裸足で踏む、土は冷たく
北を見て、
南を見て、
東を見て、
西を見て、
それから俯き、土を掘る。
今年もやってきた厳冬と
軍人が抱える白菜にひそむ現実。
キムチ月間が
ここの子ど ....
第一話
不得手
何事もボクは苦手で不得手で
そんなボクには友達もおらず
ただただ毎日エロスなサイトを
巡回していた
第二話
忘却
高校卒業後
特に何もせずに生きていた
....
天井に頭がつきそうなあなたと
どてっ腹に穴のあいた私は
どこか浮かれた心地で手を繋ぎます
やがて日暮れて
子どもたちはそれぞれのミノに潜りはじめる
私たちも
アンゴラのマフラーを身につけま ....
うるさすぎる世界
のに無駄な音はないの
拾うために
あなたの言葉
街を歩く
電車にのりこむ
(必要がなくなりつつある金属のクサリの) ウルサイ!
耳栓をつけている ....
あたし何百回も見てきた
大人の汚い部分を
そして次はあたしが汚くなる番
男は白い物を吐き出すけれど
あたしは口から血が混じった異物
止まらない 涙が出てきた
初めて吐いたのはあの人 ....
あけましておめでとう
そして僕たちはそのように死んでいく
あけましておめでとう
死んでいくのではなく殺されていくのだおそらくは
お互いに
殺されあいながら
あけましておめでとう
生き ....
らくだに乗って、ゆこう
こぶをなでて
いつくしんで
涙をながして
さようならさ
砂の王国まで、ゆこう
やけどをして
喉もやかれて
涙をながして
さようならさ
いけにえに、中におい ....
わたしは揺られてゆくのです
暖房で濁った、暖かい空気に包まれて
わたしはゆくのです
赤い列車はわたしの知らない幾人を乗せて
ここよりまだ寒い明日の方角へ向 ....
ダンボール
捨てたいものをつめた
ダンボール
は、ちいさかった
そしてなにもなかった
わたしはなかった
あ、あ、あ、
みじかい音をいくつも出して
壁に羅列のスタンプをして
そ ....
私は明日、凍てついた(もっと凍てついてる北海道の方すみません)青森から、両親の
居る千葉へ里帰りする。2年ぶりである。さぞかしあったかいだろうと思いきや、横浜
には雪の予報。思えば2年前の正月 ....
歴史学者の研究
私はそれを読む
人類が誕生した
同時に空の消滅
空はただそこにあり
誰のものでもないが
人々は所有権を求め
殺戮と破壊 ....
土くれの上で
ブクブクと肺をうごかして
息を吸う
息を吐く
それから
しらじらとした空気の中で小さくワルツをする
手はこう、角度はこう、小さく、チラチラと、
....
グラスの底の穴からミルクがこぼれている
おさえた手からミルクがこぼれている
立ってる床の穴からミルクがこぼれている
ミルクがこぼれている
それ以上は何と言った ....
寒空へ向かうシャボン玉の割れたさきで
季節が変わる
ふくらんだ嘘を削ぎ落とすようにきみは
僕をたった一つにする
やさしい指先に抗いましょう
午後の上機嫌なチーズスフレ ....
センスのいい人のタイトルとか見てると感心しちゃって、「自分にはセンスないからなぁ〜」って思いがち。でも、タイトルってセンスだけじゃない。知識、知識。普段から、色々なことに興味を持って知っていくことが ....
奇怪な生物が群れ泳ぐ
微細な海で
きみは自在にはねまわる
ぼくはきみをすりつぶす
人差し指の先っちょで
ぼくと君のあいだにある
屈曲率が
あんまり悲しいので
( ....
深夜
血を吐きました
世界が
美しくなりました
君には秘密にしておきます
部屋の中は君の寝息でこんなにも静かなのに
テレビの中では相変わらず人が死んでいきます
閉じられたブライン ....
ライブレッドの重さについて
http://poenique.jp/cgi-bin/fhs/cbbs.cgi?mode=one&namber=865
何かを届ける ....
男の部屋なんて
臭くてオナニー三昧だ
自分ではわからない臭い
自分の臭いしか返ってこない毛布
畳にころがった週刊プレイボーイ
ビデオを借りに行くほど熱心じゃ ....
小学生の頃、僕の通学路には椿の垣根がず〜っと続く道があった。椿の葉っぱはびっくりするぐらい深い緑色をしている。僕はあまりに深すぎる緑の葉っぱは冬を越す為には必要なんだ。って思っていた。冬の椿はたくさ ....
仕事の都合で青森へ移り住み早2年、3回目の冬を迎えた。記録的な暖冬と思った矢先、
一昨日から40cmの降雪。やっぱり、「毎日毎日ま〜いにち」雪掻きするのである。
庭先のガレージにロードヒーティング ....
ストーブの前で
きみの姿が消える
水がほしくなる
透明の重さのない
思い出にならない水
こわれたばかりの
ろうそくの炎が
いなくなったきみの吐息を
....
その箱の中には
巨大なソーセージのような
赤黒いいなまこのような
パンパンに膨れ上がったものが
体らしきその全体をくねらせていた
私はそれが自分のもの ....
暗闇の中で誰かさんとワルツ
手を合わせ
回るように
流れ星の歌声が降り積もる中
くるくると
ワルツ
暗闇のあちらこちらから
ため息と共に
一夜限りの夢が咲く
もっとずっと確かなこと
だったのだと思う
何も知らなかった
わたし
日が沈んでゆく
窓から見えるのは 山
相変わらずの景色は
三年間ずっと変わらない
授業で「第三セ ....
私の「木葉 揺(このは ゆり)」ってペンネームです。本名は平仮名で「ゆり」です。
「ひらがなでいいじゃん!」と声が聞こえてきそう(笑)いや、これ私のこだわりなんですよ。
多くの人の逆の発想。。。皆 ....
鳴らないように
カスタネットをひきちぎった
偶然なついて住み着いた
一匹の猫を私はふいに暴力した
頭の中が真空状態になり
私は一方的に傷ついた
風で車 ....
彼女達は最初、陳列されたギターのように
黙っていたんですよ。しゃべってましたよ。
でも値札って標準語ですよね。せやから関
西から来てるけどちゃんとバイリンやで
っ ....
さなぎになることにした
沈黙と言う薄い布をまとう
触れないで下さい
生まれる前に蝶が死ぬわ
朝が注がれている
遠心力に張り付くようにして
坂道が、下るバスの下で
行き先を隠している
畑の向こう、隠された朝日が
ここが今日だと示している
繋がりのない誰かと
肩を並べて揺れ ....
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