舞った白

紋白蝶

ではなく

ただのゴミ袋でした

私は

知らぬ間に春の中
あなたがくれた腕時計
さっそく、仕事で使うことにしました

文字盤のない腕時計なんてと、思いましたが
ふしぎ、ふしぎ
時間が経つのが早く感じます
時間を気にすることなく
集中して仕事をす ....
ピカピカに磨き上げられた車に
妻(きみ)の笑顔がステキ
春三月の
青空の下


 こんなに喜んでくれるなんて


思えば
妻のささやかな願いや喜びを
奪うばかりで
苦労ばかりか ....
  「夢の言葉」


 わたしはあなたに声をかける
 あなたは静かに両手を広げる
 わたしはあなたを見つめる
 あなたは見られることに慣れている
 わたしはあ ....
 詩が、思いから生まれること、その思いがことばとしてあるところに、詩というものがあることをもう一度考えたい。

 思いとは、広い意味での、人の内面と捉えておきたい。偶然、手にちからがこもった、と ....
春ですね。暖かい季節です。暖かいとこれでもかと、たがの外れた人たちが出てきますね。
春になり、陽気な陽気に誘われて、変態どもの、酒の後。

花見もそんな人たちの集まる場になりつつありますが、出来 ....
「海に行ったら蛙は死ぬんだよ」と
彼女は泣いた
電車の到着まであと五分
彼女の目からほろほろと
零れる真水が愛おしい

{引用=行こうか行くまいか
行こうか行くまいか
行こうか行くまい ....
足元に広がる
春の柔らかな
日差し
言葉と色にあふれたふきのとう

心に焼き付いて忘れられない

こんな時
うまい言葉が浮かばなくて
あなたに贈る一枚を千枚めくって探す


ゴールデンベル
春を運ん ....
戦争が始まった
理由は知らない
ただ
待ち切れなかったどっかのあんぽんたんが
引き金引いたら
銃弾は
隣の敷地に入ってしまったらしい


戦争が始まった
訓練という仕事を見つけた
 ....
前置き

僕の詩には声が必要だ。この事に関しては繰り返し、今までいろいろな場所で述べている。多分、僕の詩自体にまだ、力が足りないからなのだろう。文字の力だけでは足りず、音に頼っている。そんな自分な ....
おまえが売春婦なら

と思ったことがある

失礼な話だから

おまえに言わなかった

こんな関係なら

おまえが売春婦で

オレが客であるほうが

だれも苦しんだり

 ....
「愛されてる」なんて

思った事はありません。





被害妄想はいつだって

私の脳を駆け回って

私の中の弱気な悪魔が

「君は邪魔だ」とささやくの



悪 ....
店を出ようと思ったのに
もう一杯
コーヒーを注文してしまった

お財布の中を確認する
ギリギリ足りるみたいだ

あわてて戻ってきた店員が
「おかわりができます」
と言って、伝票を書き ....
さ。く。ら。ち。る。ち。る。
さ。く。ら。ち。る。

文字は花びら、桜散る。

て。ん。て。ん。て。ん。て。ん。
転々と渡り暮らした町々の
別れの記憶に桜散る。


 ....
 わたしは
 あなたの海に棲む
 あたたかないきもの

 瞳をとじて

 銀のあなたの環を
 くぐり抜ける
 わたしがみえるでしょう

 わたしの
 銀のわたしの環を
 風にか ....
窓のまんなか闇がひらけて
ふとんが羽根を破き大天使になる
最悪な現状でもどうせ寝るなら良い夢を
どうせ飛ぶならどこまでも遠くがいいんだ
海が見たい
海が見たい
海が見たいんだよ
波打ち際 ....
男は声をはりあげる

もう何も言わせないようにと


しかし女は声を潜める


男に聴きとってもらえるようにと


ささやかな願いをこめて
わたしはねマザーになりたいの

あなたたちのね ホームになりたいの

世間一般では
「都合のいい女」とよばれているけどそんなこと気にもならない

嫉妬心で刺したりしないし妊娠の責任も ....
東京に行ったらば
もっと自由になれるのかと思っていたらば
まずはペニスがないことにはどうにもならなかった

どこへ行っても
おじさんの横ににっこり笑って座る役目しかゆるされなくて
わたしは ....
カウンターに座りたいんです
駅のホームには誰もいません
船に乗って進んでいくと赤い桟橋があって
その下で耳の白い少女が風待ちをしている
人差し指に風鈴を結わえて
横断歩道に残された赤い靴
 ....
化粧水をたっぷりふくませたコットンを3枚ご用意下さい

それを

おでこ 右ほほ 左ほほ

に 1枚づつ

丁寧に重ねて

15分ほど

お待ち下さい

ほほを触ってみて
 ....
ボトルの曲線
タイトの曲線
かつんかつんのOLさん
かかとすりへりうむでへんな声
ださないで
浮かんでて

フルーツ消しゴム噛んでばらばら
吐き出しても残ってる
どうしてこんなことし ....
 
あの日
あなたはひとりだった

わたしも
あの日ひとりだった

今はあなたはふたりで
おなかには
もうひとりいるのだという

わたしも今は
さんにんだ
 ....
おくではおまえの子が寝ている

いつつの子の眠りには

わたしたちの情事は聞こえていなかった

おまえの朱い下着は

すぐくしゃくしゃと棄てられる

おまえは風呂場にひざまづき
 ....
幸せって 

ひょっとすると
自分が幸せになることでなく
他人(ひと)が幸せになるのを
見ることかもしれない

自分が幸せになっても
余り実感って湧かないもの


でもね

 ....
あの子があのとき子宮に戻りたいって言っていたことも知っていたけど、それはよくある遊びで、またどこかの本でもよんだのだと思っていましたが昨日あの子が子宮に帰ったお知らせが来てわたしはとても恥ずかしく、そ .... 純愛はゴム一枚の薄さかな


オレの子か百歩譲って神の子か


何をする所かレディースクリニック
堕ろす朝は猫なで声の色男
産む機械ではなく堕ろす機械なり
捨てるより堕ろした方がにぎ ....
 
ヒトのかたちを持たない
友だちが
殖えている

わたしのマイミクシィは
ついに五十をこえた

文字で言葉を話すから
人間なのだろう
とは限らないけど

ふと思う
彼らはた ....
訳わかんねえ叙事に

必然をあたえて

有り難がっている豚どもに

蹴りでもいれにいくとすっかあ
新しいバイトで小さな宗教団体のチラシを配る(時給900円);;アパートの端の部屋、ドアを叩く、横の窓から食器用洗剤と人影が見えている「すみません、少しお時間よろしいでしょうか」「ごめんなさい、どちらさ ....
光井 新さんのおすすめリスト(443)
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