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あなたの肉のうぶごえが
今 平たい皿にひたされた
あふれるばかりの若々しさと
宙を蹴る足
あまりに赤く
あまりに小さいので
僕は目をそらした
かいこの眠りは深い
透明の糸が指先をつ ....
月夜のビルディング
その屋上に座す
大勢の透明な人々
洪水はやみ
街は黙って溺死したまま
波打つ腹に月を映す
誰も居ないが 誰かの居る
窮屈でないひしめきの群れが
あちらやこち ....
本を閉じると
立ちのぼっていくけむり
あちこちから湧き立ちはじめる
エクトプラズム
小屋の外をかけまわっていた子供が
ふいに立ち止まって
草原のはるか向こうを見た
ぼくはしおりを ....