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ミルクホール
生温かい
むせ返るような 喧騒
人々は
輪になって
互いの顔を眺め
口を動かし
耳をそばだてる

ミルクホール
夕方は寂しい
暗くなるとき
暗くなった ....
星も出ない夜、
寒さに静まり返り
冷たさだけが
消えた街灯の下に
佇んでいる
よる、

眠りに付こうとする
皺だらけの手が
手を伸ばすと
両の肢がでる
大地は俟っている

 ....
今の俺は弟が怖い
何故かって
分かんない

タロイモ先生は
被害妄想だと言う
液を飲めと言う
1日2回までいいと言う

飲んでも怖いのは変わりない
ほんとは一人暮らししたい
お金 ....
プラスチックは
つながれておらず 長らく
鳴っていない ほこりをこぶった
寂しい電話機

ああ
最寄り駅から自転車なので
帰るのは大変だろう

汚らしいが 清く
縁に茶色が残ってい ....
彼女は
やわらかい陽の中に溶けこみ
しだいにその存在が
透けてゆく

凪ぎの水面ような
ひっそりとした図書室からは
ときより遠慮がちに
ページをめくる音だけが聴こえた
それは秒針 ....
逆様に夢を見る

落っこちてきた太陽は
反対側の月に変わる

疲れ果てた雨雲を連れて
いつも途方もないものを予感させるんだ

ボクは少し戸惑っている
全てを話すにはあとちょっとだけス ....
俺がおかしいだなんて 君…
そうかもしれない 俺は
行き交う普通の 人のなりで
硬い殻に囲った 中にいる

人は自由だ
大腕で 人の間を流れる
止める何もなく 手をかざす者も そんな
 ....
三面鏡へと針路をとる事に何の
躊躇いも見せない顔をしたあなたが

  天候は座標では
  なく広い箱庭だ
  と君が語っていた
  姿が手の中で
  反転した塗料の様
  に思えて
 ....
君が始まる時を待ち望んで
君が終わる時にはいつもの階段を登って行こう

何か無くても
何かが無くなっても
嫌なんだ

ジグソーパズルが欲しくてたまらなかった子供の頃のような
風船を手離 ....
場面、場面がフィードバックされてくる

僕の方はとっくにシャッターを閉じていて
忘れられた街のガソリンスタンドみたいだ

飽きるくらい曲がりくねりながら坂をのぼり
またその道を下りきるまで ....
わたしに幸福を、と
願えることの その幸福を
わたしは いくつも
置いてきた


 たぶん、わたしたち
 水槽のなかに
 生きている

 そこは程よく窮屈だから、
 ぬく ....
あるいは「執着の向かう先、発火点」


 1 嚆矢 あるいは 発芽

もし私が
あんなところに
あんなかたちで
登場しなければ
知らなくてよかったのかもしれない
なにも知らずに ....
冬だからと言いわけして
ぬるい布団に潜っている
風が冷たいから外に出る気も何もしない
小さい頃から怠けていたから
今になっても億劫で
稼ぎも無いのに働かない

インスタントで食事を済まし ....
いつかみたのは幻なのか彼女の手を
握った夢をみた

夢をみた

小さな手 空
澄んでいた

蒸気があの空中を縫って漂うように
あの頃散っていった一つ一つ
澄んだ空に散らばる小石を拾 ....
夜の暗さ
海の暗さ
そこのあるものの 暗さ

波が
うねりを繰り返し
何度でも打ち寄せる

夜の海
釣り人の
投げた重みが
ふかく沈む

あなたと
指を重む
その温度の確 ....
真理と価値の二律背反は
死ぬことでしか証明できない
なら
生と死が不二であるとしたら
生きていること
生きていること
それ自体が
解なのではないか
生きていること
今生きていること
 ....
だまにひかれた石の鐘
包み隠した小脇の影緒

とした浅瀬に浮かべる火氷
散らかす青たつ藻草吐息に

かけつ揺れ梳き身雲宵喉
さめつめれつわ ち
八重夜 憎く
分光器の憂鬱
天象儀の退屈

を あざやかにうちやぶる角度で
挑むようにひらり舞い込む
あやうい好奇心

極光のように繊細な予感を追いかけて
けれど焦れても
いちばん深い記号は
そ ....
ジェニ、ジェニ
気楽へ行こうよ
ちっこい僕の車に乗ってさ、
すなはまへ
ゆっくり行こうよ
塩の柱をながめながら
ほら
かわいた気分が
アメリカまで続いている
そこにあるのがどうしてな ....
寝坊して
あわてて教室に入ってみたら
白い豚が膝の上にギターを抱えて
グラタンを食べていた
まだ昼休み前なのに

冷凍のグラタンを
学ランのポケットにいれてきたみたいで
ポケットは濡れ ....
 
さらわれた
海にさらわれた
ことを的確に言うための
言葉があったはずだ

ぼくらは生きたり
死んだりしながら
いろんな類いの言葉を
理解してきたけど
そのどれもが怪しくなってき ....
この船は
すばらしく安全だから
お金持ちの人も
貧乏な人も
みんな乗るといいよ

僕らが
永いことかかって造った船だけど
黒い人も
白い人も
乗るといいよ
でも、たくさん乗ると
 ....
オリオンを探す

どかっと淡くきらめいている

それを認めて

ぼくという万有引力について考える

谷川俊太郎が湧き出てくる

孤独について考える

オリオンのきらめき

 ....
朽ち色づいた

冬野には

朝なのに黄昏れがある

きょういちにち

ひとにはどうでもいいことで

ぼんやり埋められている

すべてが

じぶんに時間を捧げていない

 ....
恋するという目的と
その答えと
エネルギーを放出してしまった後の
私たちは
少しずつしなびていく
色も褪せて
だんだんすかすか
こころもすかすか
埋めるのは食欲
食べてしまうまでの恋 ....
固ゆでの
黄身が底にころがっていたので
指でつついたら「u、あい」とはっきりしない返事をした
たぶん俯いているかつっぷしているかして
声がくぐもっている
白身はどこへいったかと訊ねると
ま ....
口笛で群青を歩いてみた

ぼくらはまるで孤独で

きみを愛しているのに

きみを大切にできない

さよならの次にぼくは

観念で0を探していた


憂顔で群青を歩いてみた
 ....
「フアンダ」とあなたは言った
1秒経ってやっとそれが「不安だ」ということに気づいたけれど
あなたはその1秒を許してくれなかった

だからわたしはえんぴつになる消しゴムになる

高い高い椅子 ....
眉間の女
あかるく
開脚
矢を
射れば 今晩の
虫たち
かたつむりよ
その生活と気象の具合は

ふりまく上
減ってゆく有様

待っている
うすい色の
くもりの日は
助詞の ....
空虚な光のみちる
いまだしれぬ希望か

未完成な光
この静脈を流れるかなしみ
限りなく脈をうつ光源

おもいでの空は ほのか)
ほの暗くくしけずる黒髪の
源流へさかのぼりつづける
 ....
梶谷あや子さんの自由詩おすすめリスト(377)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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1秒の距離- とんぼ自由詩108-11-21
はるのひ- 根岸 薫自由詩2*08-11-12
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