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みずうみに手首を浸し
失くした鍵を探す
深い深い底へ
水面の月を掻き乱し
大事なものを失くしたふりをしながら
空洞の言い訳をするのだ
神よご慈悲を
呟いてただ目を伏せた
オルゴオルから舞い上がるような、
リズミカルな祈りの小枝
あなたが残していったもの
ほんの少しの後悔と
罪の紅玉
あなたが残してくれた ....
星よっつ
なかみっつ
くさったところに
見えない虫
きらり哀しみ
こぼれる夜に
もうにどと
会えないひとなんて
いるのだろうか
星よっつ
....
わらっていた
こどもたちは
もう鉄塔から降りた
手のひらに
赤錆を
たくさんつけて
ひとりが
鉄錆 ....
投げいそいだ十月
アウトローなうちの会社
痛々しいほど楽しく終わって
ひんやりと電車を待っている
そんなときだ
平凡であることについて考えるのは
そして
悲し ....
何かを始めなければならない時とか
何故こうも憂鬱になるのか
僕の淵源にはqualiaが程々に溢れていて
僕は僕に「ああ、そうなの」とか
「しかたない」とか
circleの中には僕にとって価値 ....
たやすいのだと
気にしないで
昼間のデパートに
捨てては、
そのわりには
道がわからなくなるような
そう
多く
かちきな人たちが
地域へと
なだれこんで
じっとしている
そ ....
ホテルをでてお台場を歩いた
東京タワーが中途半端な距離だ
自由の女神の模型が
寂しさをだいなしにしている
フジテレビってこんなもんかあ
すし好をよこめにビルに入る
....
1:[identity]
僕が「僕」である場合
僕は必ず「何か」でなくちゃならない
誰かにとっての「僕」
どこかに所属する「僕」
何らかの役割を担う「僕」
僕は一つの個 ....
{引用=縦に瞼をひらく半円形の港 回転扉を転がす
いくつもの歳月 このひっかかり具合に画さ
れカサコソ枯葉が散るから 浴槽のなかで手
拭を頭にのせ、石柱はすこしいい気分になる
てんでば ....
脊髄と
神経
神様が創った僕らの感覚
夜空に散らばる幾億の星から
伸び縮みする点と線
破れてぶつかって
新世界の音が響く
人類は
あらゆる森 ....
真新しいクレパスの
いっぽん、いっぽんに
なまえを書いてゆく
きみのなまえだ
先端恐怖症の妻は
体育着の胸に
名札を縫いつけてゆく
今日は調子がいいの、と言って
慈しみの雨が屋 ....
人を生きる、という行為について
その明滅をとらえることは
まるでひとつの灯火のようだ
どうしようもないくらいに
淡くて
美しい感情は
もう消せなくなって
僕らはいつの間に ....
声も顔も
もう、忘れることなんてない
終らない日常は
その連続性の中で
何度も新しい朝を迎える
あなたたちにはきっと見えているのだろう
そこから、お ....
みずうみに音楽の破片
どうして夜なんだろう
さいごの肉のまじわり
滝まであと少しだった
きみとだったらぼくは
みずうみに音楽の破片
どうして夜なんだろう
....
僕がそれを壊しました
真相を探りあてたのです
幸せの鐘の音
フラワーシャワー
未来の感触
僕が引き金引きました
丸ごと引き裂いたのです
甘い夢 ....
無機物になりたいとどれだけのあいだ
どれだけ深く
僕は願っていたのだろう
生死も関係ない
時間の錯綜しない
ただ壊れるときがあり
そのことは別に
ただ綺麗でありたいと
有機物の目覚 ....
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