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目を開けなくとも蝉が鳴いている
目を開けなくともあなたの部屋にわたしがいる
けれど、目を開けて
眠るこの部屋のあなたを確かめる


蝉が蝉が鳴いている、ああ、夏なのだ
翅の ....
どこで受精をしたのか
また今日が生み出され
また昨日が殺されて
それでも誰も悲しまず
そうやって日々が生まれて死んでいく

私は今日の始まりに立って
一人昨日を鎮魂する
生まれたばかり ....
夜の電車の窓の中の無数の顔色から、ぶらり、色がくだり
腸まで青ざめたわたしたちはひとりでに、ぶらり、垂れるけれど
さびしくないよ。
うまれたままのやわらかさを患い続ける腕と胴体の林の中
夏 ....
 
 
母さんの中を
金魚がぷかぷか泳ぐ
雲の柔らかさ
産地とはおしなべて
そんなところなのだと思う

母さんの背中
バズーカ砲つけたら
悪いロボットみたいだ
だから僕たちは
 ....
俺の中にはもう誰も居ない、よく晴れた朝に死に絶えてしまった
俺の中にはもう誰も居ない、毒の流れ込んだ湖みたいに
跡形も残らず死に絶えてしまった
俺の中にはもう誰も居ない、バクテ ....
真っ白な空白を
何かしらで埋めていくのは
それはそれで楽しいが
少し勿体ない気もする

雪の日の最初の一歩のようなものだよね

と微笑む君のキャンバスに
僕が描いていいものか
少し悩 ....
鐘が鳴る
音が聞こえたら伸びをして
眩しさに慣れるまで俯いていた

顔をあげたら今朝も一人
ひっそりした台所で菜を刻む
ほうれん草は今日のいけにえ
日々繰り返される犠牲

ひょっとし ....
経験し
若くして
信用し
信用した
先が
つまり
此処じゃない
でしょうか


この国道の
午後二時ごろの空は
いつも曖昧に青白い
夜明けの空が
好きな僕は
平坦な一 ....
「マリー、おれそろそろ出て行くよ」

気ままにメロドラマに感動して
勘当と父に告げられ

もう会うこともない

おれを裏切り 救済しなかったファムファタール
ディスチャージやジョー ....
ほしぞらみたいに黙っていたら
追憶が加速していった
メリーゴーランドは架空の天気をかかげていた
7月15日は存在すらしなかった
とてもしずかに追い越されたニュートラル

 ....
はんぶんの優しさをください
背中の割れた
脱け殻でもよいので

  *

すいかの臍に
耳をあてれば
野菜であるという宿命を
粛々と背負う
胎動がきこえる
まだ生まれてもいないの ....
伝え切れない言葉が
君の瞳から溢れ出した

背中から湧き起こる
熱くて塩辛い波に巻かれて
僕は言葉を手放した

伝え切りたい言葉が
君の口元で閃いた

胸の岸辺を抉られたまま
 ....
いやな夢を観

汗だくの脚

ふとんを裏返して

目やにを取った

あいつのマンションは51階建てで、エレベーターが無い。

51階からしか北側から南側に行けない。
 ....
堕ちていった葉は
碧の奥へと重なって

死んだ細胞が再び
新しいこどもたちを生かすように
たべものは僕の肺へと
するり届けられていく


いつまでも
きみの手を離せないように
僕 ....
目を閉じたままで眠りにつけるのかと
ぼんやり思っていた
あいつは今ごろどうしているんだろうと
そんな気がした

古いアメリカのロックバンドだったけれども
幼い頃の祭りの景色が蘇り
スピー ....
私は見ていた人生を毛の中から
いくつあればとハンバーガーに そんな人の中で
歩き回った 紙袋の類に
向かっていくのだろう羊の私は

そして機械を通して出てくる公園に
セーターや、手袋の私は ....
くり返し聞こえる
ずっと耳の奥
石をたたく水の音
ふうわりと浮かんだ陽炎を
あなたの肩越しで見ていた

線香の、つんとした部屋
気管がくるしいのは
意識を奪われているから
ゆるんだ浴 ....
別れとは僕のせいで
僕のせいではなくて
やっぱり僕のせいで
それは宗教の奏でる
メロディのひとつだ

みんなの役に立ちたいだなんて
そんな身勝手は遠くにいっちまう
世界平和は想える僕た ....
七月の階段を登ってホームに出ると
七月の風にはじかれる木蓮の花
のぞき込む 流れない水
そして少女が手を振る
まるく
何ものをも拒まぬ速さで

おはよう
こないだ タケダからメール来て ....
こころが
雨をほしがる
紫陽花のころ、
ぼくらは
ふたり
紫陽花寺を訪ねる


鎌倉は
いつも
かわらぬ佇まいで
うす水色のミストのなかに
ふたりを包み

こころが
カサ ....
夏の十字に光が入れば
胸骨に取っ手
きみの窓だ

浸した腕で開く
引くもの、押すもの
両開き、押し上げ式の
様式は様々で
一度なんて
きみの皮膚全てが一つの窓だった

窓の向こう ....
働こうとしていろいろな思いは膨らんだ
亡骸にすがりつくようにする
ドラッグの手ばかりで

夢で 今頃東京で地を踏んだのだと

あの世へ考えた
マンハッタンでは海がとても赤茶色で
女たち ....
白い すてきな草花に
歩いていくところまで公園の花か
何かが あればいいのに
眠りをのばしていた葉は

一人の 太陽に
なくなってしまえと 幸福の
根もなく いると
外に願いながら
 ....
 
 
今年もまた
団扇の群れが
空を渡ってやってくる

地上では
とぼとぼと
室外機が歩いてる
生ぬるい息を漏らし
家々を訪ねてる
血のつながりや友情
愛よりも大切な
絆の ....
私はいつも考え続けている
寂しがりやでいたい私は
そこに私の指揮者で
怒りは頭の中にあった

流れていない音楽が流れる
どこにあるのだろう 本を指で 私ではなく
めくっていたい そして  ....
{引用=おまえ
なまえなんていうんだ?

わんわんしかこたえられないんなら
いぬっころでいいか?

べつにばかにしているわけじゃないんだ
ポチとかじゃありふれてるから
いがいせいをねら ....
寿司屋っつったって
回転寿司だよ
仕事おわってさ
仕事ったって郵便配達の
しかもアルバイトだったさ、当時
しかしこれが夏真っ盛り
炎天下でヘルメットかぶって
制服着て
汗かいてしかも残 ....
渇きに身を投げて 悲しみの海
深く沈む僕に浮かぶ 浮かばない顔
漂う光 濁りゆく太陽
押し潰されそうな心を浸して
涙と一緒に 溶けて 混ざって
なにもかもが滲んでいく
これで漸 ....
たましいの一滴、血の一滴まで
この愛をつらぬいてやるさ

実体のないものに惹かれるのは
実体のないものしか
実体のあるものに繋がっていないから

宇宙のはじまりの名残だろうか

たま ....
三つ数えたら、
きみを守るなにかになりたい、と
ひたすらに信じていた
ぼくだった
きみのとなりにいることに
多くの疑問を持たぬまま


三つ数えたら、
きみだけのぼくになろう ....
梶谷あや子さんの自由詩おすすめリスト(377)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蝉としゃれこうべの朝- A道化自由詩609-7-26
そして昨日は死んだ- なかがわ ...自由詩409-7-26
果樹園- A道化自由詩709-7-26
ベランダ- たもつ自由詩809-7-25
俺の中にはもう誰も居ない_-ZOMBIE-- ホロウ・ ...自由詩3*09-7-24
漂白- within自由詩809-7-24
朝食- 照留 セ ...自由詩1*09-7-24
やけ- 熊野とろ ...自由詩1+*09-7-24
二番目のマリーに- 熊野とろ ...自由詩3*09-7-24
ペンギン- コーリャ自由詩14*09-7-22
ぼくのなんかなんにもない- ことこ自由詩10*09-7-19
言葉- nonya自由詩6*09-7-19
人嵐- tutty自由詩109-7-19
甘く、痺れて朝- ジャイコ自由詩309-7-19
夏の夜- 番田 自由詩209-7-19
- 番田 自由詩109-7-19
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別れ- 吉岡ペペ ...自由詩609-7-18
七月の階段を登って- オイタル自由詩7*09-7-18
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きみの窓- ミゼット自由詩7*09-7-18
あいつ- 番田 自由詩109-7-17
紙飛行機- 番田 自由詩109-7-17
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- 番田 自由詩109-7-16
「いぬっころ」- ベンジャ ...自由詩8*09-7-16
寿司屋の生ビール- ふくだわ ...自由詩3+09-7-16
さんずい- 遊僕民自由詩409-7-15
祈り- 吉岡ペペ ...自由詩609-7-15
三つ数えたら、- 千波 一 ...自由詩4*09-7-15

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