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出産を見たことがあるよ
血にまみれて泣きながら
引っ張りだされ
お湯できれいにされると
もう大人びていた

グランドキャニオンに行ったことあるよ
途方もなく広いから
アク ....
{引用=

それは、思うよりも
地理的分布や生息環境に左右されるのです
砂漠を好んだり 湿気や樹上を好んだりと、
生きていく条件は限られているのですから、
あたしという種は、そうせずには生 ....
天井の電球をひねるために相応しい
高さにまで積まれた
人一人の半生の記録集から
無雑作に選んだ一冊を
うすい指腹で繰ってゆく
健康な子どもに絵本を読み聞かす
古めかしい速度で


い ....
街中でトイレを探していて
コンビニよりも近くに公園があって
なにやら小奇麗な
新築されたばかりらしい小さな建物

飛び込んで間に合ったまでは良かったが
出るときになって気がついた
「詩人 ....
どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる

農家は汗水たらして
作物を実らす
我が家
みたいだな

家族の汗の染みこんだ洗濯物
放り込ん ....
五時半暖簾をあげる女将

 「やってるかぃ」
 「今あけた(開店した)ばかりだけど
  早いのね」

 「ご挨拶だなぁ
  今日は涼しいから燗つけてよ」


とり鍋ぼたんの斜向かい ....
ぼくは 生きています
なんとなく 生きています
いいえ ほんとは
生きたいと思って 生きています


ぼくはときどき 詩を書いています
詩のようなもの と言ったほうがいいかもしれません
 ....

どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの

ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....
おまえは信じないのかい?
見上げれば、オウクがたずねていた
答えかえせずに、空から煉瓦の雨がふってきそうで
恐ろしく、そいつの堅固そうな樹の下に入ったままだった
ひとりと一本の目の前を ....
            090927



三味線の爪弾く音が
かすかに聞こえてくる
母様が弾いているのだろう
母様が家を出たら
教えてくれる人が居なくなるので
母様が家にいる間 ....
慰めの言葉をかき集めるつもりの帰省で
何のことはない
旧い友人たちを精一杯なぐさめる酒を飲んだ
思えば卒業をきっかけに
故郷を彼らに押し付けて
都会へ来た俺はまだ幸せものだったのかもしれない ....

空が脱脂粉乳のように
薄く万遍なく引き延ばされてしろい日
うすぐらい部屋のなかで洗濯機を回している
色とりどりの洋服は不要になった皮膚のように
集められ濡らされ浮かんだり沈んだりし
渦 ....
時々この街ではもう生きられないと
思う事がある

高速道路の重なる部分は
見ていると不安になるし

工場の隙間に走る道は
人気がなくてさみしい

きらびやかなビルは
あの人を思い出 ....
夕暮れ

みんな家路に帰ろうと
一人ぐずぐず
オニのまま
悔しいままで
夕日を睨み

そのまま暮れて薄暗く
ぽつりぽつりと街灯が
道をぼんやり照らす頃
オニも泣き顔拭かぬまま
 ....
 
 
不安な気持ちでたまらない、と
夜、入院している父から電話があったので
病院まで行く
今日はリハビリ頑張りすぎて疲れちゃったんだね
そう言って落ち着くまで父の頭を撫でる

その帰 ....
やわらかい陽射しは
私に優しく寄り添う
飛ばした
紙飛行機の行方を追って
昨日は空の果て

私のまるい横顔を
秋風が優しく触れる
ごあいさつしましょう
もう秋ですね
囁く言葉が昼の ....
 
 
ふと鏡にうつる
その男を
街にやってきた頃
わたしは見ていた気がする

街に来た母と
ある居酒屋で飲みながら
いつか海外旅行に連れてってやると
豪語した
そのカウンターの ....
まだ頭で祈っている
まだ全身で祈れていない

全身全霊だ

頭で祈っていることを体感している、というのもおかしな話だが
全身全霊とはよく言ったものだ
頭で祈っていると祈りは持続しない
 ....
遠くばかり見てるね。

秋の夜空はとても澄んでいて
僕の焦点の合わない目でも
うっすらと星が見える

遠くばかり見て歩いてたら
石に蹴つまづいた
気付くと
隣にいたはずの君がいなかっ ....
夜が起き出して
今夜はと舞台衣装に着替える
黒い不安と白い恐れの鍵盤を
交互に叩くその曲は
泡立つ恍惚の光り

濡れた海を拭くように
満月の落した布が
昼と夜の境界線から漂う
かもめ ....
テレパシーが使えるなら誰も苦労しない、だなんて
痛烈な意見にお腹が痛くなっても
やり場のなさはだいぶ楽になった
初めは鑑賞で良かったのになと
泡がどんどん膨れ上がっていく様を自嘲する


 ....
あなたによく似たひとだった

人違いと戸惑うわたしの顔を覗き込み
どうかしたのと気遣ってくれた

これを落としたひとをずっと探しているのと
あなたの落しものを目の前に差し出した

その ....
もうすぐ
もうすぐだねって
やってくる夜明けを
あの時は
あんなに胸をときめかせていたのに
今はベッドで寝転がったまま
リモコンがあればいいのに
なんて
考えるようになってしまった
 ....
モノ言う知事の鶴の一声で
急遽ネーミングが変わったのだが
大江戸の名は意外に馴染んでいる

最初は環状線になるはずだったのに
いつの間にオタマジャクシ型に
計画変更されたのだろうか

 ....
  ふみきりよ、ふみきりよ 
  無言で開いて直立する 
  {ルビ縞々=しましま}の柱に付いた 
  夜道を照らす、照明灯よ 

  ショパンの幻影が弾くピアノを
  イヤフォンから聴い ....
雨が降る
丘に埋められた木の実の底に
たゆたう森を燃やすために

ほつれた右目から
麦の穂がゆれる
ぼろぼろの人形をくわえて
金網をくぐる裸の猫に
背中にゆれる麦畑に

ちぎれた腕 ....
赤い電車も地下を走る
インバーターの
メロディーを奏でて

浅草/日本橋/銀座/新橋と
旧き佳き時代の繁華街を結び
雑多な電車が駆け抜ける

三浦半島から成田空港へ千葉NTへ
インタ ....
冷んやりした部屋の
窓際に椅子を置いて座る

裸電球に照らされた
オレンジ色の壁に
魚の形の滲みが付いている

じっと見つめていると
風が梢を揺らす音に混じって
足音が聴こえてき ....
ほこりくさく薄ぐらい部屋の隅っこで
{注孤独なジョージ=ガラパゴス諸島に生息するガラパゴスゾウガメの亜種の最後の生き残りの1頭の愛称。英語だとLonesome George}がキャベツを食む音がする ....
きのう
飛び去った飛行機のように
蛾が震えていた
取り残された最後の技師が
数値を記録し続けている
薄汚れた窓硝子の向こう
森を走っていく少年あるいは少女の白い素足が
境界を飛び越えなが ....
N.K.さんの自由詩おすすめリスト(419)
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