書くという漢字には斜めの線がない。

書く、という言葉を聞くとき、わたしはどうしても、カクという金属的の響きを受け取ってしまう。引掻いて、削っていくこと。
曖昧な気分や感情を、紙に写していくので ....
回転台が欲しい
消息を絶つ直前に
息子はそう言ってました
テレビ用のものじゃなくて
中華料理屋の円卓とか
マジックで使われる人間回転ルーレットぐらいの大きなやつだよ父さん
なんでそんなもの ....
およいでいる、ということに
気がついてしまうと
溺れはじめる


 わたしが
 わたしを忘れることも
 たいせつな息継ぎ

 うまれもった、すべ



音色、という文 ....
ぽつんと小石みたいなカスタネット
青と赤の二種類
人類
未達の末の、ふたつ
月の光の終着点

光は反射して
青いビームと赤いジュース

ねじれ そよぎ
分かり合えない、ゆかり
 ....
優しさの前に立ったとき
どうしようもなく
人見知りをしてしまう
なかなか差し出せない手を
ぎゅっと握って
その手のひらは
汗だくになってしまう


嬉しさの前に立ったとき
どうしよ ....
ブラジルのミナス・ジェライス州は
さまざまに良質な鉱物の産地として有名ですが
先だって展翅された天使の化石が見つかり
大きな話題を呼びました

地下湖のほとり
エメラルドの晶洞に
一対そ ....
東京にはきれいな水がないのよね、と、
魚になった友人は天然水を買い漁っていた。
時々だけど蛇口の水をコップに注ぐと、
水草みたいに髪を揺らめかせにやっと笑う彼女がいる。


東京には濁った ....
君は太陽なんだ

煌々輝いて
世界を光に染めて
命を育んでくれる

僕は影だ

黒々と形を作り
何も見えないように
形だけの存在


君は眩むくらい輝いていて

僕は其の分
色濃く形を残すから


君 ....
紺染のシャツの胸元を大きくあけて
頬杖ついてみる
脱げば女に見えますともさ
胸元をこんなに大きく見せるだけでもね
たいして大きな胸じゃないけどね
世の中が男と女でできてるとしたら
私はきっ ....
信じられないようなコトが
たまに起きる

それを偶然と呼ぶか
奇跡と呼ぶか

だけどボクが呼んでいるのは
そのどちらでもないんです

偶然なら運命に変わるかも知れないし
企みなら夜 ....
あの時の私は生まれたてのハムスターのようで
たくさんの人に囲まれていたから母は
私をパクッと飲みこみたいと思っただろうか
飲み込んでください
そしたらね
母の心臓と脳みそを食べて
私は母の ....
闇の随にGet It On  髪をかきあげ さぁ行こう
先頭に立つ超百鬼夜行 妖気溢れて しゃなりしゃなり

 異類異形の大魔神 束ね 艶やかに列島縦断Delight Night
 脳内の映像 ....
 
ひとの顔を
覚えることができない

とくに好きになってしまった
ひとの顔など

ひたすら
目をそらしながら
声しか
覚えていない

声が
顔になってしまった
ひとの顔
 ....
朝帰りの地下鉄のホームに
パジャマ姿のいい大人たちが
たくさんいた
卓上ガスコンロや電子レンジを抱えて
みんなそわそわしていた
なにが始まるのですか
そう尋ね終わる前に
ピローファイトだ ....
1 両手を前に差し出します。

2 人差指と親指でかぎかっこを作ります。

3 なるべく今のあなたに
  素直な言葉を挿入します。

4 そのまま両手を中心に向かって近付け
  長方形 ....
ジーパンは死人の包帯

渇いた大腿部を

外灯が

曇り空の

なみだのように垂れて


ネオンは

地上で

唯一のひかり

同伴の

女は死化粧

妄想と ....
 それは一度は積雪のように見えたが、ヘッドライトに照らされて銀杏の落ち葉だと知れた。亭主は乳癌で死んでゆく妻にセックスだけがよくなかったと告げたという。われわれ男は生き延びて五十年を生きようとしている .... まるで、水のよう

滑り落ちるだけの水滴

留めることもできないでいて

滑り落ちるだけの水滴

滲みこむから、そこに滲みこむから

滲んでしまう水滴、じっと眺めていた

 ....
両手いっぱいに抱えた色

おばあさんには赤を

泣いている子供にはオレンジを

爽やかな恋人達には輝く白を

配っても配っても
なかなか両手は空にならないから


一番大切な人 ....
暮れる山際を 今一度あたためて
きみの羽音がやってくる
ぼくの傍らの くろぐろとした草のかげに

あしもとの 見えない流れを聴きながら
ぼくも羽を震わせてみよう
この盆地の細長い空にかわる ....
過去にどんな人がいただろうか

過去にどんなことがあったのだろうか

そんなことは知らない

知りたくもない

ただ ユメを見ている

狂っていても

それが 今で ....
屑かごに捨てられた屑というもの
笑顔だったりする

捨てられても
笑っている

シワがよって
泣いているように見える笑顔

泣いているように見える
わたしの心

資源ごみは
 ....
神様の存在は

哲学的な

透明な

冬の日のかなしみ

午前のひかり

埃くさい言葉たち

その反語たち

神様の存在は

哲学的な

透明な

十一月のから ....
想い出の包み紙を
一枚一枚はがしては
淋しさに浸っていた

愛をバームクーヘンのように
一枚一枚重ねたけど
甘い砂糖菓子は消えてなくなった

時の砂は
一秒一秒こぼれるから
もう戻 ....
夏子が中学生だったとき
気になっていた同級生の男の子と
二人きりで映画を見に行くことになった
男の子が誘ってくれたのだ

そのころダウンジャケットがとても流行っていて
夏子もダウンジャケッ ....
 
十くらいはなれた
妹に
よく似た娘に
やさしくしてしまう

やさしくした後で
そのうかれた顔は何だと
誰かに言われたわけではないけれど
きっと僕は
そんな顔をしてる

もっ ....
書き起こすべき信頼できる白い紙が要った ペン先も
尖らせる紙でなく 存在感の無い筆が進まねば
と 作者は目を閉じた
身軽に 身軽な 子供の歩みを
憶えている所から深く探り出して
 ....
冬、このくらいの青い夜

腹痛も心地よく

冷たいハンドルを握る

俺も弱いんだよ

すこし自由に吐き出した

あれは宵の明星か

やさしい気持ちは

はがゆい脱力感と変わ ....
のび太が虚無におそわれ無気力になった
もともとそうだったが、あやとりすら
やらなくなり、好きな鼻糞もほじらなくなった。


ドラえもんは、もともと傍観主義者なので、
むしろこの ....
今日もこんな時間

なぜ生まれてきたのだろう
 
嫌という意味じゃなく疑問


僕がHEROならば分かりやすくていい

でもHEROじゃない

HEROならば誰のHERO

 ....
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