あの日と同じ月を見上げて
「1年前と何も変わらないね」
と君はいうけど

今はほら、
君の髪型が変わったじゃないか
鳥取人は背中に羽が生えていて
夜には砂丘から日本海へ向かって羽ばたいている
ような気がする
毎晩三十人ぐらいで
両翼の長さは長い人で六メートル
でも、海は渡れない
みんな頑張っても砂丘から ....
わたしたちの夏は
ガラス玉みたいに透き通って
どこまでも不安定に揺らめいて泡してく

炭酸水の中でうまく泳げない
わたしとあなた
きっとまったく別々のままに飽和して
まぶたの裏でまだ小さ ....
雪が、
降っています


言葉と思い出は、
頑なな部分をゆっくりとほぐして
今なら素直に打ち明けられそうな
柔らかな予感を抱かせてくれました


静かに雪が、
足元を埋めていきま ....
したい

このまま一緒にどこまでもムサボルように

も一度深い深いところまで

二度寝したい
あなたが一人ぼっちなら、また全てを捨ててもいいかもしれない。 ひとしずくの涙を 
顕微鏡で覗けば 
そこは内包された 
ひとつの宇宙であり 

やがて夜も更ける空に 
ひとつ、ふたつ・・・ 
星々は灯り始める 

あれはきっと   ....
しんしんと今日も一日暮れてゆく無事に過ごせた感謝があふれる

色彩が鮮やかに今日広がった青赤黄色夕焼け染まれ

こめかみを揉んで一日終わったよ心ならずも笑みがこぼれる

近藤さんその笑顔に ....
心を投げた

思いっきり投げた

何度も何度も
あの人めがけて
投げ付けた


ぶつかり砕けた心の
小さく泣いてる破片まで
あの人は
ひとつ残らず拾ってくれて

まあるく丸 ....
林の向こうに星が落ちた
遊びつかれたカラスが
西の方へ飛んで行った
あたりはワイン色になって
夕闇に沈んだ
遠くで一匹犬が鳴いた
町に人影がなくなった
青白い三日月がひとつ
水銀灯の上 ....
人が人を産むように
笑顔は笑顔を呼び起こし
涙は涙で癒され
手を重ねる度にその手は温められ
憎しみは憎しみをつくり出す

ものは結局ものに過ぎず
ものさしは結局ものさしに過ぎない

 ....
やがて
海へ漕ぎ出すのだ

背後の松林を
寂寥が吹き抜ける

空疎な日をうめるように
浜木綿が群れて咲く
その眺めだけは
今が
夏だということを
信じてもいいのだ

日が落ち ....
 人が欲しかった未来的な機能
 過去へのタイムスリップを可能にしたのは
 彼らだろう

 半永久的に維持され
 薄れゆく記憶にも臆さず
 少年の笑顔が少年であり続けられる場所は
 も ....
 なつの朝に
くりかえしくりかえし
泣きながら、うまれる
声と声と声が
遠くの地球
むこうにしろいくも
横ばいに漂う

 わたしたち
くりかえし生まれて
体操して
朝の匂い
 ....
県道に戻ると
職員が猿を駆除していた


何ですか
このアンテナみたいなの


んとね
畑が荒らされてさ
人にきこえねえ音出して
猿をいやがらせてんだ


そうですか
ど ....
なぜ、と
疑問を投げかけていたらきりが無いのですが
それでも脳内に渦巻いているそれらを
抑えておくのもどうも滑稽のような気がして
連絡帳を出すときにそおっと、
母の書いた言葉の後に慣れないボ ....
節操の無い脳が歩き回ってる
下校の時間だというのに  
  ふらり  
          ふらり 

道草食べてる
その草に込められた記憶は脆い
下校途中の小学三年生に無下に踏みつけら ....
私は思考の海にたゆたう小宇宙

早く真っ白になれればいいな


嬉しくて サラサラ
哀しくて サラサラ
サラサラ サラサラ
おもいは流れる
流れ流れて
青空に溶けていけばいい ....
今夜は眠れない

寝れそうだけど寝付けない

あの娘のことを思い出す

でもあの娘のせいじゃない

なぜだか今夜は眠れない

心が渇いて水を欲しがる

アロマオイルで満たされる ....
鳥の名前を覚えることから
始めようと思うの
と、その人は言った

たとえば、つばさを一瞬たたんで飛ぶ
あの鳥の名前を覚えたら
あの鳥はもう
見知らぬ鳥ではないでしょう?

さらりと雪 ....
悲しみのための今日に

喜びのための明日に

ありがとう、と伝えよう


毎日は色々なことがあって

沢山の わたし を見つける


苦しいだけの今日

傷みを伴う明日
 ....
一葉をアルカリで煮る(オカネヲニテハ イカンソク)

そして残った葉脈の

徐々にほそく。

枝分かれしてゆく


いつであったか

どこであったか

そこから始まる
生命 ....
静寂
響く規則正しい音

呼名
瞼を持ち上げかすかに
見上げるあなた
いつの時をみている

そこに映るは
白き天かそれとも
遠き日のあなたか

呼吸
静かに刻む

それ ....
教室の一番後ろ
窓側の席。

天気の良い日は
日差しがあたって
すっごく気持ちがいい。


今日もついつい
居眠りしてしまう。

ふと目を覚ましたら
授業が終わっていた。
 ....
{画像=110609020839.jpg}

そこは想い出が流れる川。
満水の流れは泡をも飲み尽くし流れて行く。
運命という定めは時の流れを流れ、
堰き止める何ものも無い。
わたしは流木の ....
恋人を亡くし 
自らのこころを立て直そうと  
遠い旅先で 
免許取得の合宿に入った君は 
今日初めてのハンドルを握った 

仕事から帰った僕は 
君のブログの日記を読む 

「ギア ....
僕たちが目にする
名もない無数の星々は
何万光年かを
越えて地上にたどりつき

僕たちが抱く
名もない無数の感情は
何万光年かを
越えて宇宙にたどりつく

日々の積み重ねを
無機 ....
{引用=からだのすべてを耳にしてしまいたい、いっそ}




糸電話から伝わった振動が、
あのひとの声だったと気づいたときには、もう
音もなく、底はふるえない
わたしを塞いでいく夜にも ....
きみがすきなものと
ぼくがすきなものは
ちがうから
ちがうから
ちがうから
まじわらなくて、
でもそんなせかいが
とてもすてきで
すてきで、
(だから、それでも)
きみがすきな ....
{画像=071202010012.jpg}

楽しそうな女が一人、
鏡の中の自分に向かい合って、
自分自身のために化粧をしている。
口紅をつけて、自分に
ニッと笑いかける。
あんまり笑い ....
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