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朝の路地を職場へ急ぐ早歩きの足元
細い暗渠のコンクリートの隙間から
若草色のトゲ玉がコロンと生えている
思わず足を止めて眺めてしまう
無彩 ....
なぜ、と
疑問を投げかけていたらきりが無いのですが
それでも脳内に渦巻いているそれらを
抑えておくのもどうも滑稽のような気がして
連絡帳を出すときにそおっと、
母の書いた言葉の後に慣れないボ ....
砂を
体中の空いてる
穴に詰めていく
埋め立てた人工の砂浜の
ほつれたぬいぐるみが
さみしそうに息をしている
「あなたのコドモを産むよ」
と笑い
雨上がりの
草いきれで肺一杯にして
....
気づいたときには、わたしが
わたしという輪郭に 縫いしろを足して
日常から切りとられていた
景色はいつも、ひどく透明なので
ふりかえっても もう
戻るべき箇所を、確かめることができない ....
第三軌条だなんて
レトロフューチャーで
スタイリッシュな言葉
第三軌条に流れる電流は
架線に準じた強さ(で危険)だから
壁際を走る軌条は駅の手前で中央に移る
かつて走っていた旧型車 ....
羊とシーソー遊びをすると
いつも重い方が沈みました
両方が沈まないでいるのは
とても難しいことでした
わたしはまだ
言葉をよく知らなかったのです
+
眠れないとき ....
栃尾神父さん、Good luck!
四月から新浜?さびしくなるよ
祖国のネットで詩を書き
陶酔を過剰に摂取した私にパウロ二世の詩集をくれた
神父さんは教会学校の子供たちと遊んで
行 ....
帰省者と北京のタクシードライバー
李欣欣
「甘んじる娼婦」と(あまんじる)
老評論家に揶揄された
出版界の辛辣な現実に目をつぶり
賭けに出羽待ったら
....
大地の轟きと歪みに傾聴か体感か無関心かうやむやか。
蟾蜍?酒宴渦巻きの欺瞞?国益OR地球?
子たる者、親たる者の叫びに、
死者が瓦礫の下で無言に答えようとした。
歴史?人命?国際政治?単純な善 ....
るいるいと
つみかさなり
荒涼をうめつくす石
これは誰かの
さいぼうであるか
それらの石が記憶の
かけらであるとしたら
この場所に吹く風も
意味を孕むであろうが
ただ過去を予 ....
足元が霞んでいく
進むごとに
そんなこと
とっくにお見通し
突き出した指の先
新しい冬の風が
舐めていった
夢を見てたんだ
極彩色の
鮮やかな天国
ああ
過ぎていった季節 ....
かつて潔く閉じた手紙は風を巡り
伏せられていた暦が息吹きはじめている
朽ちた扉を貫く光は
草の海を素足で歩く確かさで
白紙のページに文字を刻みはじめ
陽炎が去った午後に、わたし ....
なるようになるさと笑うあなたの
ぶよぶよと肥大した自我が
ゆっくりとわたしの肝臓を潰しにかかる
あなたの肺は紙でできているから
煙草を吸って黒くなったら交換すればいい
でもわたしの肝臓は
....
あなたの行きつけのジャズ・バーへ
初めて連れていってもらった
薄暗い店内は煙草の匂いが染みつき
レトロな丸いテーブルと椅子が
老舗といわれる趣を物語っている
店のウエイターがにこやか ....
馬でも風邪を引くらしい
何だかひと安心したりして
年末だったかな彼氏に連れていかれた
新宿南口の場外馬券売り場で見かけたのは
レースに夢中な父親とはぐれた幼い兄弟
通路に散乱する外れ馬券 ....
小さなうみねこが
街灯の上で恋をする
おもちゃみたいな波の音
テトラポッドにぶつかって
消える
苦しみのない海に
貝殻たちは寝転がる
わたしは桃の果汁を
うすい雲にわけてあげた ....
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手に速度が馴染む
坂道は距離のように続き
俯瞰する
鶏頭に良く似た形の湾に
昨晩からの雪が落ちている
ポケットに手をつっこめば
速度はあふれ出し
また新たな速度が生成され ....
ひとりぼっちの あなたとあたしで
手をつなぎながら サーカスの入り口を探している
青いテントのまわりはしんとして
群青色の空と地面と同化する
途方にくれながら 歩き続けて
寂れた柵を ....
夏ごとに
おしゃれになってゆくおまえが
自慢のミュールで前を行く
{引用=
(なぁ、おまえが選んだっていう
(このお父さんの水着
(ちょっと
(トロピカル過ぎやしないか
}
いつか
....
あなたが見せたかったという
教会は
天草のひっそりした漁村に
静かに建っていた
教科書でしか知らない
隠れキリシタンの弾圧が
この地であったというのか
何ごともなかったか ....
目の届かないところで 何度も僕は殺されていた
気づかないままでいられたら まだ歌を唄えただろう
誰が見るわけでもないのに 淡い紅の線を引いていた
覗き込む鏡もないのに どういうつもりでいるの ....
べれいれん…だなんて
あのひとが新聞に目を落としたまま
ひとりごとを言ったような
ヴァンヘイレンがどうしたのだなんて
おまぬけな返事をしてしまった
わたし
べ平連
ベトナムに平和 ....
{引用=「序」
万華鏡に
甘い想い出だけを そっと詰めて
くるくるまわして のぞきこむ
金平糖のじゃれあうような
さらさらした音がはじけて
あまりの甘さに 歯を痛めて ....
はじけ飛ぶネジ
ひん曲がる側板
進化の順番が刷りかえられた
幻視者たちはそぞろ歩きで逃げ出すしかない
思考中止
重力0
宙を舞うピンボール
素人には単なる
鉄の塊
ただうるさいだけ
....
わたしたちはいつかきっと死ねるのだから
ジム・モリソンもシド・バレットも
ヴォネガットだって死ねたのだから
今は死ねなくても
こころさわやかに朝の唄をさえずろう
ゆっくりと自分を殺してゆくた ....
みかん畑の夢を
あなたもいつかきっと見るでしょう
深い緑に
橙色が星のようです
母なる木の枝に包まれて
静かに眠るみかんの実は
いつか生まれた場所を遠く離れ
めぐり逢った人に必ず ....
ショッキングピンクに彩られた図書館で
同じ色の目をした受付嬢がこう言った
あなたの瞳は黒いわね
あなたの服も黒いわね
きっとあなたの子供も黒いのね
ショッキングピンクの壁や床 ....
眩しい光りに目をまたたかせ
深い夜の神聖の刻に希望の光を探す
行き止まりの道に迷い込み
思考停止の看板を見つける
なにもかもうまく行かないとき
人は希望の星を見つけるため
....
あなたのいない 空 白 を、日々うめる努力をしています。
もう、慣れました。 空が 白く 雪で染まってから随分たったので。
昨日は眠 ....
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