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小石がはねた
みっつめのところで
沈んでいった
それはそれは
穏やかに
すこし左右にゆれながら
底を目指して
落ちてゆく
水面に
たくさんの輪を残して


さような ....
駅へ向かう道すがら
はいいろをした四本足の生き物が
とぼとぼと歩いていた

(   )駅では
列車が遅れていることをみんな知っていて
でも
みんな口をつぐんでいた

恋人たちは
別 ....
マシュはとなり町の病院で死んだ
マシュが愛した
マシュの本屋では死ななかった


マシュは本屋だった
この町一軒の本屋だった
マシュの店は正方形
そこにふるびた黄色い本
この ....
             -「戦後」に


手足が期待のようなものに透け
それを静かに束ね(斜光が胸を薄くする

「きみ、腕が痩せたね
「僕、肩が落ちてね

窓の外から
母たちのお ....
昨日は忙しい時間に 
トイレに座らせたお婆ちゃんの 
下ろしきれなかったパンツが 
お尻と便座に挟まって 
無理に脱がせると 

  びりり 

両手で持ったパンツには 
小銭の穴が ....
おじさんをたずねていくと

いとこの女の子が大きくなっていた。

久しぶりなので小遣いをあげると

喜び跳ねて菓子屋に行った。

秋入梅のなかで、妙に晴れたこの日に

おじさんはや ....
川上から
くちびるも切れないような
と、いう言葉が流れてきて
あわてて口角をぬぐう

せっかく飲んだ酒を
鴨川に吐き捨て
突っ込んだ手が、宙ぶらりん
いびつな弧を描いて
よどんだ虹が ....
  は
   なので
  しないでください


通りすがりの商店の
入り口の看板
赤い文字のところが脱色して
(何故たいてい赤なんだろう)
黒い文字だけが残った

「葉なので ....
ほら みて
ふってるよ


あなたが言う

窓の外をみると
ぎゅ っとひざをかかえた雪 
みたいな雹が
こつこつと
じめんにおちてきた


なんだろうね これ

ひょう ....
とってめかしいリンパの流れに、
ストップウォッチは疾走する。負け
ないようにCD―Rを回し投げ続け
たら、白樺の木を切り倒す結果にな
った。カミナリから我が家を守り続
けていた白樺の木。
 ....
あれからどのくらい経ったでしょうか
もう長い事ぼくはこうして
ここに座って何かを考えています
答えは出たり出なかったりして
相変わらずの堂々巡りです
それでも
一応元気にやっていますよ
 ....
何処までも続く田んぼ道を
傘を差しながら歩いていた
泥濘に足を捕られ
踏み込んだ足音に
ため息が一つ、呼応する
辺りはすっかり暗くなった

バスの停留所が見えるまで
ひたすら途方も無 ....
冷やし中華が
静かに終わった奥の方
特別なこともなく
人をまたぎ
人にまたがれ
狭い柄模様のシャツが
時々きれいだと感じられた
入口の貼紙には
かつての文字のようなものが書かれ
それ ....
夏の名残を雨が洗うと
淡い鱗を光らせたさかなが
空を流れ
ひと雨ごとに秋を呟く


九月は
今日も透明を守って
焦燥のようだった熱や
乾いた葉脈を
ゆっくりと
冷ましながら潤ませ ....
さかなやさんがやさがししてる
やさしいおさしみつくるひと

やさいやさんがめさいやうたう
いざやいざなえやそのくに

ささらえおとこはきにさわる
ささゆりささやくささめごと

ささら ....
最初の 真昼の 星が

ことばの 紀元前に またたいて いる

やってきた 9月

地には ことしの 豊穣を

やくそく した 稲穂たちや 曇った空

透明な 稲びかり ....
くちびくろさんぼ

銀星を憎む製図コンパスについ
た小さい鉛筆のぼくだ
おっかけこする心臓がつぶれそ
うなくちびくろさんぼのぼくだ
くるくるまわるタイガーの春だ
空から桜が散るよ叶わない ....
  {引用=
  めちゃくちゃに頭がキレるのにひとつだけ
  熟語の読み方を間違えている友人がいて、
  21世紀の学生らしからぬ高尚な論議に花を
  咲かせているときに限って彼がその言葉を
 ....
ますます狭い部屋に
閉じ篭もってゆくわたしを
あなたは窓の外からチラリと覗いて
さも知った風に
典型的な自閉症だね
なんて言うから
わたし おかしくて
おかしくて
うつむいて肩を震わせ ....
さよなら、さよなら、


記憶を解き放って 
遠ざかる夏の
四角く切り取られた 空


枠からはみだした場所では
かなしみによく似た顔の
ぼくたちが
今も、酸欠になっている

 ....
パンの いる 午後

滑るように わたるように 遠投...

その 距離は 長く 零の領域で 黙秘 して いた

コバルトの 蜃気楼の むこう から

泣きながら 出て い ....
真夏の陽炎の向こうから
短い編成の列車はやって来る

そのいっぱいに開かれた窓から
ショートカットの後ろ姿が見える

列車の外から
車両の様子は
ありありと伺えて
制服の脇に置かれた ....
                070805



一人前500円
それ以上は駄目!
経理担当に釘を刺されて出てきたが
500円のお弁当は少し貧弱
食欲旺盛の人たちにはもの足りないと
 ....
41

市民会館の大ホールを
ゼリーは満たしていた
屋外では雨が
土埃の匂いを立てている
観客の思い浮かべる風景は
みな違っていたが
必ずそれはいつか
海へとつながっていた


 ....
軽いものからゆっくりと重力を失いながら空中に溶けていく
見えなくなっていく
オゾン層のところでオゾン層を破壊しながら
悪意が宇宙に滲みだすが
宇宙の方では自業自得くらいにもおもわない  ....
あさ
ゆうやけ色のやさいたちを
こわしてゆくときに
ふと香る 昨夜の
ねむりにおちてゆく、
やわらかい
眩暈



きょうはいつも きのうの続きだから
きのうの夜も
まくらにほ ....
ケトル・
薬缶をコンロの火にかけている
台所には西日がさしこんで
それは雲と雲のあいまに
ほんのわずかのすきまがあって
そこから覗いたもので
束の間ってやつ
台風は過ぎていったようで
 ....
あおい月がしずかに沈むのを防ぐために、どれだけの灯
りが必要だろうか。どんな空の下でも、繰り返される息
があり、その色は見えないが、あかでもなく、みどりで
もなく、あお。それに限りなく近い色だろ ....
半ば くらい世界を 見たよ... と

おもい あがった 少年

トマは 12歳

素もぐりで もぐっては

金の さかなや 銀の 貝を すなどった

伸び あがった  ....
ふだん
ねむっているひとに
いきなりの乗馬は
たぶん
きびしいから
南瓜に
窓を




そのままいのちのような
生ぬるい 風はまだ 
うすまった春を連れていて
や ....
mizu Kさんの自由詩おすすめリスト(190)
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やさしみ- 望月 ゆ ...自由詩42*07-8-27
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