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眠りによりそう
咲きおくれた百合の白い想い
写真のなかにおさまったあなたは、
昔見せた笑顔のままで
私をみつめる
じゅうぶんに苦しんだのですから
もう休んでもよいのです
生き ....
革命的な言葉を口にしながら
麦わら帽子の海賊たちが船出する
追い風 あふれる秋色の陽光
夏をふりかえらない はしゃぎ声に
バルーンの剣を空に 掲げ、
略奪のためでも
自己の利益の ....
夏空からのさそいは、
手にあまる 光りの束
私は私が赤く錆びてしまわないように
少しばかりいばった母親の顔になって
子供達の好きなパンを焼く
summer’s kitchen
女の ....
海に生まれながら
潮音から逃れようとするものたちが、
水を去る夏
鯨たちが死んでいく
うみべ
―●―●―●―●―
どこかからやってくる それは、
凄烈な怒りの かたまりのように追 ....
空色から生まれた風が、
少しの遠回りをして やってきて
季節の話をしてくれる
静寂に波打つ風紋の砂の褥
焼けた肌は、夏を貧欲にむさぼり
求めるそれを手にするまで けして 止めようとし ....
四つ角に生まれた風が
光になって踊っていました
六月の紺碧 空の下
オークの木のどの枝たちも みな夏に呼応して
新緑に色づく
私は、これが最後だと思うのに
あなたは、いつも明日を口にす ....
{引用=
こまかく
こなごなに
くずされるのです
支払わなければならない 代償に
大きく それをさしだせば、
残ってやってくる 手にするコインの
ざらつく 他 ....
瞳をひからせるものの
やってきた さそい
ちいさくて人肌ほどに、
もたらされる快適な乗り心地は 羽もうのよう
やさしくて
☆
厚誼にかしぐ 昔ながらの従順さがあ ....
{引用=
それは、思うよりも
地理的分布や生息環境に左右されるのです
砂漠を好んだり 湿気や樹上を好んだりと、
生きていく条件は限られているのですから、
あたしという種は、そうせずには生 ....
おまえは信じないのかい?
見上げれば、オウクがたずねていた
答えかえせずに、空から煉瓦の雨がふってきそうで
恐ろしく、そいつの堅固そうな樹の下に入ったままだった
ひとりと一本の目の前を ....