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ビブラートに揺らぐ空の裂け目を
幻視の鳥が飛ぶ
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明滅をくりかえすビル群が剥がれ落ちる
((NYという記号を描くその一点として わたしが燃やされる))
....
ぼくはまだいちご泥棒と眠りたい置き忘れたものばかりの園で
衝動を積み上げていく指先に梶井のレモンわたしのオレンジ
気だるさはインクに滲み水底の青い散文髪に絡まる
....
{引用=からだの奥から
たらたらと
わたしが滴り落ちていく
産声とともに泣いた日の
わたしの初めの一滴を含んだ雨で
シーツを洗いたい
足跡にそって
てんてんと広がった池を
みじめな ....
夕暮れの風が民家の風鈴を鳴らし、
茜色のまなざしで今日をねぎらうように、わたしの頬を撫でてくれる。
その涼しさに、ほっとして深く息を吐く。
庭先には、萎れた朝顔が脱ぎ捨てた服のように垂れ下がり、 ....
「見て、B-29よ。」
一九四五年のある夏の日、
私の頭上にあるのは夢でも希望でもなく
死神の翼でした。
終戦間近、戦火を免れ長閑さの残る片田舎の少女だった私に
戦闘機の名前など区別 ....
人の耳にはピチピチなんて
明るい音ではねる鰯の水揚げ
にぎわう港から鰯そのものへ視線をうつせば
全身でわななく声が 流線形のまま突き刺さる
何万もの銀の鱗が震えている
....
寄せる波に向かって
心の潮「A/アー/(ラ)」の音を放つ
わたしと海はパラレル
返す波からは原始の抑揚
「G/ゲ-/(ソ)」の音がかえってくる
海は ....
{引用=嬰子の褥
闇のひとつ奥に蠢動する白光体がたしかにあった
血に焼かれた嬰子が視えない手のひらに止まって
私の身体に続いている
いやへその緒はぜんまい状に闇に溶けて
それはもうわ ....
放たれた密使の矢
固執する月の心臓をえぐる
(月は考える 空に浮かぶものを)
中空のノエシス
無想のノエマ
天蚕糸をはう蛇が赤と交わり
花残月を思惟 ....
わたしは、ここ
あなたは、そこ
この距離は因果律
決して縮まることはない
時間はいつも嫌になるくらい前向きで
振り返ってはくれないから
誰もが桜の空を仰いでいる ....
? 蝶
シ/モクレンの一秒は
蝶の魂と同じ
奇妙に歪んだ美醜の契りが
爪先で蠢いて翅にかわる
うす紫がゆっくりと溶け出し
バスタブの温度を下げる
浴室で眠る蝶の夢は
完全に対称 ....
コーリャさんの夏嶋 真子さんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
直線_9/11
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夏嶋 真 ...
自由詩
27*
10-9-11
翠雨
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夏嶋 真 ...
短歌
29+*
10-6-15
火群
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夏嶋 真 ...
自由詩
37+*
10-4-2
帰路
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夏嶋 真 ...
散文(批評 ...
21*
09-8-24
「B-29は頭上を通り過ぎていきました。」〜祖母の記憶
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夏嶋 真 ...
自由詩
31*
09-7-26
さかなの目
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夏嶋 真 ...
自由詩
15*
09-5-19
渚のドレミ_アゲハの音_木星のカケラ
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夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
19*
09-5-11
「嬰子の褥」返詩_胎児のわたしから母へ
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夏嶋 真 ...
自由詩
30+*
09-4-28
花残月の思惟
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夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
7+*
09-4-6
四月一日より五月一日へ
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夏嶋 真 ...
自由詩
16+*
09-4-1
psyche_Ⅳ〜Ⅵ
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夏嶋 真 ...
携帯写真+ ...
20*
09-3-24
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