立させられ、
意味の手を差し伸べることはできようもない。
関係の ....
マルスリーヌ マルスリーヌ 裸になりなさい
君の馬が駆けてゆく
そら 行ってしまえ!
麦穂が頭を垂れて
風の道を僕らに教えている
マルスリーヌ 君のお碗のような乳房を
緑の風にさらして
 ....
10大ニュースと書かれてある


  1.ベンチプレス大会105kg!
  2.東北ブロック大学選手権アメフト県大会ベスト8イェ〜ィ
  3.飲み屋で殴り合い3ハリ目頭を縫う
  4.ダイ ....
朝一の珈琲はオアズケを喰らい
仕方無く デカフェコーヒー熱い熱い

注意してなきゃ誰が何言ってんのかわかんねぇ
って事は俺が恥掻いても何言われてっかわかんねぇ
って事なんだって事に気付いたの ....
ゆるやかに弩放たれ、
手のひらが裂けてゆく。
破れていく皮膚がいろいろな声とともに散る。
なにものかを握ろうとしていた形そのままに、
散乱していく限りなく薄い感触は、
体温を残す残像となって ....
泣き虫だったあの子は今どうしているだろう

眠いだけの午後の中で
当てはまるように浮かんでくる
絡まりそうな思考を
かき分けるように居座る
昔、記憶

ひとつ
指切りで交換した約束 ....
変わり果てた幼い子供の
検死解剖のあと
きれいに拭いて
裸に服を着せたのは誰ですか


泣きましたか


止めていますか


目の前にある


それは


ただ目の ....
--madoka

マドカ 十字を折って
白い鶴の足に 手紙をたきつけた―午前。
そうだ、記憶は、筋のように刻まれる。
マドカ 矢を弾くから、しなって
かざま 毒々しさを結界する、
 ....
むしっても
むしっても
手のひらから花が現われる
涙の音を聴く
破られ
重ねられた紙が
光に波打つ音を聴く



灰青と灰緑に冬をひろげて
いとなみの空ははじまった
 ....
                  「メリーゴーラウンド」 7

  距離

星には決して手がとどかないって
知ったのはいつだっただろう
夜空のした
はじめて自分で立って見あげたあの ....
納豆をかき混ぜながらきみは
深夜まで見続けた同じ映像に目が釘付けで
醤油とって、と差し出す手に
マヨネーズを渡したとしても
きっと気づかないことでしょう

ときおり
あっ、とか
 ....
電気のつかない夕暮れ時の逆さまな空
名詞の数だけ開かれた窓の向こうに
鉛筆を転がして進んでは後戻りする

形容された全ての柔らかい眠たさを
放り投げてもう一度ドアを閉じるその部屋で  ....
9月11日
学校帰りの地下鉄はいつも
ぎゅうぎゅうでみんな疲れてて きらいだ
でもそれが今日は少しやわらかな
そう、土曜日
休日の人もいるのだ
休日の人も



真実子ちゃん
こ ....
その昔
プラトンは楽園を見つけた
風を捉えてざわめく木々
虹を喜ぶ満開の花
鳥や動物たちは楽園に抱かれ
幸福の果実を貪る
ただそこには、
人間はいなかった

楽園ツアーがしたいですか ....
 緑なす
 鬼
 の
 木々の梢に
 切る切る
 さえずる
 鬼
 も
 母なる
 鬼、
 子、
 の、
 底に泳ぐ
 鬼、
 子、
 の、
 魚影を
 踏む、飲む、 ....
眩しい空を 眺め過ぎた僕は
涙のように 暖かい 目薬を差しながら
 「タマを探しています。」の
張り紙を 貼った
3丁目の電信柱の 角を曲がる

湿った目に もうすぐ気持ち良い刺激が
訪 ....
いつか
遠い昔の夜
暗い海の
浮かぶ月に例えてくれた
何も残さない
わたしの体を抱いて
その透明なまぶたでは
すべてが見えてしまうね と
力なくゆだねる
その体は
いつか
水にな ....
本日はお日柄もよろしく
押入れの中は相変わらずのじめじめ模様が続きます
いつまでこの暗闇の中でかくれんぼをしなければならないのか
親方にも僕にもよくわかりません
ただ、かび臭い布団や枕 ....
足りてない、といったらしい微笑の成分
絡みついていて、と、その後に流れている おんがく
これ以降は 仮眠を取る らしい
まぁ ちょっとくらい休んでも ねぇ。


視線の直射日光を、避けて保 ....
路地を曲がると猫が居て
草をむしゃむしゃ食べていた

振り返る事三度目に
猫は小鳥になっていた

小鳥は小さく跳ねながら
水溜りの水を飲み
そのまま水に落ちてった


そ ....
角田寿星さんのおすすめリスト(545)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界が_新しくなっては- あやさめ自由詩204-10-18
翼(「バード連作集3」)- 光冨郁也自由詩12*04-10-17
ブルースカイ(「バード連作集2」)- 光冨郁也自由詩15*04-10-15
_- ポチット ...自由詩5*04-10-15
バード_(「バード連作集1」)- 光冨郁也自由詩20*04-10-13
聞こえますか- アンテ自由詩6*04-10-9
風旅の支度- 石川和広未詩・独白1*04-10-7
竜の牙- いとう未詩・独白1204-9-25
朝ぼらけ- 青色銀河 ...自由詩604-9-22
la_vie- 高橋正英自由詩9*04-9-20
吸い取られていく言葉たち- ななひと自由詩304-9-18
死んだ獣の赤い背を- 鏡文字自由詩304-9-17
君、秋風と舞う- バンブー ...自由詩404-9-17
この気持ち一度火が付いたら止められない- 虹村 凌自由詩2*04-9-17
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幻は見ない- 蒼木りん未詩・独白4*04-9-17
madoka- 自由詩104-9-16
ノート(花の季)- 木立 悟自由詩204-9-16
距離- アンテ自由詩5*04-9-15
根拠のない永遠(その翌朝)- たもつ自由詩1404-9-15
[fiction]- あやさめ自由詩304-9-12
癖、焼いてまた、- みい自由詩10*04-9-12
楽園ツアーへようこそ- シャッタ ...自由詩104-9-12
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タマ、秋に出会う。- 千月 話 ...自由詩3*04-9-11
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緑のT-TOP- たもつ自由詩1104-9-10
摩天楼を待ってんだろう- 祐伸自由詩204-9-10
路地- 松本 涼自由詩8*04-9-9

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